伊岡瞬のレビュー一覧

  • 本性

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    序盤は中年男性、フリーター男性、高齢女性などそれぞれのストーリーが描かれ、サトウミサキという女性が軸となり繋がっていることがわかるも、その真相は見えない。後半では、宮下と安井という刑事コンビの視点からある殺人事件の捜査を追うが、これが前半のそれぞれの人物、そしてサトウミサキに結びついていき、ある意味解決編のような形で、ラストに近づくに従い一気に読んでしまった。

    サトウミサキによる、弟をいじめていたメンバーへの敵討ちのような格好だが、その関係は複雑に絡み合い、ミサキ自身にも抗えない「本性」があることが伺えるなど、ストーリーの奥底に潜む黒いものが見え隠れする点は、「代償」にも通ずるものがあると感

    0
    2026年03月15日
  • 仮面

    Posted by ブクログ

    伊岡瞬が描く、クズの本性にスーパースターの仮面をかぶせた男。

    練り上げられた素性と経歴。
    生まれ持ったビジュアル。
    それらを武器に、テレビをはじめとする報道の世界で彼は輝き始める。

    だが、この物語で仮面を持つのは、主人公のクズだけではない。
    被害者も、刑事も、それぞれが他人に見せる顔を持っている。

    本人が作る仮面と、本心としてのもう一つの顔。
    そして、その断片から社会が作り上げてしまう虚像。

    読みながら、いくつかの実際の事件を思い出していきます。
    学歴詐称が暴かれたコメンテーターの騒動。
    身体的な障害を詐称していた音楽家。
    被害者本人が映画化まで踏み込んだ、あの事件。

    本作が特定の事

    0
    2026年03月12日
  • 不審者

    Posted by ブクログ

    不穏な空気感が好きなので読んでいて楽しかった。
    突然帰ってきて兄を名乗る優平が怪しすぎて、本当は兄じゃないのか?目的は何なのか?とページをめくる手が止まらず。著者の思惑通りに翻弄され、ラストの結末にもしっかり驚かされた。読んでいて感じていた違和感がラストで一気に回収される見事な構成。
    主人公の仕事である校閲についての描写も興味深く、読み応えのある一冊だった。

    0
    2026年03月11日
  • 祈り

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    不思議な力をもつ中年男・春輝。
    北関東から上京して働いているが自分の状況の不満を抱いている若者・楓太。
    タイトルの祈りというのは、物語ラストで春輝が強く祈ることだろう。

    春輝の子供時代からの話がかわいそうでなぁ。
    特殊な力を、唯一友達だと思っていた子に教えたら、バスケチームのメンバーに選ばれて活躍してしまったせいで嫉妬されて周囲にバラされ気味悪がられ。
    マスコミに囲まれて父親もおかしくなってしまう。
    中学に入り、心を許せる女子真澄と出会ったものの、能力について嘘をついてたことで仲直りできないまま死に別れ。
    就職しても子供時代からの恨みで嫌がらせを継続されて職を点々として、ついには路上生活に。

    0
    2026年03月09日
  • 翳りゆく午後

    Posted by ブクログ

    高校教師大槻敏明の目下の悩みは、息子の反抗期ともの忘れが出てきた父親武の車の運転に関すること。
    しかも武は年下の女性とドライブしているらしい。
    ある日ついに「人を轢いたかもしれない」という連絡が…

    高齢者ドライバーとその家族の不穏な日常を描いた物語。
    噛み合わない会話や高齢者の不安感がリアル。
    主人公の敏明が他力本願で他責思考気味で、そんなところも妙にリアルでした。

    0
    2026年03月09日
  • 赤い砂

    Posted by ブクログ

    10年ほど前インフルエンザの特効薬タミフルを飲んで異常行動が起きる可能性があると注意喚起していたことを思い出した

    コロナ禍が終着して数年しか経たないが当時ニュースで飛び交ってた集団免疫やクラスターなどを目にすると何十年も前の出来事のような気がする
    ウィルス、ワクチン、免疫機能など完全に理解するのは難しいが、ここ何年かで理解が深まったからがすんなりと物語に入り込むことができた

    物語は錯乱状態になった末自殺に陥る症状が人を介し連鎖していく恐ろしい展開だ
    たまたま自殺した人の側にいただけで数週間後同じ症状で命を落とすとしたらコロナよりも恐ろしい
    久しぶりに伊岡瞬の作品を読み、新しい作品をまた読み

    0
    2026年03月08日
  • いつか、虹の向こうへ

    Posted by ブクログ

    伊岡瞬さんのデビュー作であり、2005年第25回横溝正史ミステリ大賞・テレビ東京賞受賞のハードボイルド小説です。

    主人公の元刑事である尾木がボコボコにされるシーンが多く、今度こそ肋骨が内臓に突き刺さってしまうのでは?とハラハラし通しでした。それにしても不死身な身体にビックリ。

    尾木が何故刑事を辞めなければならなかったのか?そして売りに出している自宅に居候を3人も置いているのは何故なのか?

    尾木自身の身の上に起きた事も何という事かと思ったけれど、居候している恭子さんは不運だけでは済まされない、加害者からの執拗な攻撃に怒りが収まりませんでした。

    不死身の元刑事の人情味溢れるストーリーとヤク

    0
    2026年03月06日
  • 残像

    Posted by ブクログ

    2つの話が同時進行する。どう交錯していくのか、どういった思惑で行動しているのか気になって読み進めた。主人公にとっては凄くいい出会いとなっただろう。

    0
    2026年03月06日
  • 仮面

    Posted by ブクログ

    ノンフィクションだったらどうしようと思うぐらいの臨場感を感じながら読んだ。
    登場人物がほぼ全員胡散臭く、誰のことも信用できないような人で、だからこそ意外性みたいなのはないが、あまりにも報われない話が続いて読み終わるのに時間がかかった。
    小野田さんに対しての対応に憤りを感じる部分が多く、女だからと蔑まれるのに、上手くいくことがあれば女のくせにと言われ、嫌な気分になった。
    伊岡瞬先生の本は嫌な気持ちになるのに最後まで読み切ってしまうから不思議。

    0
    2026年03月05日
  • 教室に雨は降らない

    Posted by ブクログ

    小学生と関わっていく中で、臨時講師であり、23歳という若さを持つ主人公ならではの、他の教師とは異なる児童へのアプローチが印象的。

    さすがに児童への関わり方が過干渉に感じる場面もあるが、物語を動かすための演出と考えれば許容範囲。

    0
    2026年03月02日
  • 赤い砂

    Posted by ブクログ

    面白かった~。一昔前なら荒唐無稽な作り話としか思えなかっただろうけど、アフターコロナのこの時代、『ウイルス』という物の見方が変わったからか、ものすごいありそうな話。とはいえ、希望が残らない訳ではないとはいえその結末にする?
    あと鑑識さんのご家族のその後が気になる。

    0
    2026年02月28日
  • 仮面

    Posted by ブクログ

    久しぶりにこの作者の作品読んだ。
    結構面白くてびっくり〜!
    だけど、この作者、女性像おかしくない?
    それか、九州出身?

    0
    2026年02月25日
  • 代償

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    やっぱり面白い伊岡瞬。私にとって2冊目。
    「悪寒」もゾワゾワしたけど、この本もゾワゾワした。

    主人公は奥山圭輔。両親を火事で亡くして、達也と道子という親戚の家に引き取られる。しかしこの2人がダメ親子だった。圭輔は寿人という友人に出会って救われた。
    大人になった圭輔は弁護士になり、達也の弁護をすることになる。この事件も裏があって‥
    最後は道子が達也をはめて、代償を払うことになる。

    0
    2026年02月22日
  • 悪寒

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    文章は読みやすく、最後までスラスラと読むことができた。

    主人公の心理描写が繊細に表現されていて、思意通りにならない現実が心を抉った。

    冒頭の女性関係の箇所は結局どうゆうことなのだろうか?

    あと、結末を知った中で思うことは、主人公とその妻に共感するということはなかったこと。薄気味悪さはずっとあって、登場人物を好きになれなかった、、

    主人公が、妻の身を案じて動いた直感こそがタイトルの悪寒と捉えているが、それも微妙な気がする。

    0
    2026年02月22日
  • 朽ちゆく庭

    Posted by ブクログ

    なんていうのかなあ、お互いを理解してない形だけの家族って結構あるんじゃあないかなあ。やっぱ思いはどんなカタチであれ相手に伝えないといかんよなあ。父も母も家庭を守ろうとしてるんだけど…。うまくいかないストレスが…。    それにしてもここに出てくる警察はお粗末。確固たる証拠もないのに逮捕するなよ。

    0
    2026年02月22日
  • 代償

    Posted by ブクログ

    不幸な境遇から遠縁の幼馴染と暮らし、弁護士となった後、幼馴染の強盗殺人容疑を弁護することになる、、、というお話(?)。

    子供時代と大人時代の二部構成、子供時代を描くことで関係性がより明確になり、また伏線ともなる。

    幼馴染が稀代のワル(?)で胸クソ。


    タイトルの「代償」、ちゃんと収まるべきところに収まってスカッとジャパン。
    積み上げに積み上げられた鬱憤がきれいにとっ払われてスカッとジャパン。
    あっと驚く逆転劇とまではいかないけど、ラストはしっかり決まってハマってスカッとジャパン。

    0
    2026年02月21日
  • 瑠璃の雫

    Posted by ブクログ

    父親は蒸発し、母親はアルコール依存症で入退院を繰り返し、弟は乳児だった下の弟を殺したかもしれない
    そんな機能不全家族で育つ小学6年生の美緒が、母親の従姉妹薫さんを通して元検事の丈太郎と出会う
    娘を誘拐された過去を持つ丈太郎に心を開き、成長した美緒は誘拐事件の真相を調べ出す

    0
    2026年02月18日
  • 瑠璃の雫

    Posted by ブクログ

    序盤から探偵に入るまで暗く苦しい内容だった。最後は救われた気がしてよかった。本物を見て本質を見極める

    0
    2026年02月18日
  • 不審者

    Posted by ブクログ

    面白かったけどハラハラする怖さがあって読み終わってもドキドキしている。
    初めてこの方の本を読んだけど悪夢、代償も読んでみたい。怖いから続けて読むのは精神が壊れそう

    0
    2026年02月16日
  • 悪寒

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    伊岡瞬、初めて読んだ。
    読みやすくて面白い!道尾秀介に出会った時と同じくらい感動した。

    山形県に出向になった夫、都内に残してきた妻が殺人事件で逮捕される。何があったのか夫が奔走。
    本当は妻が犯人ではなく、実の妹をかばっただけ。妹の優子は捜査に協力してくれていたのに「お姉ちゃんの家庭を壊したかった」って言ってたのが怖かった。

    0
    2026年02月14日