菅野雪虫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アイヌの神話をベースにしたファンタジー。
というか、アイヌ神話なんて、ほとんど知らなかったので、ちょっとこの機会に知りたいと思った。
チポロは1羽のツルを仕留めた。
両親を亡くし、祖母と暮らす、貧しいチポロには、体格も小さいし、大事な弓も1本しかない。
でもその日はツルを仕留めた。食べる前に供養(魂送り)をすると、ツルの神さまが現れた。これからも自分の仕留めた獲物お大切に供養して魂を送り返しておくれ、と言われて、その後は守護霊のようにチポロを見守ってくれる存在となった。
近所のイレシュはチポロの理解者で、親友だ。
チポロの父が亡くなった時、神にカミナリを撃たれかけている時、チポロが不意に言った呪文がある。
アイヌの神さまたちは、人間の我儘さ傲慢さに愛想をつかして、見捨てようとしていた。
チポロたちの村にも災いがきても、神々は守ってくれないようになるかもしれない。
チポロのはもしもの時のおまじないとして、むかし、自分が唱えた呪文をイレシュに教える。そして、本当に魔物が訪れた時、イレシュがチポロから教えてもらった呪文を口にしたため、イレシュは異形の魔物たちに連れていかれてしまう。
その時、狩に出ていて、イレシュを助けられなかったチポロ。
三年の年月を経て、チポロは12歳になり、狩りの腕を磨いてきた。イレシュのウワサを聞いて、イレシュを助けるため旅に出る事にした。
アイヌの神話、古代の村での神さまたちが身近な生活、様々な個性的なキャラクター(チポロの家族、イレシュの家族、ブクサ、シカマ・カムイ、それにもちろんヤイレスーホ!)がいい。
また続きや続編も読みたい。 -
Posted by ブクログ
世界中で人気作家が失踪する事件が起こり、女王さまという謎の人物がからんでいると言われていた。ある日ゆいは女王さまの元に連れてこられ、作家キリア・コウの代わりに『マヤ』シリーズの続きを書くように言われるのだった。
本が好きな子の物語は数多くありますが、本を作ることの楽しさに主眼を置いている点が特異的で面白いです。それも、文章を書く人、物語のアイデアを出す人、編集する人など、本を作ることに様々なアプローチがあることが示されているのが素敵です。
しかし、子どもに理解のない大人や逆に理解のある大人、型外れの子ども、子どもたちの家庭環境の問題などが、いかにも取って付けたような感じで、子ども向けの本はこういうものだろうという型にはめられているように思えました。まるで作中にある読書感想文のテンプレートが大人を意識したもののように、読者である子どものことを意識し過ぎたのかも。もっと子どもたちを信頼して思う存分冒険させてもよかったのではないかと思ってしまったのは、これまた大人目線での感覚なのでしょうか。 -
Posted by ブクログ
やっと四巻が文庫に!早速購入して、すぐ読みました。
いよいよ三人の王子と姫が出会って、ソニンとともに江南に集いました。
イェラは、前回ソニンに出会って、色々思い切ることができたようで、一皮剥けた感じですね。柔軟になりました。
その反面、クワンはイェラに対しては同族嫌悪もあるのか、キーキーしてますな…嫌悪感むき出しで子供みたいですな。
ぶっちゃけイウォルが空気すぎで哀れです。イェラとクワンが全部持ってっちゃう人なので、仕方ないですが…。
私がソニンなら、断然イェラにくっついてくと思うのだけど…。彼女の器はでかすぎる。三人の中ではダントツで一番大器ですよ。三国統一しても驚きませんよ。
でも、そんなイェラもクワンも、イウォルは言うも及ばずですが、ソニンに影響を受けてるよねぇ。巫女として12年下界に触れなかったからか、彼女は本当に真っさらで、どんなことにも、なぜ?どうして?と疑問を投げかける。それが、そんなこと当たり前だと諦めていた心に、一石投じるのだと思います。
凝り固まった権勢欲の世界で生きてきた三人にとっては、ソニンはとても眩しい存在なのではないかな。だから、みんな彼女が欲しくなるのでしょう。
次は本編の最終巻かな。あとは外伝が2冊ですか。楽しみですね。早く文庫になってー。 -
Posted by ブクログ
(No.13-32) 児童書です。
内容紹介を、表紙裏から転載します。
『「女王さま」という怪人物が世界中の人気シリーズを収集、新刊本が出なくなるという事件が大発生!!
本が大好きなゆいは、女王さまと対決するために、「ある世界」へ乗り込んでいきますが・・・・。
本嫌いの荒太(あらた)と頭脳派の現(げん)もまきこんで、ゆいは世界を救えるの!?』
この本のことは前から知っていましたが、ソニンシリーズや羽州ものがたりとはずいぶん違うイメージなので読んでいませんでした。
でも他のは全部読んだのにこれだけ残っているのは、何となく嫌だったので読むことにしました。
あらら、この表紙と題名や紹介文から想像していたのとはちょっと違ったわ。するする読めて軽いんだけど、大人になったかつての本好き少女(私)が共感できる部分がたくさん!
これって菅野さんの子供の頃の想いが詰まってるのね。その頃の自分へ贈った物語なのかな?
読書感想文についてのゆいの気持ちに「ほんとにそうだよ!」と同感する人はたくさんいるんじゃないかしら。
現が提案した解決策には、そうだよね~それでも良いんじゃない?と思った。
「まね」と「リスペクト」の違い、ものがたりを思いつくこととそれを文章にする力についての考察、キリヤの悩みなどは小説家になってからの菅野さんが反映されていると感じました。
私にとってはファンタジー部分より現実部分の方が印象が強かったのですが、もし子供の頃読んだなら、ゆいが喜んだ素敵な部屋や提供されるアフタヌーンティの描写にわくわくしたな。
そして女王さまとキリヤのことは、子供の頃の私だったらほとんど気にせず読み終わったでしょう。大人の私はその後のことをちょっと妄想してます・・・・。