山中伸弥のレビュー一覧
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ネタバレiPS細胞の山中教授、素粒子物理学の益川教授という
ノーベル賞受賞者による対談。
ふたりともいわゆる「天才」ではない。
むしろ挫折や遠回りをした後にそこに偶然辿り着いたという。
一般には最短距離で効率よく欲しいモノを手にする、
というのが善とされがちだけれども、少なくとも学術の世界では
必ずしもそうではないようだ。
若い山中教授が難病患者を救うという使命に燃えているのに対して、
年配の益川教授は好きなことを勝手にやっているだけ、というコントラストも面白い。けっこう世相を反映しているような気がする。
なんだかまだまだこの世界も捨てたもんじゃないという期待を抱かせる一冊でもある。 -
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Posted by ブクログ
ちょっと気の張るプレゼンというか、人前で話をする機会が控えているので読んでみた。プレゼン技としてなるほどと思ったのは、ポインターは動かさずピタッと止めて使用すること(p.36)、上級者なら耳を引きつける技としてわざと小声で話すことも有効(p.83)といったくらい。後者は自分レベルで使える技ではないし。
それよりもやはり一門のお二人。この本は二人の対談番組から派生したもののようだけど、プレゼン技術にとどまらず生き方、物事への取り組み方の話になっていくんだよね。同じリスクなら、やらないリスクよりやるリスクみたいなところはあらためてそうだよなと教訓的に思いながら読んだ。伊藤さんなんかは「リスクを取る -
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山中伸弥氏と小児科医成田奈緒子氏の子育てについての対談。
この本を読む前に成田氏の「高学歴親という病」を読んでおり、その時は成田氏がやや冷徹な人という印象を持った。しかし、今回の本は対談だったのが良かったのか、成田氏の人となりも見えてきて、素敵な小児科医だな~と思った。
子どもを診察するときに、子どもの家庭環境や家族関係、両親の仕事についての情報をある程度聞き取り、課題やリスクがどのようなところにあるのかまで見立てをたてる。これまでの知識や経験をフルに稼働させるそう。
そこまでやるの?と山中氏に聞かれて、そこまでまでやるよ~と普通にスラっと言える成田氏がかっこいい。
あと、成田氏の研究結果 -
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ネタバレ著名な方々(山中伸弥、羽生善治、是枝裕和、山極壽一、永田和宏)の講演・対談集。この著名人の中に興味がある人がいれば楽しめる。何者でもなかった頃、いわゆる若手時代が語られている。自分に響いた箇所は以下。
「どうしたってインターネットで得られないものがある。それは、考え方です。知識をどう使うか。どうやっておもしろいことを見つけ出すか。」
「人間の一番重要な能力は、諦めないということです。動物はできなかったら諦めちゃう。人間はしつこいんです。」「失敗しても失敗しても諦めない。だから人間は空を飛べるようになったし、海中深く潜れるようになったし、様々な道具を発明して、人間の身体以上のことができるよう