あらすじ
若い夫婦は、なぜ殺し合ったのか?
国際指名手配のテロリストを追い詰め、ルワンダ政府から一億円の報奨金を手に入れた藪下、淳太郎、一花の3人は、日本初の刑事事件専門調査会社「チーム・トラッカー」を立ち上げた。警察庁による捜査特別報奨金制度が適用された事件を独自に調査する。
早速噂を聞きつけ扉を叩いたのは、2年半前に起きたとある事件の遺族だ。吉祥寺のアパートで若い夫婦が死亡したという。死亡した男は警察官僚一族の息子で、事件は「殺し合い」ということで決着している。
仲が良かった夫婦が、なぜ殺し合わなくてはいけなかったのか? 現場に残された、おびただしい血痕と署名済みの離婚届。司法解剖鑑定書を決して開示しようとしない夫の遺族。警察が何かを隠している可能性もある。3人は現場へ向かった──。
江戸川乱歩賞作家・川瀬七緒の凸凹トリオシリーズ第2弾!
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元警察官、警察マニア、猟師の3人組の二冊目。今回は賞金稼ぎというよりも、探偵のように依頼を受けて、警察としては解決済みの事件の再調査。警察ならどう動くかということが書かれていながら、警察の枠にとらわれず、さらに猟師のイレギュラーな動きが面白い。もっとこのシリーズを描いてほしい。まだ前の巻から引きずっている部分もあるし、このまま終わるわけないと思いたい。
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賞金稼ぎスリーサムの続編。前作で活躍した3人が新たに賞金稼ぎなどをするために会社を立ち上げたところ早速、依頼があり、その依頼を解決するために3人のそれぞれの個性を活かしながら真相に迫っていくストーリー。
前作同様、とても癖のある3人の個性はもちろん、今作は犯人のキャラもとても魅力的で良かった。
前作が面白かったので期待して読んだが期待以上の1作で文句なしの星5つ!
元刑事の薮下さん、財閥の息子で美貌の持ち主の淳太郎さん、見た目はフワフワの女子なのに凄腕ハンターの一花ちゃん。でも、物語はホラーかと思わせる様な怖い話。夢中で読んでしまいました。
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とびきりのデコボコトリオによる賞金稼ぎ。今回は、夫婦が互いに殺し合ったという惨劇の真実をしりたい被害者の親からの依頼で、3年前の事件を遡ります。個性豊かすぎる3人の行動は、思わずニンマリ。ただし、事件の真相は・・・怖すぎる。前作といい、今作といい、3人のキャラとのギャップが深すぎる恐怖が堪らない。次作が待ち遠しい。
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「賞金稼ぎスリーサム!」続編。続編が前作を上回ることは稀有だが、本作はそれを軽々とやってのけている。続編なので掴みはOKで、不可解な「夫婦相討ち事件」を調べることになった「チーム・トラッカー」も事件の異様さは確認できても手詰まりな状況が続く。そこから先はネタバレなので書かないが、事件の異様さをもっと異様にさせる邪悪な存在が出現してからの怖さはホラー小説ともいえるほど。変わらぬ事件自体と捜査過程の面白さとスリーサムの結びつき、コミカルな会話含め、存分に物語世界を楽しめる。切に第3弾を期待したい。
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賞金稼ぎスリーサムの続編。めちゃくちゃ面白い。
前作同様3人のチグハグだけど絶妙なチームワークが最高。
途中まではどう転んでも依頼者の意に添えないのでは?と思っていたけど後半の一花ちゃんの危うさからの真相までがもう怒涛の展開で一気に読める。
今のところ続編はここまでらしい。次が読みたい!
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何かを隠すため、自分の有利になるため、人は嘘をつく。
しかし今回の相手は、徹底的に相手を操る為だけに架空の人物になりすまし、ひたすら相手を破滅させる目的でしか動かない。
ある意味、自分がない人というか、実体は悪意の塊なのかもしれない。
仲の良い夫婦だったはずの二人が何故殺し合うに至ったか。
第3の登場人物が判明してからは様々な意味不明だった現象がクリアになっていった。
精神異常者を見事に書ききったなと舌を巻く。
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チーム・トラッカー第2弾
元刑事 大企業の御曹司にして警察マニアなチャライケメン 凄腕ハンターで可憐な少女
個性的すぎる3人が刑事事件専門調査会社を立ち上げ最初の調査に挑む
面白かった
3人とも好きだけど特に一花が好き
命と真剣に向き合う危機迫る感じがいい
もっと狩りにも出てほしいと思えるほど勇ましい
人とのコミュニケーション能力に欠け 危ういところはなかなか改善されないけれど 2人が真剣に心配しているのがちゃんと伝わってよかったな
もう騙されて傷付かないでほしい
続編にも期待
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チームとしての一体感があり、前作よりも読みやすかったです。タイトルにある二重拘束の怖さがしっかりと書かれていました。
賞金稼ぎ感は薄かったですが、協力者も少しずつみられてきて、次回作が楽しみです。
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2020/10/16
めちゃくちゃおもしろいやん。
相変わらず悪人の人物像に容赦がなくて痺れる。
こういう身近にいるかもしれないサイコパスは怖いよね、って書こうとしたけどさすがにこのレベルはいないか。
理解できない怖さを感じることはたまにあるけどサイズが桁違い。
そして一花。
藪下さんがうまいことやらないと一花がホントに始末しちゃうという怖さがある。
そんなことさせられないものね。
ドーベルマンを支配した場面も子供に大人気だった場面も魅力全開。
藪下さんに「私のことが心配ですか?」って聞いてニヤニヤしてるのもめちゃくちゃかわいいやん。
人付き合いに悩んでる様がせつなくて嘘でも「今のままでいいんやで」って何度も言いたくなるよ。
でも藪下さんの気持ちもわかる。危ないからね。
でも少なくとも私は大好きやで。
藪下さんもかっこよかったな。
二回も体張って一花を助けたよ。
川瀬さんの本全部おもしろいけどストックなくなって悲しい。
浴びるほど読みたい。
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2023.5 川瀬さんの小説はホントに出来不出来が激しいなぁ。今回は当たり!
相変わらず朝倉先生のようなキャラ 一花がキラキラするストーリーでした。
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続編。一花ちゃんいいキャラしてるなぁと思ってたけど、子供たちとの砂場遊びでイカちゃん最高!笑ってなって、もう一花ちゃんの虜です。
前作のテロリストも捕まらないままだし、今作も捕まってめでたし感は全然ないし。でも調査としてはきちんと終わってる。それでいいんだよね、調査官だもの。
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川瀬氏の本は、初めて読んだのですが、他の作品も読んでみたいと思えるほど、良かったです。
謎を解決する三人の背景をうまく描きながらも登場人物の個性もしっかり出ているため、情景をイメージしやすく読みやすい作品と感じました。
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シリーズ二作目?
超個性的なキャラクターたちの活躍が楽しめる。展開が全然予想できなくてどうなるのだろうと思いながら読んだ。一花ちゃんの強烈なキャラがなんとも言えない。続きが読みたい本です。
小鳩村のモデルは何処なのでしょうか?気になります。
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川瀬七緒の作品は、法医昆虫学捜査官シリーズを偶然目にしてから、ファンになりました。
登場人物の独特の魅力は、この作品でも健在です。思わず読み続けてしまう作風は川瀬独特のものです。
ただ、終わり方が何か尻切れトンボみたいで、その後を期待してしまいます。でも、面白かったですよ。
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若い夫婦が殺し合った事件を再捜査する「賞金稼ぎスリーサム」。3人のコンビネーションがすごく好き。一花の最後の「ハンター」的なのもいいし、淳太郎の人心掌握術もいいし、その2人をお父さん的に見守る藪下もいい味出してるというか。
事件の方は結構最後まで真相が分からないまま進んでいたので、ミステリ的にも面白かった。これでまた鷲尾家の爺さんも手懐けたりしたら、次の話さらに面白い展開になるのかな。
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めちゃくちゃ面白い/ 賞金稼ぎシリーズ2巻目/ 一花にかなり焦点が当たっていて嬉しい/ 「肌のお手入れはどうしてるの?」「洗っています」/ あらゆる家事をなげうって一気に読んでしまった/ どう考えても第三者の介入のない夫婦の殺し合い相討ち現場、なぜこのようなことになってしまったのか、に説得力を持たせるのは凄い/ 悪魔のような天賦を持つ犯人は本当に恐ろしいと感じる/ 川瀬七緒はほとんどのシリーズで最後の最後まで真相が明かされず、後日談のような蛇足をバッサリ切るのも良い/ あえて言うなら、盗撮魔の存在は都合が良かったかな/ あと、一花が犯人をもう少し凄惨に詰めればカタルシスが大きかったかな/ 気にならないけどね/
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賞金稼ぎスリーサムシリーズ第2作。
前作で報奨金を得た藪下、淳太郎、一花は刑事事件専門調査会社を立ち上げて、若い夫婦が殺し合いをして相打ちで双方死亡という事件の遺族から依頼を受けて調査を開始。夫婦は本当に殺しあったのか、であればそれは何故なのか‥
相変わらず3人の個性が素晴らしく、それぞれの能力を生かした捜査が面白い。真相はかなり恐ろしく、いやな話だが、この3人のおかげで読後感は悪くない。シリーズ続編が待たれる。
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チーム・トラッカー第二弾。前回はこれが面白いのか半信半疑でイマイチ、キャラクター設定に理解ができなかった。序盤もこれがシリーズ化されてもなんだかなぁ、なーんて思っていたのに。
一花ちゃんの本気度があがってくるにつれどんどんヒートアップ。公安の刑事さんも常連になりそうな予感までしてきてすっかり虜になってしまった。それにしても今回の犯人。とにかく後味悪すぎ。ほんと怖かった。
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末は警視総監かと言われた元刑事の薮下、大企業の御曹司で警察マニアの淳太郎、一見乙女だが凄腕ハンターでコミュ障の一花、この3人で立ち上げた刑事事件専門調査会社「チーム・トラッカー」への初依頼は、「夫婦相打ち死亡事件」の妻の方の両親からのものだった。真相を調べてほしいというものだが、初手から非常な困難が伴う調査で、途方に暮れるしかない。
奇妙な3人組のやり取りが面白いが、中盤を過ぎるころから展開は加速する。裏で糸を引く思いもかけない人物が浮かんでくるのだ。題名の「二重拘束」は英語でダブルバインドだが、この実態が恐ろしい。ブラック企業、カルト、テロ集団などで使われる手法なのだ。
最後は、もっと徹底的にやって欲しかったなあ。
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後半一気にスピードアップ。極めて異様な犯人に不気味さと恐怖を感じた。ここまで用意周到にやられると感嘆せざるを得ない。一花の取り込まされそうになるところからの周りの助けもあって反撃するところに撃たれたぜ。
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賞金稼ぎシリーズの2作目。冒頭の数ページで引き込まれました。その後もダレることなく予想外の真相へ。ヘヴィな題材でしたが本筋には必要ないと思われる丁寧な情景描写が潤滑剤となり読み進めさせてくれました。藪下が用意する朝食がうまそうでした。食べ物がうまそうな小説はいい小説ですね。伏線というか主人公たちそれぞれが抱える課題が用意されており今後の展開が楽しみです。
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元刑事の藪下浩平
警察マニアの桐生淳太郎
凄腕ハンターの上園一花
この三人が織り成す痛快ドタバタコメディ第二弾です!
んっ…!?
コメディではないか…w
いや、この三人が揃えばコメディ小説だなw
前作の事件を解決した三人は、日本初の刑事事件専門調査会社「チーム・トラッカー」を正式に立ち上げた
事務所は淳太郎が所有する都心の一等地
もちろん事務所の域を超えた豪華さと設備を兼ね揃えている
そして前作で活躍した淳太郎の愛車シボレーのキャンピングカーは社用車に
相変わらず目を疑うほどの豪華な内装で司令室となっている
そんなすっごーい会社に舞い込んできた初依頼は厄介!
「夫婦相討ち事件」と呼ばれ、死亡した男は警察官僚一族の息子で、事件は「殺し合い」ということで決着してあるのたが…
意味のわからんことばっかりあふれ出てくるこの事件を「チーム・トラッカー」はどう解決していくのだろうか( ̄ー ̄)ニヤリ
そして、このシリーズは淳太郎、一花が絡んだ会話、行動には中毒性がある!
まさにコメディ小説!w
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初めての川瀬七緒著の本であまり馴染みの無い推理小説。。
警察捜査の報奨金所謂賞金稼ぎを生業とする民間会社「チーム・トラッカー」の3人(リーダーの警察OB:薮下、御曹司で美形で3拍子揃った:淳太郎、元ハンターで運動神経バツグンだが、人付き合いに問題有る:一花)が難事件を追う。
数年前起きて警察捜査も終えた夫婦がお互いに殺し合った事件を嫁両親が動機等に納得が行かずチーム・トラッカーに再調査を依頼する。メンバー3人が月日の経った事件を追い、殺し合いの背景に巧みにマインドコントロールを施し第三者的に殺人を楽しむ、殺し合った夫婦の知人で月子事兼守美和の仕業を暴く。
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読み始めてから前作がある事に気がついたけど、やめられない止まらない。一気読みしてしまいました。訳の分からなさが気になって仕方ない。相変わらずすごい作家さんだ。
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賞金稼ぎスリーサム!シリーズ、2作目。
元敏腕刑事の薮下、御曹司でありながら警察マニアの淳太郎、乙女系の風貌でありながら実は凄腕のハンターである一花の三人により、刑事事件専門調査会社「チーム・トラッカー」が立ち上がった。
川瀬さんの作品は、なかなかの個性強めなキャラクターがとても魅力的なのだけれど、このシリーズはあまりにも皆が皆、それぞれ方向性のバラバラな個性が強すぎて未だに付いていけていないのが正直なところ。本来であれば、一花に一番魅力を感じなきゃいけないところなのだろうけれど、私の想像力が乏しすぎるのか、なかなか彼女のイメージが定まらず、モヤモヤしてしまう。凄腕ハンターならではの魅力があるのは解るんだけどね。
事件の方も思わぬ形でサイコパスなシリアルキラーが絡んできて、意外性があって面白く読めたのではあるが、肝心の賞金稼ぎの趣旨がすでに弱くなってしまっているようで拍子抜け。しかも、前作も今作も、完全決着とは至らず、今後もズルズルと引き延ばしに遭うのかと思うとちょっとげんなりしてしまう気持ちも。シリーズとして続くのならば、「チーム・トラッカー」の特性を生かし、毎回多種多様な犯罪を相手にしてほしい。
Posted by ブクログ
前作が面白かったのでシリーズ化したことに喜んだ。多少現実離れしているけれど、そこは娯楽小説と言うことで素直に楽しむ。とにかく三人の個性が光る。一花がダントツだけど、乙女的なはずなのに猟銃を持っているそのギャップがいい。子供との戯れ方に笑う。淳太郎の洞察力や女性を虜にする技?も見事だけど。そんな濃すぎる二人を藪下がうまくフォローしているからこそ面白いトリオなんだろう。今回もまた恐ろしげな人物が出てくるけれど、この純粋に楽しむ悪意を持つ人間って現実にいそうな気はする。現実離れの面白さと現実的な怖さがあるところがこの小説の魅力なのかもしれない。次も期待して待とう。
Posted by ブクログ
シリーズものだと知らずに、ついこちらから読んでしまったので、評価は参考程度に。でもキャラはよくたっているので前作を読まなくても理解に困難はなかった。複雑そうにみえる物語が、一点にシュルシュルと回収されていく様は見事。ただ犯罪者の脇が甘いというか、すご腕の調査官たちの前で、そんなに大事な情報を出しちゃったらそりゃあつかまっちゃうでしょうというのはあった。あと、精神医学的にダブルバインド仮説って、今ではかつてほどの信用はないのではとも思った。フィクションとしてなら、よくできた装置として受け入れられるが。