菅野雪虫のレビュー一覧
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良かったです。イウォル王子とソニンが、苦しみながらも学んで行く姿に、時にハラハラさせられ、時に誇らしく思わされ…。今回は、特にイウォル王子は大きな一歩を踏み出しましたね。
逆にクワンにはがっかりさせられました。クワンは、もっと民を思ってると思ったのになぁ。頭の中に復讐しかない王子なんて、ただのバカ王子だと思う。
そりゃ酷いことされて、村の皆と母上の仇が打ちたいのは分かる。でも、それなら、国のためになる形をも描いてみせてほしい。王妃の一族が国をダメにしてるのは分かり切ってるのだから、王妃だけ、首だけ挿げ替えてもなんにもならないでしょうに。
復讐さえも道具にして、豊かに国が育つよう、あまねくしろし -
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ネタバレ児童書なのだけれど、現実をこえるそううまくはいかないよな~な展開。。
少女漫画なら、マヒトとくっつくかな、と思ったり。
チポロと娘って寿命、どうなっているのだろう??
添い遂げることが出来なくなったらまた悲劇的展開になるのか、一生家来として流浪するのか。。
ランペシカ、どう生きていくのだろう??
ヤイレスーホは時間がない、というより、もう以前の願いは違う、でも新しい願いはまだわからず、だったのだろうか。。
イレシュは石をどう使うのだろう??
アイヌにおける魔物ってどういう位置づけなのだろう??
『…そう強い気持ちではありません。もう、どこにもいないとわかっていればあきらめもつくものです。し -
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ネタバレ本作も、ここで終わりかぁ、、という。。
トナムとイムが仲良く統治する未来はみてみたいけれど、イムはアトリとの関係性発展しそうな感じだったので
別方向で荒れるだろうか。。
読み終えた後、創作で別ルートやパラレルワールドを展開したくなる。。
牢獄期間がサラリと描かれているけれど、発狂してしまうパターンもあったのでは。。
もっと掘り下げたいキャラが今作も。。妹はどんな人生を歩むだろう。。
月王の教育カリキュラムを知りたい。
「女の子が幸せになるのに必要なものは、知識(さまざまなことを知り、学ぶという事)・常識(世間での立ち居振る舞いを知る事)・愛情(自分が大切な存在だとしるといいう事)だよ。 -
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主人公の透馬は、精神的に不安定な母に気を使いながら、日々過ごしている15歳。母の過剰な心配を訝しく思う透馬の元に、1通の封書と黒い砂が届く。透馬の記憶にない5歳の夏。10年前に何があったのか、透馬は記憶を探し始める。大人たちは何を隠しているのか。幸島(さちのしま)の遊園地で遊んだ記憶と、爆発による島の閉鎖は関係しているのか。そして、誘拐犯の告白文が雑誌に載り、記憶のピースははまっていく。
「いつも大人の甘い見込みで、酷い目にあうのは子どもだ」と、透馬が言ったひと言は、重い。生活の場を失うことは、お金の問題だけではない。そして、精神的なものはさらに派生し広がっていく。あるはずだった子どもたちの未 -
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<天山の巫女ソニン>の外伝、その2。
今度は南海の美丈夫クワン王子のお話。その境遇については本編の中でも語られているが、ここでは何不自由ない少年時代が暗転し王宮で暮らすことになった前後が描かれる。
言いつけを守らず都へ行って首飾りを失くしたことがきっかけで伯父が死に母を亡くし住み慣れた湾を離れることになるクワン。
直接手を下すわけではないがミナ王妃の横暴ぶりも彼女に対するヘスをはじめとする周りの忖度も江南王の愚鈍さも、この頃から変わりないんだな。
王妃に疎まれ無茶な任務を押しつけられるが、初仕事を手始めに次々と乗り越えて、王宮の外での人気を得ていくところも将来を彷彿させる。
湾が毒された謎を -
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<天山の巫女ソニン>の外伝、その1。
草原と森林が広がる寒さ厳しい巨山の国で、孤高の王女イェラの気質がどのように形づくられたが描かれる。
本編最終巻の「大地の翼」のレビューに「うぁ~、もぉ~、イェラ王女、かっこいい!!!」と書いたけど、今回も彼女は格好いい。
占い師が『人生の前半は、絶え間ない戦いの星』と見立てた通りに、王女であるが故の冷遇、妄執に囚われた祖父の奸計、望まない権力争いと兄たちとの確執など、王家に生まれたが故の苛烈な経験が積み重ねられ、まだ幼さ甘さを見せる彼女にハラハラもするが、『真の王たる者が安らかに眠ろうなどと思うな』という覚悟を決めるところが凛々しいな。
一方で、年老いた