菅野雪虫のレビュー一覧

  • チポロ

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    アイヌに伝わる神話をもとにしたファンタジー。おばあちゃんと二人暮らし、ちいさくて狩りがへたくそだったチポロが、魔物にさらわれた幼なじみを助けるべく旅にでる。

    こんなにやさしい文章で、これだけの世界観を描けるってすごいと思う。最初に国のはじまりの神話があり、それからチポロの旅がはじまってゆく。物語がすすむにつれて、神話とチポロの旅がだんだんリンクしてくる。自然のなかに神々があたりまえのように存在する世界。神さまという存在が身近に感じられる。冒頭で初めてツルを仕留めてから、どんどんたくましくなっていくチポロの成長がうれしい。アイヌの空気を感じられる物語。

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    2017年08月15日
  • ぐるぐるの図書室

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    とある小学校にある不思議な図書室。
    いきなり少女の可愛いお話ににっこり。
    いいなぁ、こういうの。
    不思議な司書さんの存在もいい。
    カボチャきらい少年のお話もいい。最後に彼の思いつきがナイスすぎる。ママさん、どんな反応するのだろ(笑)
    秘境の話はちょっと切ない。うまくいくと思ったのだけどな。
    子供には子供の悩みがある。
    こういう図書室が少しでも助けになるといいね。

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    2017年01月22日
  • 天山の巫女ソニン(2) 海の孔雀

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    児童書だけど大人が読んでもとても楽しめるこのシリーズ。
    ソニンがどんどん成長していく過程は読んでいて面白い。

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    2016年12月13日
  • 天山の巫女ソニン(3) 朱烏の星

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    ネタバレ

    このシリーズは
    天山の巫女だったソニンが
    多くの人との関わりの中で
    自分になかったものを
    どんどん吸収して成長しながらも
    彼女の芯にある無私の純粋さは
    失われないところが魅力だ。

    少女の成長物語であり
    平易な言葉遣いはまさしく
    児童文学なのだが。

    興味深いのは
    心の中の言葉が
    ほとんど余すところなく
    書き尽くされているところ。

    ソニンの内面の成長の過程が
    手に取るように分かる。

    閑話休題。

    この物語も
    中盤に差し掛かっているが
    第1作からずっと不吉な伏線が
    あちこちに顔を出してくる。

    天山の巫女…というタイトルの
    本当の意味が、いずれ明らかに
    なる時が来るのかもしれない。

    読みや

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    2016年09月18日
  • 天山の巫女ソニン(2) 海の孔雀

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    ネタバレ

    読み終えて思わず感嘆の声が出た。
    無欲で無私の人ソニンが

    自分のために欲しがることも
    好きなものを選ぶことすらも
    できなかったソニンが

    いくつもの試練の中で
    自らの歩む道を選び始めている。

    主人公たちは少しずつ成長し
    それにつれて物語も少しずつ
    その世界と視野を広げながら
    読者が求める姿へと変わりつつある。

    これこそがファンタジーだ。
    非現実であればこそ示すことのできる
    理想の現実が そこにはある。

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    2016年09月13日
  • 天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕

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    今年はいいファンタジーに
    たくさん巡り会えています。

    この作品も素晴らしかった。
    息をつく間もなく読み終えました。

    ソニンは特別な人間です。
    おおよそ普通の人間には
    手も届かぬほどの清廉な人間です。

    それは天山が与えたものでも
    下界で育まれたものでもない。

    彼女を愛した家族と友だちが
    彼女の優しさと強さと清らかさを
    彼女のものにしたのです。

    ソニンのような清廉さに触れた
    普通の人間たちは 善か悪か必ずどちらかに
    振り分けられてしまうことでしょう。
    さながら最後の審判のように。

    さらりと物語に溶け込めました。
    こんなにすんなりとこの物語が
    大好きになれたことに驚いています。

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    2016年08月27日
  • チポロ

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    いいねぇ 少年がきちんと若者になっていく話
    物語はこうでなくっちゃ という王道モノだけれど
    それでも いいねぇ
    主人公たちもさることながら
    その取り巻く、カムイ(神)たちにも、頼りなく描かれる人間たちにも
    作者の愛情にあふれているのがいいですね
    読後感がさわやかです

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    2016年06月29日
  • チポロ

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    主人公がしっかり大地を踏みしめてる冒険譚、旅先に社会が見えるし空気の匂いがします。続編書けそうな雰囲気。
    チポロは猪突猛進型ですが何か言ってから自省したり自分を律する客観性も持ってる子だなと。自分のことじゃなくてもシャチのカムイにぱっと謝るシーンに微笑みました。
    たぶんこのお話の中で誰よりも思考しているのはイレシュですね、ヤイレスーホは危なっかしく見えます。
    プクサいいやつだな~。

    ミソサザイのカムイのおしゃべりずっと聞いてたい。
    シカマ・カムイの人生相談室があったら訪ねたい。
    弓のレプニかっっっこよすぎか!!!

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    2016年06月22日
  • チポロ

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    なんにも考えず、するすると楽しく読めました。アイヌ神話を元にしているらしく、神話好きとしてそちらについても、ちゃんと調べてみたいなと思いました。今は同じ国だけど、別の国の物語のようで不思議な感じ。

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    2016年04月23日
  • 天山の巫女ソニン(5) 大地の翼

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    これで一応本編は終わり。外伝も楽しみだなぁー。
    相変わらずイェラがイケメンすぎて、他の空気感!!←
    でも、最初の頃に比べて、イウォル王子、かっこ良くなりましたね。
    手も足も大事にしてください。そこに恋心はないのか!!←
    解説読んでて気づいたんですが、この本はファンタジーとしては、毛色が変わってるんですね。
    なにせ、ソニンは「落ちこぼれ」として、天山から…きつい言い方すれば、放逐されてるわけですから、よくあるファンタジーの…あなたは伝説の魔法使いなのです!生き残った男○子万歳!…とかではないですよね。
    ま、元気出せよ、人生天山ばかりじゃねぇよ、世界でたった12人しかなれない、エリート中のエリート

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    2016年04月02日
  • チポロ

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    チポロは体も小さく狩りも下手だったが、ある時大きな白い鳥を射止める。自信をつけたチポロは、「どうせ狩りが下手だから」とあきらめず、「どうすれば獲物が獲れるか」と考えて行動するようになり、すこしずつ強くなっていった。そんなある日、やさしい幼なじみのイレシュが魔物にさらわれてしまった!村人たちはあきらめて忘れようとしたが、チポロはイレシュを救いに行く決心をし、旅に出た…。
    アイヌ神話を下敷きに、独特の世界を見事に紡ぎ出した物語。人も神様も魔物もみんな存在感があって魅力的。チポロの誕生をめぐる謎が効いています。

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    2016年03月01日
  • チポロ

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    ネタバレ

    祖母と二人暮らしの貧しい家の子チポロは、ある日見事な鶴を射止めます。その事から自信をつけた彼は、諦めることなく努力や工夫をするようになります。

    ある日チポロは、村を訪ねてきた、人間に近い神シカマ・カムイから、魔物の襲来に気をつけるように言われます。だが、魔物が現れた時、チポロから教えられた呪文を唱えた友だちのイレシュはさらわれていきました。

    チポロはイレシュを連れ戻すために、力を蓄え、魔物がいると言われる北の港を目指すのでした。


    国造りの神兄弟の弟とアカダモの女神チキサニとの間の男児オキクルミ。そのオキクルミと妹と、人間たちとの関わりの中から生まれた冒険話。

    ストーリーはとても面白く

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    2016年02月22日
  • チポロ

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    わたしたちは語りつくせないほど多くのことの、ものの恩恵を受けて生きている。
    そして、そのことを、忘れてしまいがち。
    こうして折に触れて思い出させてくれる作品に出会えることはとても意味があり、手に取ることができてよかったと思う。

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    2016年01月08日
  • チポロ

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    いろんな人の真心が交錯する話だったように思います。
    相手のことを思いやっての行動。だからこそ、ひとりよがりにもなってしまう。
    通じあえた面と、そうは成り得なかった面。
    きっと全体でみると大団円なんだけど、端々に寂しさが残るそんなラストでした。
    チポロは強いけど、対してイレシュが背負うものって、まだ今後も大きなしこりとして残るんじゃないかなって。

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    2016年01月04日
  • 天山の巫女ソニン(2) 海の孔雀

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    二巻。どかどきわくわくというよりは、成長していく姿に勇気付けられるような気持ち。
    2015/8/30

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    2015年08月30日
  • 天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕

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    ファンタジー。巫女として勉強を続けていたのに才能がないからと帰された女の子が主人公。お城が出てきたりどきどきわくわくする。
    2015/7/17

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    2015年07月17日
  • 天山の巫女ソニン(4) 夢の白鷺

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    このシリーズの魅力は登場人物。
    ソニンをはじめ4巻では、イェラ王女の存在感が圧倒している。歴史に残る名王女になりそう。
    クワン王子は、セオという名参謀により江南を素晴らしい国にすると思う。

    イウォル王子とソニンは、沙維というより3国の均衡を保つために活躍する。

    ソニンの存在感は、イウォル王子がいるから。
    いよいよ最終巻。楽しみです。

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    2015年05月01日
  • 天山の巫女ソニン(3) 朱烏の星

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    江南のクワン、巨山のイェラ、沙維のイウォル、そして天山のソニン。
    それぞれの国の次世代王が、自分の国を守り豊かにするためには?
    未来の王が出揃った。

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    2015年04月13日
  • 天山の巫女ソニン(2) 海の孔雀

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    ソニンの魅力は心に悪がないこと。
    純心で誰にでも優しく接する。
    だから彼女の周りの人はみんな幸せになる。
    自分の損得なく、まず相手のことを考える。
    時折、そういうソニンのような人に出逢えます。

    スカッとする物語。素直な気持ちで読めるファンタジーです。
    読んでいくことが頭にサクサク入ってくるのであっという間に読める。

    いろんな本があるな~。と思える本です。次が楽しみです。

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    2015年04月09日
  • 天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕

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    ファンタジーって面白い。
    と素直に感じる本でした。
    難しくない。
    先が気になる。
    読みやすい。
    楽しい。
    わくわく。
    シリーズ続けて読んでみたいな。
    どんな展開になっていくのか楽しみです。

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    2015年03月30日