あらすじ
【対象:小学上級以上】児童文学のトップランナー5人による夢の競作、ふたたび! 『ぐるぐるの図書室』を描いた5人が挑む今度の舞台は、商店街の奥にぽつんとある本屋さんです。小さくて、古くて、足を踏み入れるのに勇気がいるお店に駆け込んでくるのは、それぞれの「ぎりぎり」を抱えた小学生たち。この本屋さんで味わえる不思議な体験、興味があったら合い言葉をおぼえてくださいね。その言葉は……、「ぎりぎりだったね」。
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Posted by ブクログ
ギリギリの人が辿り着く、ぎりぎりの本屋さん。表紙の店員の男の子がお話のイメージとぴったり。5にんの作家さんのリレー形式、ということで少しずつ登場人物がリンクしていておもしろかった。
個人的には廣嶋さんの『魔本、妖本にご用心!』が好きかな。不思議な世界だけど、本が逃げ出すなんておもしろい。小学生からすると本を買うって大きなことだったよなって懐かしくなった。こんな書店があったらぜひ私も行ってみたい。合言葉は、「ぎりぎりだったね。」
Posted by ブクログ
古ぼけた本屋さんにやって来るのは、時間が、お金が、感情が、ぎりぎりの少年少女。不思議な店員の少年に導かれて不思議な体験をすることに。
それぞれの話が繋がっていて、それでいて作家の個性も浮かび上がる。
Posted by ブクログ
レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。
五人の児童文学作家の届ける、競作リレー小説です。
この本屋さんにやってくる人たちには共通点があります。
「ぎりぎり」
どの人もみんな「ぎりぎり」状態のせっぱつまった人ばかり。
店員は小学五年生くらいにみえるけど「300年くらいやってます」と笑って答える男の子。
ごく普通の子どもの世界だけど、ちょっと異世界ファンタジー的な要素があります。
そして、各お話の作家さんは違いますが、全部ひとつづきのお話です。
小学五年生だけど、初恋あり、友情あり、いじめあり、別れあり。
最後の『桜の守の狐』に出てくるこりんに、健介くんは、もう一度会えたのかが気になりました。
以下プロローグより抜粋
この本屋のことなら町のほとんどの人は知っていることでしょう。ずっとずっと前からここにあるお店ですから。でも実際に中に入ったことのある人は少ないはず。みんな通りすがりにちらっと見るのがせいぜいです。
それなのになぜかつぶれない。崖っぷちまで追いつめられながらも、ぎりぎりのところで、踏ん張りつづけている。そんな本屋です。
だからでしょうか。ここに来るお客さんはいろいろとわけありの人ばかり。だからぼくもね、一人一人にあわせて、きちんと対応しなくてはならないわけです。
お葬式に行く人には減災の本をすすめたり、無理をして自分を見失いかけている人には、ちょっと危険だけどためになる本を渡したり。せっぱつまっている人にはもちろんおトイレだって貸してあげます。
え?ぼくは誰かって?
それはまあ、今はどうでもいいことです。
とにかく、入っていらっしゃい。
本屋は今日も開店中です。
Posted by ブクログ
ピンチな時や迷っている時に行ける「ぎりぎりの本屋さん」違う書き手なのでファンタジーだったり多少不穏だったり、個性がある。最初に出てきた菜菜子がラッキーな菜子のお話で、ちょっとまだ弱虫だったのが残念。ベストアンサーのお話が一番好きかな。