汐見夏衛のレビュー一覧

  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    ネタバレ

    リアル本にて。
    「考察する若者たち」で中高生に人気の小説として紹介されていたため、購入。
    中学二年生で反抗期真っ只中の現代に生きる少女が、1945年にタイムスリップし、特攻隊に所属する青年、彰と出会い、恋に落ちる。
    戦時中、しかも特攻隊が舞台ということで、少しハードルが高く感じられるが、実際読んでみるとすごく読みやすい文体で、分量も多くなく、読書筋力があまり要らない本だった。
    個人的に、ラストシーンは腑に落ちなかった。百合は、彰たちの尊い犠牲の上に、現代の平和な生活があると気付いた。一方でら彰は、最後の最後、米兵の恐怖の表情を見ることで、相手にも家族があることに気付き、撃沈することなぐ、自分だ

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    2025年12月14日
  • 古都琴子は好きに生きるので、あしからず

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    古都琴子というエキセントリックなキャラクターを中心にして、
    2年生のクラスでいろんな生徒のことが分かってくる、というストーリーだった。
    いろんな話が詰まっているけど、実際の話を応募してもらったのをベースにして、
    それらをつないで一冊の本にしているという形で、
    こういう形の本は初めて読んだけど、結構面白かったと思う。
    やっぱり、古都琴子のキャラクターが良いんだろうな、と思う。

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    2025年12月11日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    最近、若者を中心に話題になっていた戦中を考えさせてくれる本。
    戦争の本を読んだことのない人たち向けには、わかりやすく表現してくれていて、とてもいい一作になる。

    今まで数々の戦争小説がかかれているので、
    何冊か読んだことがある人にとっては、
    数多くの中の1つとなるかな。
    私もそうです。

    良く思うのですが、
    「なくして初めて実感する大切な日常の幸せ」
    をわからない人が多いのです。
    当たり前の幸せを実感できない人はもったいない。
    この本がそれを考えるきっかけになれば、
    その人にとって最高の一作になるだろうな。

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    2025年12月09日
  • 夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく

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    読書によって知識を得られる、という単純なことだけではなく、自分とまったく違う生き方をしている人が、自分とまったく違う考え方で紡いだ言葉を、本を通して知ることができる。

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    2025年11月29日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    戦争と恋愛。

    最後は震えた。読み進めて行った先のもやっとした思いがスカッとしたような。

    主人公がまだまだ若いからこそ、伝えてくる想いに感動したし、それを受ける大和魂の彰。

    純粋な恋愛作品としても、日本人が忘れてはいけない戦争の悲惨さをダブルで脳を刺激してくる良い作品でした。

    たまたま今日金曜ロードショーで時をかける少女がやってた。時空を超える恋愛は良い。
    終わりが始まりになってるから。

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    2025年11月28日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    ネタバレ

    ✶印象に残った言葉↓
    「溶けそうに暑い夏だった。悪夢のような世界で、私は初めての恋をした。強くて優しい瞳のあなたに、死を覚悟したあなたに、全身全霊をかけて、精いっぱいの恋をした。」

    「彰といると、どうしてこんなに満ち足りた気持ちになるんだろう。どうしてこんなに幸せな気持ちになるんだろう。でも私は、それを考えるのが怖かった。答えを見つけるのが怖かった。だから、私は自分の気持ちに蓋をして、目を逸らしていたのだ。」

    「新しい世界。そうだ。私は、この世界で生きていくんだ。たくさんの苦しみと悲しみと犠牲の上に築かれたこの新しい世界で、私たちは、これからも生きていく。この世界をつないでくれた、数え切れ

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    2025年11月22日
  • たとえ祈りが届かなくても君に伝えたいことがあるんだ

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    タイトルからして想像していたものとは違う、深く重たい内容に心がずっしりとしました。
    でも悪いずっしり感ではない、考えさせられるずっしり感です。

    読みながら安易に「きっと上手くいく」なんて思っていましたが、人の命に関することにそんな簡単に上手くいくはずなんてなく…
    色々と、考えさせられる内容です。
    高校生くらいの子どもさんたちにも読んでみてもらいたいなぁ、と思いつつ、これを読んで触発されたりしないかな…とも思いつつ…。勧める相手を選ばないといけない本かな、と思います。

    で、やはりなずなちゃん、薊くん、鈴白くん、それぞれの登場人物の魅力はありますね!個人的にはなずなちゃんと薊くんは良いパートナ

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    2025年11月13日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    中高生の人気図書だったので知っておきたいと思い読んだ。
    思いテーマだけど、主人公視点ではっきりとした描かれ方をしており読みやすかった。登場人物、プロットも変に捻らずまっすぐ作られていてよかった。
    意外性などはないが、下手に詰め込まないことで大切な伝えたいテーマが読者に伝わっているのかなと思った。王道ストレートの良さと勇気を感じた。

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    2025年11月11日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    よくあるタイムスリップもので、目新しさはないんだけど、めちゃくちゃ泣きました。
    小説だから都合良い展開だし、主人公に対してまわりが理解ありすぎってツッコミ入れどころ沢山あるのに、惹き込まれてしまう。

    歴史が積み重なった上に今がある。
    多くの人たちが守ってきてくれたから、今の日本がある。

    物価が高いとか給料が安いとか老後が心配とか、色んな不満や不安がある現代だけど、自分たちが毎日平和に人間らしく生活できていることを当たり前と思っちゃダメなんだなって感じました。

    転生ものはあんまり好きじゃないので、ラストは個人的にはちょっと微妙。

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    2025年11月10日
  • さよならごはんを明日も君と

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    夜食専門店が疲れた人たちをすくう物語の短編小説。
    自分でも料理して、子供たちがおいしいっていってくれ、
    料理の力は本当にすごいと最近しみじみ思う。
    いい料理をぱぱっとつくれて、感動をあたえられたらな。

    主人公の物語がちょっと深みがなくて残念。
    母親も自慢の自分の料理で救えたらいいけど、
    親子問題は解決せずにおわってしまった。

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    2025年11月07日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    ラブストーリーと、戦時中のリアルな情景が面白かった。
    戦時中、日本が国民の生活、命を懸けて戦争に臨んでいた様子が伝わってきた。不自由な生活が強いられ、命を捨てることを命令される社会で、それを良しとする文化もあった。
    その不条理が世界ではまだ起こっていて、無くしていかなくてはならない。相手を殺すことを良しとする考えがあっていいわけがないと思った。
    最終的に、彰が敵戦艦に突っ込まなかったのも驚いたが、彰の性格を考えると納得だった。

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    2025年11月01日
  • さよならごはんを今夜も君と

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    食べることは生きること。それを出来なかったり、味がしなくてただの作業になったりなどとても辛いと思う。
    店長さんも過去に色々ありそうだから気持ち分かるんだろうな。だから受け入れて手を差し伸べられるのだろうな。

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    2025年10月29日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    映画化されてタイトルを知っていたことから、手に取った本。映画は見ていない。

    タイムリープするお話と言うのはよくあるけれども、読みやすいお話の中で、戦争や特攻隊について要所要所でわかりやすく書かれており、戦争を知らない世代が戦争を知るためのきっかけとなる教科書にもなる本だったと思う。私も読んで良かったし、子供にも戦争を知る1つの手段として勧めたいと思った。恋愛の要素が強く、10代にも読みやすいと思う。百合の花の丘でのシーンが印象的。読み返すとしたら、特攻に行くなと引き留めるところ。

    九州にこのお話のもとになった特攻隊の資料館があることを初めて知った。近くへ行く機会があれば尋ねてみたいと思った

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    2025年10月19日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    この小説は、戦争、恋愛、そしてタイムトラベルというSF要素が融合した作品です。過去に飛んだ主人公と特攻隊の男性との悲恋が描かれており、悲しい結末を予期しながら読み進めるのは心を打ちます。

    物語を通して最も考えさせられるのは、「価値観は時代によって異なる」という点です。戦争を美化する風潮があった過去と、戦争を避ける現代との価値観の大きな隔たりを痛感させられます。時代が違うことで、周囲と価値観が合わず苦しむ主人公の姿は、愛する人との間にさえ生じてしまう考え方の断絶を描き出し、人間の本質について深く問いかけてくる作品です。

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    2025年10月17日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    ネタバレ

    特攻隊の気持ち、その家族、色々と考えが膨らんで感動した。ついてもっと知りたくなった。とても読みやすくて良かった。

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    2025年10月12日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。Another

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    あの花や続編の登場人物の本当の心情が描かれていて、
    あの花ファンには胸アツな本でした。
    短編集になっていたのでいろんな登場人物のことが深く知れる反面、もっと知りたかったと少し物足りなく感じてしまうぐらいに、あの花シリーズが良すぎる。
    あの花からまた再読したくなりました!

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    2025年10月08日
  • 真夜中の底で君を待つ

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    幼い頃の親の離婚で愛と言葉の表現を知らない少女と親の押し付けが厳しく医者になれと育ったが言葉を紡ぐ作家にはなれたが読者からの言葉で傷つき闇を抱えて悩む作家の男女2人が、お互い背負った夜の闇から色んな出来事が重なり抜け出そうとする作品。

    汐見さんの小説はいつも愛の言葉に溢れていて救われるお話が多いと感じた。

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    2025年10月04日
  • あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。

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    ネタバレ

    映画化するということを聞き読みました。あの花の続編です。

    百合が現実世界に戻ってきてからのお話です。百合はタイムスリップした時に恋をした相手も今も忘れられずにいました。百合が忘れられな相手の生まれ変わりだと言われた涼との恋物語です。ずっと忘れられない相手がいる百合に恋した涼は最初は何も知らずに中学生の恋愛をしていました。仲が深まった後に告げられた信じ難い事実に向き合えず、でも恋心は無くならない。切なくて辛い。しかし年齢が上がった涼の心は大人でした。

    読んで後悔はしません。よかったら読んでみてください!

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    2025年10月03日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    主人公の百合が70年前の過去へタイムリープしてしまう事により、そこで出会う人たちから学ぶ戦争の厳しさ、世の中のありとあらゆる不条理さ。

    なぜ彼らはこんなにも笑っていられるのか?
     百合にとっては全ての発言に疑問が生まれていた。現代を生きる人たちと、戦時中の人たちに生じる倫理観のズレ。
    読み進めていく程に死ぬことを恐れてもなお、全てを背負って彼ら特攻隊の人たちの覚悟に読んでいて圧倒された。

    そして物語はフィクションであっても、戦争自体はノンフィクションである。実際にあった出来事だからこそ、物語を通して主人公たちのように、懸命に生きた人たちもいたことを、絶対に風化させてはいけないと思いました。

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    2025年09月26日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。Another

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    ネタバレ

    今作は汐見さんの作品をあさりだしたきっかけとも言える作品です。

    今作と私の出会いは「あの花が咲く丘で君とまた出会えたら」の実写映画を見たことから始まりました

    始めてみたとき、
    ラストの百合がアキラの手紙を読むシーンでは滝のような涙が出たことをすごく覚えています。
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    映画の次に今作を読んだのですが、先程書いたラストの百合がアキラの手紙を読むシーンは、少し原作とは違った文章だったりと、細かいところに違いが見られます。 
    是非両方見ることをおすすめします。

    今作に出会えた御縁に感謝します。

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    2025年09月25日