【感想・ネタバレ】ランペシカのレビュー

あらすじ

【対象:小学校高学年以上】
「天山の巫女ソニン」シリーズでニュー・ファンタジーの旗手としての地位を確立した菅野雪虫が、アイヌ神話をモチーフに描いた長編ビルドゥングスロマン『チポロ』。その続編『ヤイレスーホ』に続く、第三作目!
あのときの少年と少女、そして神々に、また会える!


『ヤイレスーホ』では復讐に燃える少女だったランペシカ。数年が経ち、ランペシカもチポロのあとを追う弓の名手に成長。しかし、かつて復讐の力を求めたヤイレスーホの記憶がランペシカの心に影を落としていた。
一方、チポロとイレシュの子には何か不思議な力があるようで……?

神々と人間の関係にもスポットライトを当て、人間の愛おしさ、愚かさを描き切ったアイヌファンタジー『チポロ』三部作、ここに堂々完結!!

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Posted by ブクログ

アイヌを題材にしているファンタジーということですが、アイヌの知識を持っていないのでどのへんがアイヌかわからず読みました。知識なくても面白かったです。
チポロはわかりやすい英雄譚、ヤイレスーホはこじれた蛇(魔物)の恋愛とランペシカの登場、ランペシカは菅野さんらしく、(生まれた環境によって)ひねくれた性格をしたランペシカがチポロやヤイレスーホと関わり合って、学んでいく話です。
ヤイレスーホの境遇があまりにもやりきれなくて、一番好きなキャラかもしれません。魔物の心理描写はないのですが、人間側から拒否されたり受け入れられたりするときの対応でこう、ポロリと見え隠れする心があまりにも虚しくて。

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2023年07月10日

Posted by ブクログ

大好物の古代ファンタジーもの!!
三部作だと知らずに読んでしまった(いつもとおり。)
前作も読みますね…。

どこまでも交わらない超悲恋もの、という認識。
こんなに全員が片想いなの、久々に読みました。
前作までを読んでからまた、感想更新します。

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2021年09月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

児童書なのだけれど、現実をこえるそううまくはいかないよな~な展開。。
少女漫画なら、マヒトとくっつくかな、と思ったり。
チポロと娘って寿命、どうなっているのだろう??
添い遂げることが出来なくなったらまた悲劇的展開になるのか、一生家来として流浪するのか。。

ランペシカ、どう生きていくのだろう??
ヤイレスーホは時間がない、というより、もう以前の願いは違う、でも新しい願いはまだわからず、だったのだろうか。。
イレシュは石をどう使うのだろう??
アイヌにおける魔物ってどういう位置づけなのだろう??

『…そう強い気持ちではありません。もう、どこにもいないとわかっていればあきらめもつくものです。しかし、どこかにいるとわかっている相手の事はなかなか頭から消し去ることができません。』

『ていねいにに出したり濾したり…することによって、…少ない量ですむようみなります。病で弱った人は飲み込む力も弱っているので、少量ですむ薬は喜ばれますが、そこまでにするには時間も手間もかかるのです。…荷物にならずに済むからです。』

「俺は…忘れちゃいけないんだ。自分より弱いやつを馬鹿にしてたことを覚えてなきゃいけないんだ。そうじゃなきゃ、人の上に立つ資格なんてない。」

「みな、信じたくないのだ。…自分や身内のことになって初めて、なにも備えなかったことを嘆く。」

『どんな力も、使う人間や、利用しようとする人間しだいで、恵みも災いになるのです。』

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2025年05月15日

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