汐見夏衛のレビュー一覧
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ネタバレ長女が好きな汐見夏衛さんの小説で、「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の続編。前作は原作は読んでいなくて、映画を観に行きました。
百合がタイムスリップのことを告白するまでは、前作を知っている読者(私)からしたらもどかしく、早く言えばいいのにと思ったりしたし、若い中学生の恋愛で、おもしろいけどいまいちかなぁ?と思ったりしていましたが、やっぱり百合のまっすぐで強い、涼の素直で優しいキャラクターを通して描かれる、戦争や特攻隊の悲惨さ・つらさ・悔しさ、また、平和の尊さ・命の大切さ・現代の日本に生まれたありがたさなどのメッセージが強くて、もうこれは星5にせざるを得ない小説でした。 -
Posted by ブクログ
2026/07/29
高校で同じクラスの鈴白くんが電車に飛び込んで亡くなってしまい、同じクラスメイトのなずなは鈴白くんの死にただ驚いていたのだが、ある日以前の修学旅行先で鈴白くん、なずな、薊くんの3人で一緒に作った砂時計を逆さまにすると、彼の死の1ヶ月前に戻るという不思議な出来事が起きた。
鈴白くんの死を防ぐためにあれこれ頑張るなずなだけど1人でできることには限界があり、どうしたものかと悩んでいた。そんな時に実は同じ境遇にあったクラスで一番人と関わらず傍若無人な振る舞いや言動をする薊くんからも状況を打ち明けられ、なんだかんだ協力して鈴白くんの死ぬ未来を変えようと奮闘する。
この作品全体として、作者が「きっと思うところがあってこういう話を描きたかったんだろうなぁ」という強いメッセージ性を帯びた感じが、登場人物の端々から感じました。
それぞれの人物の心境は綺麗事ではなく、本当に現代の人たちってこういうふうに考えてるのかもしれないなと思うようなリアルな描写だと思います。色々と読後も自分で考える余地があり、余韻に浸れ作品だと思います。 -
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私は中学生の頃から不登校気味になり、高校は通信へ途中転学。人と関わるのが怖くなり、自分を責めたり、「自分には生きてる価値があるのか」と考えてしまう日々でした。そのため、更紗や仁科の抱える苦しみにも強く共感し、読み始めた頃は胸が苦しくて涙が堪えられませんでした。
しかし読み進めるうちに、お互いがかける言葉や向ける思い、その一つ一つがまるで私自身に語りかけられているように感じました。人との関わりを避けてきた私にとって、相手を思いやる言葉や前へ進むための言葉は、人との向き合い方を教えてくれる大切な学びでもありました。
特に心に残ったのは、「自分に必要ないものは捨てればいい。自分を苦しめるものからは離れればいい。あなたの手足はそのためにあるのだ。そして、失いたくないものは抱きしめる。自分を幸せにしてくれるものには駆け寄る。あなたの手足はそのためにあるのだから。」という言葉です。
この一節は自分を苦しめるものから離れ、大切なものを選んで生きていいのだと教えてくれました。
高校生の頃、何気なく手に取った一冊との出会いをきっかけに、「誰かの心に寄り添える人になりたい」と思うようになり、それが今の私の夢につながっています。 -
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学生時代以来の読書をしよう。と思い立って選んだ本がこちらの1冊で汐見夏衛先生の"夜が明けたらいちばんに君に会いにいく"の映画が好きで、そのきっかけで出会いました。
汐見夏衛先生の本はとにかく読みやすいですね!
私は、学生時代にこの本に出会いたかったです。
主人公の更紗ちゃんが学生時代の自分と重なって共感できる部分が多過ぎて、号泣してしまいました…
"言葉"というものの難しさや力強さ、大切さを教えてくれます。
たとえ、その人の為に良かれと思って発した言葉でも、その人の感じ方によってはそれがマイナスに働くこともあるというリスク。
一方で、誰かを守ることができる盾のような役割にもなれるという力を秘めているという凄さ。
自分の気持ちを伝えることが苦手で生きづらさを感じたことがある人にもぜひ届いてほしい1冊です。 -
Posted by ブクログ
ベタなラブストーリーだとナメてましたが、後半からラストにかけて嗚咽が漏れるほど泣きました。切なすぎる…
本作はラブストーリーがメインでは無いです。
テーマは、戦争が残した現代人へのメッセージ。
結局日本は負けるのに。特攻はなんの意味があったのか?
ヒロインの百合が、現代人らしくストレートにその疑問を何度も投げかける。私達読者の気持ちを代弁するように。
その答えは、最後まで読むと辿り着けます。
この小説の素晴らしさは、空襲の不安と恐怖を擬似体験できるところ。
空を覆い尽くす黒い煙と赤い炎、焼け野原になった町、苦しみでもがく人々…
凄惨な光景を、目の前で見ているかのような感覚に陥ります。
なんの不安もなく空を見上げられるということ、
誰かと「またね!」と言い合えること、
未来に夢を抱けること…
そんな当たり前のことがどれほど幸せなことなのか。
改めて平和のありがたみについて考えさせられました。
若い人ほど読んで欲しいです。