あらすじ
この本を読んではいけない――
奇妙な警告文の挟まれた古書が
オカルト雑誌の編集部に持ち込まれた。
古書の持ち主だった兄が数カ月前に失踪し、
現在も行方不明だと竹里あやめは訴える。
フリーライターの八坂駿が
その本を少しずつ読み始めると、
周囲で不気味な出来事が続く。
いたずら? 狂言? それとも……。
八坂はペアを組むカメラマンの篠宮、
依頼人のあやめとともに、古書の謎を追う。
大好評「法医昆虫学捜査官」シリーズの
著者による新機軸ミステリー!
感情タグBEST3
女學生奇談
始めはただの日記か手記だったので、これがどう変わるとホラーになるのか気になり夢中で読んだ。段々背景が見えてくると頭のおかしい女学生の空想なのか?とおもえた。でも最後はとんでもない結末!巻き込まれたフリーライターとカメラマンの2人の酒盛りの続きが知りたい
Posted by ブクログ
初めましての作家さん。
この本を読んではいけない・・・
兄が残したメモと持ち込まれた呪いの本。
オカルト雑誌の編集長から取材を依頼され、
恐怖を感じることができないフリーライターの八坂と
腕はいいが堕ちたカメラマンの篠宮が動き始める。
オカルトネタのつもりの取材だったが・・・
真っ先に「ドグラ・マグラ」を連想したんだけど
違う方向にシフトして、最終的にはサスペンスに!
ある気付きによって、予想外のものまで発見。
そして、とんでもないところに行きつく。
これは別の意味で怖いわぁ~(〇o〇;)
Posted by ブクログ
「読めば死ぬ」の出だしに、三津田信三は「聴けば死ぬ」だったっけと思い、時代設定に京極夏彦を想う。しかし始まってみればどちらも違う。
料理の腕前プロ級で、恐怖の感情を知らないフリーライター・八坂と、身長180センチの美人だけど、喋りも立ち居振る舞いもまるで男のカメラマン・篠宮。呪われた本を持ち込んだ依頼人・あやめとの会話が可笑しくて、オカルトな雰囲気にそぐわず笑ってしまう。
すべてにおいて好みの小説だと中盤までは思っていました。本の紙、印刷についての蘊蓄も非常に楽しい。けれど、唐突すぎる人物の登場に違和感。それがなければ私にとって満点だったのに。
八坂と篠宮のコンビはまた見たいので、あの人物の謎も明かすべくシリーズ化をお願いします。
Posted by ブクログ
前半はかなり怖い雰囲気でしたが、徐々に普通の?素人探偵ミステリーの様相になってきて、事件の真相に辿り着く過程もそれなりに面白い。
だけど何故か満足度が足りないのは、ウルバッハ・ビーテ病の双子というあまりに特殊過ぎる設定や、火野編集長の共感性も納得性も低い行動原理になるのかも。
これまで読んだ川瀬作品は全て良かったので、今回は少し残念でした。
Posted by ブクログ
この作者の本は初読となる。最初、あらすじを読んだ時にはありきたり、とまではいかないが結構ありふれている導入部だったので、そこまで期待せずにミステリならいいや気分で読み始めた。そして読み終わって正直言うと、エンタメ小説としてはとても面白かった。まずキャラが良く、主人公やその相棒のカメラマンも最初は薄い人間性しか感じられなかったのが、読み進めるうちに段々と愛着を持てるようなキャラクターとなっている。本格ミステリを求めて読むと物足りないだろうが、ミステリ風のエンタメ小説としては上等の部類に入るだろう。続編があるのならば読みたいと思うぐらいには面白かった。
Posted by ブクログ
帯の
“ 警告「この本を読んではいけない。」 ”
に惹かれてジャケ買いした本。
また、タイトルや装丁から江戸川乱歩の香りがした事も購入の決め手となったのだけど、乱歩賞でデビューした作家さんと知り受賞作も気になった。
「女學生奇譚」を読み進める部分は面白かった。
警告はどこに繋がるのだろうと興奮したが、落ち所が弱く伏線もうまく回収できていないのはシリーズ刊行予定だからなのか?
とにかく属性やトリックが多すぎて忙しない印象を受けた。最後の編集長とのくだりは要らなかったと思う。
オカルティックな事件を追う冷静沈着フリーライター(料理好き)×長身豪快女子の男女バディもの、シンプルにそれだけでも充分面白いのだけど。読みやすい文章でキャラの会話も小気味良い。
好きな部分も多かっただけに、読後にもやもやが残るのが残念です。