川瀬七緒のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
二か所で同時期に発見された女性の腐乱死体。どちらも執拗なまでに損壊され、身元すら割り出すことができなかった。ほぼ手掛かりがない状態から、法医昆虫学者と刑事のコンビがさまざまなアプローチで真相へと迫っていくミステリです。
このシリーズ既読の人には言うまでもないことですが、今回も虫たっぷりです。そして虫には腐乱死体ももれなく付いてきます(逆か?)。想像力豊かな人はお食事のタイミングに気を付けた方がよいかもしれません。
でもそのあたりの覚悟さえ固まれば、ダントツで面白いこのシリーズ。地味に情報とデータを集めながらこつこつと捜査を進める彼らの姿が頼もしくて。岩楯も深水も波多野もカッコいいよねえ。もちろ -
Posted by ブクログ
この度の事件はかなり強烈な臭いと、殺害された人間の身元を消す為の凄惨な行為を受けた被害者を登場させ、本書帯の雰囲気とは大きく乖離していたが、面白かった。
稲城のゴルフ場と相模原のジャンクヤード、そして麻生区はるひ野。どちらにも土地勘があるので、この事件を身近に感じることが出来た。
2体の殺害遺棄され腐敗した遺体から見つかった昆虫を調べ、法医昆虫学者の赤堀が刑事の岩楯と深水の殺人捜査に加わる。
赤堀のキャラクターは本作では少々雑音ではあるが、その考察と死体に取り憑く蛆の描写は鳥肌立つような悍ましさがリアルに迫ってくる。
18マイル離れた場所から見つかった2つの遺体に関わった物語の展開は、意 -
Posted by ブクログ
ゆーき本さん症候群に罹っていました。(シリーズものの順番をすっ飛ばすお茶目な不治の病です)
本作はシリーズ4作目なのにすっ飛ばしておりまして、最後の巻を読んでないなあとか思っていたのです。
でもですね、結果的には本作を最後に読んで正解でした。ゆーき本さんありがとうございます。(感染源のような扱い)
シリーズ中で1番面白かったです。あと赤堀と岩楯の恋愛未満の甘酸っぱさが最高潮。
今回も赤堀が最後にピンチになるという水戸黄門的な展開もありますし、何より殺人の動機がシリーズ中で1番好きでした。
(と書くと既読の方からしたら、こいつとんでもないサイコパスだなと思われそうですが、こういう動機って怖くて