川瀬七緒のレビュー一覧
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ネタバレシリーズ4作目ですが、これまでと変わらぬ面白さがありました。
今回は舞台が奥多摩ということで親近感もありました。
山の中で見つかった腐乱したバラバラ死体というのはショッキングな設定ですが、このシリーズ作品では死体に集る虫がある意味では主人公ですから、グロテスクな描写も魅力の一つかもしれません。
当初は理解されず、「わけのわからないことをいう女」と見られて軽んじられる赤堀が、「虫の声」からの推理にもとづいて事件の手がかりを見つけてゆき、周囲が次第に彼女のことを意識し始める、という構図は何度読んでも爽快です。
赤堀が真相に先に気がついて真犯人に迫られ、そのことに後から気がついて岩楯刑事が慌て -
購入済み
虫は思ったより大丈夫、たぶん
新しくミステリーのシリーズを開拓しようとトライしてみたのですが、めちゃめちゃ面白くて大正解でした。
途中まで一体全体どういった事件なのか分からないままなのが延々と続きますが、糸口が見つかってからは一気に巻き返しでスッキリします。
赤堀先生は表紙イラストの大人しげなイメージと大違いに大暴れでした。虫の表現はまあなかなかですが、映像を伴っていないので思ったより大丈夫です。しかし岩楯さんは味のある物の分かる人なのになぜそんな結婚をしてしまったのか…そこは適当にしたらアカンよ。あと鰐川さんと濃ゆい大吉さんがかなり良い味です。 -
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安定の面白さ(^ ^ 文句なしに楽しめる、珠玉のエンタテインメントである(^ ^
岩館警部補には、また新たな相棒が登場。斜に構えた今どきの若者だが、話が進むにつれてどんどん魅力が見えてくる。態度と口は悪いが(^ ^;
今回は、昆虫学者にも「バディ」が現れる。あまりにも意外な登場の仕方ではあるが、彼の成長ぶりが、本作の主軸の一つとなっているのは間違いない。
お約束の(?)危機一髪シーンも健在(?)、分かっていても「手に汗を握ってしまう」のはさすがの筆力。赤堀センセイの胆力には感服するしかないが、今回は佐久間センセイもものすごくいい味を出している(^ ^ 赤堀女史の魅力は、分かる人にしか分か -
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法医昆虫学シリーズとは、また毛色の違った一冊。主人公は、民俗学を学ぶ女性で、人間が歳を取って「ボケて」しまっても、最後まで消えずに残る記憶について研究している。
...と思ったら、イキナリ学校からドロップアウトする高校生の話に変わって(^ ^; 正直、「何が起こってるんだ!?」と困惑しながら読み進める。年齢も違うし、全く関係の無い二人の時間が、とあるきっかけで重なり合い、相乗効果でお互いに成長していく様が微笑ましい。
そして主人公がフィールドワークのために通う老人ホームの、三癖も四癖もある(^ ^; お年寄り達のキャラが良い(^ ^ 敵役の設定も見事。敵対関係から徐々に主人公を認め始める、 -
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ミステリ作品を読んでいると、「残りのページ数こんだけしか無いのに、今さらここでこんな展開が!?」と思わされることが良くある( ^ ^; が、この本では正反対のことが起きた(^ ^; まだこんなにページが残ってるのに、こんなに早く犯人が捕まっていいんかい!? と(^ ^;
が、そこは川瀬氏、周到な展開が準備されている。緩急自在な文章で、息をもつかせぬ展開や、お馴染み昆虫学者のおとぼけシーン、手に汗握る危機一髪のシーンなど、ジェットコースターのように上がり下がりが激しい(^ ^
最後まで読むと、初めてタイトルの意味が分かるのは、このシリーズの他の作品と同様。本当にこの人の作品は、タイトルから内 -
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法医昆虫学シリーズにハマったので、ここでデビュー作に立ち返ってみた(^ ^
基本的な「芸風」は、当たり前だが同じで。「生意気な若い女とおっさん」「伝奇的要素」「読み進むにつれ事件の全貌が判明」「綿密な下調べによるディテールの描写」「手に汗握る危機一髪シーン」など、虫博士シリーズに通底する様式はすでに本作ででき上がっている、と言える。
本作は「呪い」がテーマなので、当然「伝奇的要素」は満載。主人公も呪術を中心として風俗習慣を研究している学者。読み進むうちに、「いつ仕事してんだよ、こいつ」などとツッコみたくはなるが...(^ ^;
何十年もかけた「呪い」を繙くうちに、時代的にも地理的にもかな -
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読後まず考えたのは、何故このタイトルににしたのか、ということ。「アニマ」とは、「男性の無意識下に存在する女性性」みたいなものだと思っていたので...
が、調べてみたら、上記は「ユング心理学用語」だそうで、辞書を見るとまず第一義に「霊魂・生命」などとあって、納得。
本作は、同シリーズの他のどの作品よりも「伝奇的」な色合いが濃い。警視庁刑事が主役なので、舞台は当然東京都であるが、今回は伊豆諸島にあるという設定の架空の島が舞台。さほど大きくない島の濃ゆい人間関係と、昔から流刑地として「使われて」いた島独自の文化や風習。そこに現代的な若者の価値観が絡み合い、事件をとても複雑にしている。
本シリー -
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ドハマリしております(^ ^;
今回も、かなり猟奇的な事件で、しかも舞台が東京都は言え田舎の山の中(たぶん架空の地名だが)。関係する人間も限られていて、その分関係性が濃くて一筋縄ではいかない。
かてて加えて村人がかなりの変人揃い。それぞれに色んな事情を抱えているのは分かるが、何とも「お近づき」になりたくない人々がぞろぞろと(^ ^; また今回岩楯刑事の「相棒」となるのが、地元警察で山岳警備隊員も兼ねる若者で...これもまたいい意味で「田舎モン丸出し」で(^ ^ より「閉鎖された社会の異常性」を際立たせるのに役立っているような(^ ^;
例によってグロいシーンは容赦ない(^ ^; 森の中で -
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すっかりハマっております(^ ^
毎回毎回、よう面倒臭い設定を思い付くもんだ...と感心してばかり。今回は、虫先生が死体の第一発見者になってしまう。
例によって、警察の「真っ当な」検視報告に真っ正面から楯突く法医昆虫学者。それを丁寧に検証し、少しずつ核心に近づいていく。法医昆虫学の面からと、いわゆる警察の地道な調査と、両輪で真相をつかみかけた...と思った途端のちゃぶ台返し(^ ^; 「え、あと残りこんだけしかページ数無いのに、ここでこんなことがあっていいのか!?」と心配になる読者(^ ^;
「ツッコミどころ」も無いわけではないが、ほとんど気にならないほど緻密に組み上げられたプロットがお -
Posted by ブクログ
何気に買った前作がとても面白かったので、迷わず購入。いやこれも、バツグンに面白く読ませていただきました!(^o^
殺人事件の犯人を追うミステリではあるが、後半なんかサスペンスというかホラーというか、かなり猟奇的な展開を見せる。そして前作に続いてもの凄いピンチに陥る赤堀センセイ(^ ^; いやかなりドキドキしながら読みました(^ ^;
虫関連のトリビアも、相変わらず充実。人魂の正体なんて、あんなに快刀乱麻の「正解」を公表しちゃって、大丈夫なのかしら...と、心配になるくらい(^ ^; オカルト業界(?)から、刺客が放たれるのでは...と(^ ^;
惜しむらくは、前作では「必然性があった」と -
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川瀬七緒『スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官』講談社文庫。
シリーズ第7弾。
シリーズ最高傑作と言って良いくらいに、非常に面白い。今回は法医昆虫学者の赤堀涼子が冒頭から終盤まで八面六臂の大活躍を見せる。謎に包まれたストーリーは終盤に一気に加速し、岩楯祐也と深水彰のコンビが絶体絶命の危機に遭遇する。その危機を救ったのは……
東京都杉並区で男性の腐乱死体が見付かり、赤堀は法医昆虫学者として初めて岩楯刑事と共に司法解剖に立ち会う。ところが、同席した岩楯と相棒の深水、高井戸署署長、鑑識課長らが遺体解剖の最中に発疹や出血、痒みに襲われ、パニックとなる。感染症の疑いもある中、赤堀は痒みの原因が -
購入済み
法医昆虫学という分野が新鮮でとても面白く読みました。虫が苦手だと少し辛いかもしれないけれど、登場人物のキャラもいいし、ストーリーが面白いのでおすすめです。
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前作に引き続き、一息に読んでしまいました。
地道な警察の捜査のなかで、犯人につながる手がかりがない、そんな袋小路に光を差し込ませる法医昆虫学の知見は、読んでいてワクワクさせられます。
赤堀と岩楯のコンビも健在です。
今回は、岩楯の相棒が別の刑事になっていますが、捜査を通して人として、また刑事として成長してゆく姿を、これからも応援したくなります。
赤堀先生と岩楯刑事の関係性がどう変化してゆくのか(妻帯者である岩楯刑事がどうするのか)という所もきになります。
相変わらず、単独行動が響いてピンチに陥る赤堀先生ですが、持ち前の負けん気と昆虫の知識、そして岩楯の助けで今回も大手柄でした。