川瀬七緒のレビュー一覧
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「法医昆虫学捜査官」シリーズの3作目です。
今回も赤堀先生が虫の痕跡から犯人をたどる大胆不敵な捜査と、岩楯刑事の地道すぎる執念の捜査が繰り広げられます。
相変わらず2人は良いペアですが、今回は1作目に登場したワニさん(鰐川刑事)も登場します。
また赤堀先生が普通の人は食べなさそうなものをワニさんに勧めておりましたが、刑事としての度胸も付くので悪いことばかりではないと思います。
ただ、わたしは勧められたら全力で拒否しますが(((( ;゚Д゚)))ガクブル
あと、タバコを吸いたくなったら乾燥させたクロクサアリの匂いを嗅ぐと、吸いたい症状が緩和されるそうです。
岩楯刑事は吸いたくなるたびに赤堀先生からもらった瓶を開けてクロクサアリの匂いを嗅いでいましたが、一体どんな香りがするのでしょうか。
わたしはタバコを吸ったことはまだないですが、クロクサアリの匂いは気になったのでいつか吸ってみたくなりました。
また今回は1、2作目よりも虫の登場が少なく、そこまで抵抗感を感じませんでした。
もちろんウジ虫はいたのですが、ウミケムシやウオノエ、トラフシャコなど個人的には検索しないとどんな見た目か分からないものが多かったからかもしれません。
虫が苦手な方は今作から読んでみるのも手だと思います(ただし、見た目等の検索は自己責任でお願いいたします: ( ˙꒳ ˙ ):ヒェッ)。 -
Posted by ブクログ
読み終わった後のザワザワした余韻が引かない。
本書に登場する主要人物は5人。整形を勧めるライバー、彼女をネットで叩く母親、引きこもりの娘、事なかれ主義なのか熱血なのか揺れる担任、そしてコインランドリーの頑固親父。
誰一人として「自分が悪だ」と思っていないところが最高にリアルで恐ろしい。それぞれが自分の正義を信じ込み、それを盾にして他人を侵食し、食い合っていく。まさに「正義の反対は、また別の正義」を体現したようなストーリーだった。
ラストの「続きはご想像に」という余白の残し方も絶妙。ここで終わるからこその恐怖もあるけれど、この歪んだ人間関係の行く末をもっと見たいと思った。 -
Posted by ブクログ
自身の正義感を振りかざす5人、最低最悪の美徳(ビューティフルワースト)と気づかないクズたちの物語
■あらすじ
インフルエンサーへの誹謗中傷を繰り返し、ついには慰謝料請求をされてしまった主婦の真佐美。大金の工面に追い詰められた彼女は、家庭訪問に来た娘ひなみの担任教師水口の荷物から、現金百万円を盗み出してしまう。しかしそのお金は、ひなみが水口に用意させたもので…
■きっと読みたくなるレビュー
世知辛い現代社会に生きる5人のクズ。残り少なくなっているHPをかけ、それぞれの正義を振りかざして斬り合うという悲しすぎる物語です。
自身の価値観だけが正義と信じて止まない人たちっていますよねー。今日もヤフコメやXを覗けば、害虫のごとくいくらでも湧いて出てきます。
本作に出てくる害虫たちです。
・大越真佐美:主婦、インフルエンサー(ライバー)に誹謗中傷をして訴えれる
・水口和也:教師、不登校の引きこもり少女を…
・大越ひなみ:引きこもりの少女、中学三年、ライバーにのめり込む
・ゆかぴ:ライバー、ファンの食い物にする
・宮坂隆行:コインランドリーを経営する老人、価値観が古い頑固者
まぁ彼らが絡み合って、それはもう大ゲンカになるんですが、金だの欲望だの醜いだけ。しかしこの嫌な人間を描くのがお上手ですよね~、ぜったい友達になりたくありません。
キャラでイチオシなのは、クソじじい宮坂隆行ですね。若者に時代遅れの価値観をぶつける。最近はこんな老人もあまり見なくなったんで、むしろ新鮮。最もサイテーなのは教師の水口和也。ある仲間と会話するシーンがあるんだけど、酷すぎて吐き気をもよおしましたよ。
さてストーリーとしては真佐美の慰謝料対策を中心に進んでいく。原告はライバーゆかぴであり、そのリスナーは少女ひなみであり、その担任は水口である。なおライバーゆかぴの隣人は宮坂であり、配信活動を迷惑に思っている。自分勝手な主張により発生したそれぞれの問題、はたして決着がつけられるのでしょうか?
実は本作を読んでる最中、川瀬七緒先生はこの物語で何を描きたいのか、今ひとつわからなかったんです。しかし最後まで読むと理解できました、ポイントは登場人物がどう成長できたのか、というところでして。個人的には大好きなラストでした~
■私とこの物語の対話
正義を振りかざすなんて、主張すればするほどダセェと思うんすよね。自信の正義感なんて「美徳」であって、自分が自分のために価値基準を決めるものかと。社内秩序を守るためには法律があるんだし。
結局は自身の価値観の押し付け、→の主張は反対側から見ると←の主張になるだけですよね。あらためて他人と価値観がずれてしまった時は、話し合ってすり合わせることが大切だと思いました。 -
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シリーズ6作目。赤堀が「捜査分析支援センター」勤務になっている。
相変わらず立ち位置は微妙だが、実際の捜査現場ではこういった視点からの捜査は取り入れられているのか興味深い所である。
同僚の犯罪心理学者の広澤、技術開発部の波多野と今回は個性的メンバーが更に増えていた代わりに大吉が出番なし。
気に入っているキャラなので残念だが、岩楯の相棒にワニさんが再登場なのは嬉しい。
ここに来て赤堀の今までに見られなかった一面が見られる。あと残すところ2作品だがこのタイミングで更に深掘りするのは中々に憎い演出。
事件の方も23年前の未解決事件と酷似した現場で血の跡と指が発見されるという、真相が非常に気になる展開。
本シリーズでは必ずと言って良い程に登場する虫を検索してしまうのだが、今回のやけど虫ことアオバアリガタハネカクシは凶悪そうだが美しさも兼ね備えている。
海外ではプロファイリングを使って事件解決に至った事件がいくつもあると聞くが、広澤の鋭い視点が赤堀や岩楯の助けとなる。
昆虫学に犯罪心理学、これに科学技術と警察官の泥臭い捜査が混じる事で我々はエンタメとして楽しむことが出来る。
だが事件の真相を知ると、人間のエゴの恐ろしさに薄ら寒くもなる回だった。 -
Posted by ブクログ
桐ヶ谷の身体とか筋肉のつき方から体調などを当てるやり方が、医師として鼻につくので気に入らなかった。
第1話 特別養護施設で育てられた12歳の男児が、自分の親を探して欲しいと刑事に依頼し、赤ちゃんで捨てられた時に包まれていたおくるみを渡す。桐ヶ谷は革の内職をしている人間だとあたりをつける。
第2話 15年前に起きた殺人事件。65歳女性窒息死。結婚式の衣装部門のベテランである。犯人は女だと長年思われてきたが、肘の角度から男性だと桐ヶ谷は断言。被害者は緑色が好きで、全身緑色だったので緑のおばさんと呼ばれていた。
第3話 小春が帰ってきたら、干した覚えのない男物のトランクスが干されていた。そして自分の下着が盗まれていた。どうやら下着泥棒は、自分の履いていた下着を干して、被害者の下着を身につけて逃げるようだ。
第4話 桐ヶ谷はすれ違った少女4人組の何かに気がついて尾行している。少女のひとりが虐待を受けているのではないかと思ったのだ。と、職質にあってしまった。
第5話 16年前の37歳女性アナフィラキシーショックによる死亡。事件が事故か。ディディーベアが散乱する部屋で、とうもろこしの粒が一つ落ちていた。
第6話 10年前の刺殺。凶器はハサミ。22歳女性の被害者。 -
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ワーストたちが次々と出てくる。
専業主婦の大越真佐美が、SNSの書き込みで三百万円の慰謝料を請求されたことから始まり、不登校の中学の娘を心配して訪問してくる中学教師・水口。
娘は、ライブ配信にのめり込み、その配信者のゆかぴが、慰謝料を請求しているのが真佐美である。
ゆかぴのマンションの隣りにすむ宮坂夫婦は、真佐美の両親であり、真佐美とは絶縁状態。
そして宮坂とゆかぴは、コインランドリーの件で揉めている。
最後には真佐美と犬猿の妹が出てきて…。
なんなんだ!この人たちは…と呆然となる。
最低な人間たちの言い争いに疲弊してしまう。
だが、けっこうリアルなだけに怖くなる。