伊岡瞬のレビュー一覧

  • 瑠璃の雫

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    辛い経験をして気持ちを内に閉じ込めて生きている登場人物達の描写がとてもよく描かれている
    題材の割に読み終えた後味が悪くなかったのは、主人公に寄り添う人の優しさを感じたから

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    2026年06月11日
  • 仮面

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    序盤に不倫や逆売春があり、中盤に回りくどい言い回しがあったりして、どういった展開になっていくのか甚だ疑問に思いながら読み進めていったが、終盤の怒涛のごとき流れにはスリル感を味わい終焉を迎えた。
    宮下と小野田のその後の関係も気になるところだが、菊井のその後の芸能界での活躍も気になるところ。

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    2026年06月07日
  • 冷たい檻

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    北陸の岩森村を舞台に、失踪した駐在警官を追う調査官・樋口が、村に隠された深い闇へと近づいていく物語。
    穏やかに見える村の裏では、児童養護施設や老人ホーム、病院などを備えた巨大施設が存在し、“行き場のない人たち”を受け入れる代わりに、新薬の臨床実験に関わらせるという恐ろしい実態が隠されていた。

    視点人物が多く、最初は少し整理しながら読む感じだったけれど、二日間に起こる出来事の密度がとても濃く、最後まで緊張感が途切れなかった。犯人探しというより、「なぜこんなことが起きたのか」を追いかけていくミステリで、少しずつ全体像が見えてくる面白さがあった。

    現在の事件だけでなく、17年前の樋口の過去も大き

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    2026年05月23日
  • 追跡

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    あの親子を想ってみんなが動くのは感動。

    自分が思う伊岡節は少なめだったかな。
    いつもはもっと重くてどろどろした感じ。

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    2026年05月08日
  • 代償

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    本当に嫌な気持ちになった。自分が生きてきた世界とは違いすぎるけど、でも日本のどこかでは実際にある闇。
     怖くも、読まずにはいられない世界。

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    2026年04月26日
  • 仮面

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    章ごとに人物名が付与され、群像劇の様な構成になっている。
    その誰もが過去に何かを抱え、一癖も二癖もある、だいめいに通りに「仮面」をかぶった人物として登場する。
    陰惨な部分もあり「イヤミス」的な要素もあり、好意的には読めない。
    人物的に救いとなるのは、事件を捜査する若い宮下刑事と、主役的存在の三条公彦の秘書・菊井早紀ぐらいか。

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    2026年04月21日
  • もしも俺たちが天使なら

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    3人のはみ出し者の男たちが、交わり、集まって巨大な敵と戦っていく過程が面白い。どんどん読むスピードが上がる

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    2026年04月20日
  • 教室に雨は降らない

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    作者の生み出すキャラクターに感情移入しやすいから、スラスラ読めます!

    非常勤講師の目線で、学校・親・生徒などのあらゆる闇?みたいなものがテーマ。

    地味そうなテーマに聞こえるけれど、内容は派手過ぎ!(ちょっと無茶苦茶あり)

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    2026年04月19日
  • 翳りゆく午後

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    昨今の高齢ドライバーによる事故の問題を
    提起した作品かと思って読んでいたら、
    高齢ドライバーの事故によって、普通の家庭が
    崩壊していくサスペンスだった。
    敏明は父親を心配しているように見えるがそれは
    保身からであり、妻の香苗に詳しい事を話さない。息子の幹人とはうまくいっておらず、息子は自分とは口もきかない。そんな息子は実は祖父と仲が良く、祖父の武は幹人のやりたい事をひそかに応援していることなど、敏明は全く知らなかった。

    敏明が後に、大きな分岐点があったとしたら
    渓谷でそれらしきものを見つけた時、武に訊かれて「何もない」と答えてしまった瞬間だったと述べて
    いるが、実はその前から家族内の崩壊は始

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    2026年04月14日
  • 不審者

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    ネタバレ

    これは予想外の結末だった
    勿論後半にいくに従い里佳子の思考がおやっと思える場面が出てきたので予想外といえ自然な結末に思える
    中盤まで日常生活に少しずつ忍び寄る不穏な気配が怖くて何が何でも洸太に何もありませんようにと祈るような気持ちで読み進めた(子どもが犠牲になるのは物語でもとても嫌なので)
    全体的に読みやすく登場人物も分かりやすい
    優平さん、本気で疑って気味悪がっててごめんなさい。
    一番まともでしたね

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    2026年04月09日
  • 本性

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    ネタバレ

    続編が出るであろうシリーズ、「サトウミサキであった」にルビが振ってある。続編ですごい伏線回収が予想される。本性自体は読みやすくどんでん返しもないが、読みやすく、続編に期待

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    2026年04月05日
  • 瑠璃の雫

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    ネタバレ

    父は出ていき、母はアルコール中毒で入退院を繰り返す不安定な家庭の中で暮らす美緒と充が足の不自由な元検事の丈太郎に出会う第一章、一人娘の瑠璃が誘拐され、その足取りを掴めないまま過ぎる丈太郎の検事時代を描く第二章、丈太郎の死を受けて瑠璃の事件の真相を追う第三章と、過去の話を途中に挟むことでストーリーが単調にならず、すいすいと読み進めることができた。瑠璃の事件の真相というよりは、丈太郎の妻・初枝が犯すことになってしまった罪と、美緒、充の弟・穰の死の真相が終盤の柱となり、若干尻すぼみ感もあったが、ラストの決断に美緒の精神的成長を感じ、明るい話ではないものの救われた気持ちになった。持ち前の明るさで兄弟を

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    2026年03月20日
  • 不審者

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    おもしろかった。

    日常生活の中にじわじわと忍び込んでくる違和感が、読んでていらいらするのに続きが気になってしまうという感覚。

    やられました。最後のどんでん返し。
    全然気づかなかった。もう1回読み直したい。

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    2026年03月15日
  • 本性

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    ネタバレ

    序盤は中年男性、フリーター男性、高齢女性などそれぞれのストーリーが描かれ、サトウミサキという女性が軸となり繋がっていることがわかるも、その真相は見えない。後半では、宮下と安井という刑事コンビの視点からある殺人事件の捜査を追うが、これが前半のそれぞれの人物、そしてサトウミサキに結びついていき、ある意味解決編のような形で、ラストに近づくに従い一気に読んでしまった。

    サトウミサキによる、弟をいじめていたメンバーへの敵討ちのような格好だが、その関係は複雑に絡み合い、ミサキ自身にも抗えない「本性」があることが伺えるなど、ストーリーの奥底に潜む黒いものが見え隠れする点は、「代償」にも通ずるものがあると感

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    2026年03月15日
  • 仮面

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    伊岡瞬が描く、クズの本性にスーパースターの仮面をかぶせた男。

    練り上げられた素性と経歴。
    生まれ持ったビジュアル。
    それらを武器に、テレビをはじめとする報道の世界で彼は輝き始める。

    だが、この物語で仮面を持つのは、主人公のクズだけではない。
    被害者も、刑事も、それぞれが他人に見せる顔を持っている。

    本人が作る仮面と、本心としてのもう一つの顔。
    そして、その断片から社会が作り上げてしまう虚像。

    読みながら、いくつかの実際の事件を思い出していきます。
    学歴詐称が暴かれたコメンテーターの騒動。
    身体的な障害を詐称していた音楽家。
    被害者本人が映画化まで踏み込んだ、あの事件。

    本作が特定の事

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    2026年03月12日
  • 不審者

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    不穏な空気感が好きなので読んでいて楽しかった。
    突然帰ってきて兄を名乗る優平が怪しすぎて、本当は兄じゃないのか?目的は何なのか?とページをめくる手が止まらず。著者の思惑通りに翻弄され、ラストの結末にもしっかり驚かされた。読んでいて感じていた違和感がラストで一気に回収される見事な構成。
    主人公の仕事である校閲についての描写も興味深く、読み応えのある一冊だった。

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    2026年03月11日
  • 祈り

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    ネタバレ

    不思議な力をもつ中年男・春輝。
    北関東から上京して働いているが自分の状況の不満を抱いている若者・楓太。
    タイトルの祈りというのは、物語ラストで春輝が強く祈ることだろう。

    春輝の子供時代からの話がかわいそうでなぁ。
    特殊な力を、唯一友達だと思っていた子に教えたら、バスケチームのメンバーに選ばれて活躍してしまったせいで嫉妬されて周囲にバラされ気味悪がられ。
    マスコミに囲まれて父親もおかしくなってしまう。
    中学に入り、心を許せる女子真澄と出会ったものの、能力について嘘をついてたことで仲直りできないまま死に別れ。
    就職しても子供時代からの恨みで嫌がらせを継続されて職を点々として、ついには路上生活に。

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    2026年03月09日
  • 翳りゆく午後

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    高校教師大槻敏明の目下の悩みは、息子の反抗期ともの忘れが出てきた父親武の車の運転に関すること。
    しかも武は年下の女性とドライブしているらしい。
    ある日ついに「人を轢いたかもしれない」という連絡が…

    高齢者ドライバーとその家族の不穏な日常を描いた物語。
    噛み合わない会話や高齢者の不安感がリアル。
    主人公の敏明が他力本願で他責思考気味で、そんなところも妙にリアルでした。

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    2026年03月09日
  • 赤い砂

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    10年ほど前インフルエンザの特効薬タミフルを飲んで異常行動が起きる可能性があると注意喚起していたことを思い出した

    コロナ禍が終着して数年しか経たないが当時ニュースで飛び交ってた集団免疫やクラスターなどを目にすると何十年も前の出来事のような気がする
    ウィルス、ワクチン、免疫機能など完全に理解するのは難しいが、ここ何年かで理解が深まったからがすんなりと物語に入り込むことができた

    物語は錯乱状態になった末自殺に陥る症状が人を介し連鎖していく恐ろしい展開だ
    たまたま自殺した人の側にいただけで数週間後同じ症状で命を落とすとしたらコロナよりも恐ろしい
    久しぶりに伊岡瞬の作品を読み、新しい作品をまた読み

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    2026年03月08日
  • いつか、虹の向こうへ

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    伊岡瞬さんのデビュー作であり、2005年第25回横溝正史ミステリ大賞・テレビ東京賞受賞のハードボイルド小説です。

    主人公の元刑事である尾木がボコボコにされるシーンが多く、今度こそ肋骨が内臓に突き刺さってしまうのでは?とハラハラし通しでした。それにしても不死身な身体にビックリ。

    尾木が何故刑事を辞めなければならなかったのか?そして売りに出している自宅に居候を3人も置いているのは何故なのか?

    尾木自身の身の上に起きた事も何という事かと思ったけれど、居候している恭子さんは不運だけでは済まされない、加害者からの執拗な攻撃に怒りが収まりませんでした。

    不死身の元刑事の人情味溢れるストーリーとヤク

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    2026年03月06日