あらすじ
高2の茜は、誰からも信頼される優等生。しかし、隣の席の青磁にだけは「嫌いだ」と言われてしまう。茜とは正反対に、自分の気持ちをはっきり言う青磁のことが苦手だったが、茜を救ってくれたのは、そんな彼だった。「言いたいことあるなら言っていいんだ。俺が聞いててやる」実は茜には、優等生を演じる理由があった。そして彼もまた、ある秘密を抱えていて…。青磁の秘密と、タイトルの意味を知るとき、温かな涙があふれる―。文庫オリジナルストーリーも収録!
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Posted by ブクログ
マスク取れないの分かる。今は学校変わって取れてるけど、いきなりとったら変に思われないか心配。自分に自信つけてくれる人っていいよね。絵とか、夕焼けで心情を落ち着かせてくれるんだなぁって思った。
Posted by ブクログ
真夜中の1:30。
読んでいるうちに止まらなくなって一気に最後まで読んでしまい、気がついたらこんな時間になってしまっていた。
読んでいると、私の、ほろ苦い青春時代の記憶の断片がぼんやりと、浮かんでは消えていった。誰かのことを好きになる時ってこんな感じだったなぁ、と。
幾重にも
題名に惹かれて読み始めました。
高校生の青磁と茜。茜はマスクに依存していて、自分に自信が持てなくなっていた。2人は、お互いに、素直になれなくて、傷つけあって、すれ違ってしまう。空の色のように、幾重にも展開しながら時が流れていく感じが心地良く、柔らかな感触の素敵な作品でした。
Posted by ブクログ
純粋に"素敵だな"という感想。
言葉にならない想いでいっぱいになる作品。
青磁と茜、二人の真っ直ぐでピュアな心根に感動した。
また茜とは自分と何処か重なるものを感じて沢山心揺さぶられる箇所があった。
私も学生の頃、青磁のような同級生が居て憧れたこともあったなーと染み染み。
また美術関係の話も盛り込まれていて新しい目を養うことが出来たことにも嬉しかった。
夜明けや夕焼けはひと言では言い表せない大きなものがあることも本当で、また実際に私も夕焼けや夜明けをゆっくり真剣に観に行きたいなと思わせてくれた。
空は毎日、瞬間瞬間に違う表情を見せてくれるのも本当だし、私自身も気がつけばいつも空を眺めている。
青磁が空をずっと観ていても飽きないという気持ちに凄く共感出来た。
素敵な青磁と茜のピュアな恋に、私もこんなふうに恋愛してみたかったな…と思った。
そして、何処かで今の自分自身の背中を押して貰えたような気持ちになった。
茜と今の中・高校生にありがちな心の悩みは似ているのではないかな?と。
コロナからマスクが始まって、それからというもの茜と同じように日常的にマスクを手放せないでいる人は多いように感じる。そんな人達の心情描写がとても上手に書かれていて、涙を誘った。
正直に、ありのままの自分に自信を持つことの大切さを思い出させてくれる作品。
Posted by ブクログ
高2の茜は、誰からも信頼される優等生。しかし、隣の席の青磁にだけは「嫌いだ」と言われてしまう。茜とは正反対に、自分の気持ちをはっきり言う青磁のことが苦手だったが、茜を救ってくれたのは、そんな彼だった。「言いたいことあるなら言っていいんだ。俺が聞いててやる」実は茜には、優等生を演じる理由があった。そして彼もまた、ある秘密を抱えていて…。青磁の秘密と、タイトルの意味を知るとき、温かな涙があふれる。
タイトルと繋がるのがすごく良かった。飾られてる絵が想像できるし、見てみたい。絵で伝えるなんて、ロマンチックだな
Posted by ブクログ
感動しました。二人とも良かったね。
表紙がキレイで何気なく手にとって、気が付いたら一晩で全部読んでました。
小説に興味をなくしてた私が、また読書するようになるキッカケをくれた本です。
Posted by ブクログ
『あの花』に続く、読書欲を加速させた一冊。
主人公の茜は、みんなが求める『いい子ちゃん』を演じ、本当の自分を隠すように常にマスクをつけていました。
そんな茜を唯一『大嫌いだ』と言ったのが、同じクラスの青磁。
絵が得意な青磁が見る世界は、悔しいほど美しく…。
正反対で交わることのないはずの二人が交わり、茜は本当の自分と見つめ合い…。
自分が少し好きになる、私がが大好きな1冊。
Posted by ブクログ
今回は読みながら何度も涙を流した。
❥❥❥
小学生のある出来事をきっかけに
学校でも家でも常に気を遣っている茜。
思っていることは口に出しているのに
なぜか学校で好かれている青磁。
犬猿の仲みたいなふたりだけど
文化祭をきっかけに
距離が少しずつ縮まっていく。
❥❥❥❥
青磁の言葉によって
茜は思っていることを言えるようになるし
青磁のことが気になり始めるし
息ができる感じがしてくる。
信頼できる人が1人いるだけで
凄く安心できる気持ちよく分かるなぁ。
青磁は青磁で
言えない過去がありそうとは思うけど
それが何なのか想像できないから
先の展開が気になって仕方なかった。
❥❥❥
茜と青磁は高校が初対面じゃなくて
実は小学生の頃に出会っていた。
青磁はその頃の茜に出会っていたから
その後の辛い時期を乗り越えて
今を精一杯生きている。
でも茜は青磁のことを忘れていて
その事を知った青磁の気持ちは
どんなだっただろう。
❥❥❥❥
青磁が世界で2番目に美しいと
思ったのが“空”だったから
いちばんは何だろうと考えながら読んだ。
青磁の絵がコンクールで大賞を取って
その時に描いたのが
青磁が世界でいちばん美しいと思ったもの。
それは••••••
“小学校の頃の茜の涙を流しならの笑顔”
このシーンを読んだ時がいちばん泣いたかも。
❥❥❥
青磁が描いた実際の絵は出てこないんだけど
読めば読むほどその風景が想像できて
なんて美しいんだろうって感動した
それに
気づいたら空を見上げてることが増えた。
匿名
すごく素敵なお話でした。優等生でいようとする気持ちやみんなに嫌われなくないという気持ちもすごくよく分かるし、苦しいけど身動きできない気持ちもすごく共感できました。
そんな中で出会えた2人の関係が素敵で、きれいな情景がたくさん出てきて私もふと空を見上げたくなりました。
物好き?空に何が見えるか?
嫌いなはずなのに好きになるなんてことがあるのだろうか。
嫌うのも気になるからって場合もあるのか?
物好き?
それから、倒れて横になって空を見て考えることって、
『戦争と平和』にもあった。
人生、自分のやりたいことって?
考えさせられる。
ポローニアスさん、あの雲の形…
フェルン!あの雲って…
(『スクラップアンドビルト』にも
ある雲の形が…)
匿名
映画を観て、本でも読んでみたくなりました。
映画よりも更に心情が伝わってきて、読み進めるのが楽しかったし、特に後半は一気に読みたくなる程、引き込まれました。
良い作品に出会えてました!
知る
文庫本として初めて手に取って全て読むことができました。話の展開のリズムがよくて読んでいても全く飽きませんでした。
自分の知らない景色をこの本で知って、新たな視点を身につけられたことにとても喜びを感じます。また、
自分を表現することの大切さを知りました。
作者様、その他関係者様、素晴らしい作品をありがとうございました。
Posted by ブクログ
読書によって知識を得られる、という単純なことだけではなく、自分とまったく違う生き方をしている人が、自分とまったく違う考え方で紡いだ言葉を、本を通して知ることができる。
Posted by ブクログ
描写が大好きすぎる。
透明な気持ちで読んでました。
こっちまでドキドキしました。
でも青磁最後までムカつく!!謝れって思っちゃった
でもそういうところが良い人なのかな???
Posted by ブクログ
絵に描いたような典型的な「優等生」の茜。思ったことを言葉にして行動を起こす自由奔放な青磁。
青磁は茜に嫌いだと言い、茜はそんな青磁を苦手に思う。
茜は「優等生」の仮面を被り、誰からも好かれようと努力することでどんどん苦しくなっていく。
そんななか正反対の2人は少しずつ交流し、仮面が徐々に剥がされていく。
気持ちが曇ると周りの景色は澱んで見える。茜の灰色な世界が、青磁という一つの光が当たって色鮮やかに塗られていく姿が、一枚の素敵な絵画が描かれていくのを見ているようだった。
高校生の織りなす、純粋な恋愛模様が眩かった。
私もこの一言を伝えられるような恋愛に出会いたい。
「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」
Posted by ブクログ
もう高校生でもない大人だけれど、
自分の思い込みで世界を見てしまうのは未だにあって、悩みや葛藤を抱えながら生きる主人公への共感が尽きなかった。
Posted by ブクログ
面白かった。泣けた。
序盤は茜に感情移入。読み進めていくうちに、青磁の優しくて素敵な一面が見えてきて王子様か?と。恋人とも友達とも言えない2人の関係に胸がくすぐられた。
空の表現がたくさんあって、自分もこれから空の色んな表情をちゃんと見ようと思えた。
Posted by ブクログ
この本が出された時は、自分も高校生で、マスク依存症などの問題視されていた学生生活で、なおかつ思春期もあり、学校内での自分のキャラクター作りという登場人物の悩みがとても共感できるものであった。
Posted by ブクログ
作者あとがきより
思春期のころ進路や人間関係で悩みを抱えていた時、いろいろな小説を読んで、そこに登場する人物の生き方や、彼らのセリフに救われたことが何度もありました。
以下本文より
きれいな景色はこんなにも近くに、いつもここにあったのだ。
私がそれを見ていなかっただけで、見ようとしていなかっただけで。
いつだって、美しい世界はそこにあった。
正しいかどうかよりも、好かれるかどうかのほうが、この社会で生きていく上では大事なのだ。
人から嫌われないように、言いたいことも言わず我慢して、細心の注意を払って生きていたのに、青磁は嫌われることなんてこれっぽっちも怖れずに、言いたい放題やりたい放題で生きていて、それなのに誰からも嫌われていなかった。むしろ誰からも好かれているように見えた。そんなところがうらやましくて、そして妬ましかったのだ。
『夜が明けたら、いちばんに君に会いに行く』
それが、この絵のタイトルだった。夜明けに会いたいと思った人が、一緒に朝焼けを見たいと思った人が、あなたにとって一番大切な人。
Posted by ブクログ
「夜更けに会いたくなる人は、体で恋うるだけのただの欲望の対象。夜明けに会いたくなる人は、心で愛している永遠の恋人よ。」
本文に登場する中でいちばん好きな言葉。
つまり、「月が綺麗ですね」に似た隠れた愛の告白を体現したようなもの。
かなり高評価されている作品だと思っていたので、号泣できると期待していたけれども、涙は出なかったな...。
でも、汐見先生の表現のバリエーションが幅広くて、空の彩も、絵の表情も、想像がしやすいし、コロナ禍前にマスク依存症に着眼点を置いているのも凄いと思う。
野いちご文庫の世界観を最大限に反映しているのがすんごい伝わってきた。
私も「夜が明けたら、いちばんに君に会いに行く」
って想える人に出会いたい。
そう言ってみたい;;
Posted by ブクログ
読みやすかったです
汐見夏衛さんの本は読みやすい本がとっても多くていつも手に取ってしまいます!今回も男女の心情や恋が分かりやすく表現されていてとても面白かったです。
Posted by ブクログ
「夜更けに会いたくなる人は、体で恋うるだけのただの欲望の対象。夜明けに会いたくなる人は、心で愛している永遠の恋人よ」(本文より引用)
この一文になぜかすごく納得させられてしまった。
「夜明けに会いたくなる人」
こういう考え方(発想・表現)が出来るってすごいな。
Posted by ブクログ
マスク依存症がテーマの一つですが、驚いたのはコロナ前に執筆されている点です。当時そんな単語すらワタシは知りませんでした。慧眼というか、期せずして作品の位置付けが変わった後に読むことができ幸運でした。
読んでいて思い浮かんだのは『嫌われる勇気』、そしてミセスさんの『ダーリン』の歌詞。というかダーリンは確信犯では…?というくらいに素材が散りばめられています。
まぁ、飲み屋でモテてやろうという邪な企みから覚えた知識をひけらかしているわけですが。
と思ったら待て待て、ダーリンは2025年リリース。まさか…これは本当に慧眼では!
こんな(ダメダメ)オジサンがAudibleおすすめのまま予備知識なしで読んだ結果、、、おじさんは恥ずかしくて恥ずかしくて顔真っ赤。胸の奥の方〜〜にある高校の思い出を、辛うじて引っ叩いて呼び覚ましては、大失恋したな〜…あぁ大恋愛もあったな〜なんて、なんだか鼻の奥まで甘酸っぱくなりました。
飲み過ぎの胃酸過多だ。
いつのまにか映像化されて観客が泣いてる画がCMで流れてたりして気付いたらプライムビデオのおすすめで出てくるんでろうなー。(2023映画化済みでした)
ごちそうさまでした。
社会派ライトノベル。私には新鮮な体験。
Posted by ブクログ
中学生になった娘に薦められた。これは読んでみないとと思い一気読み。初々しく、とても好感できる内容でした。
んー青春ですね、はるか昔の、でもまた味わいたい何とも言えない感覚。初めての経験が故、暴走してしまう感情やうまく言葉にできず、対応できない自分がもどかしかったり。
もう一度言いますが、青春です。
自分では選ばないであろう本を読むのもまた良いですね。
みなさん素敵な青春時代を過ごしてください!
Posted by ブクログ
映画がすごく好きで2回観た後に、ついに小説を読むことができた。
映画と小説ではかなり話の内容は違っているが、映画のるっくんを常に思い浮かべて読むことができて幸せだった。きゅんきゅん、にやにやした。
青磁と茜の恋物語。
もう一回映画を観たい。いや、もう何回でも映画を観たい。
それから、アナザーストーリーもあるみたいなので早く読みたい。
Posted by ブクログ
面白かった!
主人公の苦しみがとても丁寧にリアルに描写されていて、辛かったー!
登場人物二人ともに魅力を感じられて、感情移入しやすかったから、楽しく読めた
ハラハラする展開も挟みつつ、かといってイライラしない話で、とても面白かった
続編があるとのことなので、読んでみたい