あらすじ
若い夫婦は、なぜ殺し合ったのか?
国際指名手配のテロリストを追い詰め、ルワンダ政府から一億円の報奨金を手に入れた藪下、淳太郎、一花の3人は、日本初の刑事事件専門調査会社「チーム・トラッカー」を立ち上げた。警察庁による捜査特別報奨金制度が適用された事件を独自に調査する。
早速噂を聞きつけ扉を叩いたのは、2年半前に起きたとある事件の遺族だ。吉祥寺のアパートで若い夫婦が死亡したという。死亡した男は警察官僚一族の息子で、事件は「殺し合い」ということで決着している。
仲が良かった夫婦が、なぜ殺し合わなくてはいけなかったのか? 現場に残された、おびただしい血痕と署名済みの離婚届。司法解剖鑑定書を決して開示しようとしない夫の遺族。警察が何かを隠している可能性もある。3人は現場へ向かった──。
江戸川乱歩賞作家・川瀬七緒の凸凹トリオシリーズ第2弾!
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Posted by ブクログ
賞金稼ぎスリーサムの続編。めちゃくちゃ面白い。
前作同様3人のチグハグだけど絶妙なチームワークが最高。
途中まではどう転んでも依頼者の意に添えないのでは?と思っていたけど後半の一花ちゃんの危うさからの真相までがもう怒涛の展開で一気に読める。
今のところ続編はここまでらしい。次が読みたい!
Posted by ブクログ
何かを隠すため、自分の有利になるため、人は嘘をつく。
しかし今回の相手は、徹底的に相手を操る為だけに架空の人物になりすまし、ひたすら相手を破滅させる目的でしか動かない。
ある意味、自分がない人というか、実体は悪意の塊なのかもしれない。
仲の良い夫婦だったはずの二人が何故殺し合うに至ったか。
第3の登場人物が判明してからは様々な意味不明だった現象がクリアになっていった。
精神異常者を見事に書ききったなと舌を巻く。
Posted by ブクログ
2020/10/16
めちゃくちゃおもしろいやん。
相変わらず悪人の人物像に容赦がなくて痺れる。
こういう身近にいるかもしれないサイコパスは怖いよね、って書こうとしたけどさすがにこのレベルはいないか。
理解できない怖さを感じることはたまにあるけどサイズが桁違い。
そして一花。
藪下さんがうまいことやらないと一花がホントに始末しちゃうという怖さがある。
そんなことさせられないものね。
ドーベルマンを支配した場面も子供に大人気だった場面も魅力全開。
藪下さんに「私のことが心配ですか?」って聞いてニヤニヤしてるのもめちゃくちゃかわいいやん。
人付き合いに悩んでる様がせつなくて嘘でも「今のままでいいんやで」って何度も言いたくなるよ。
でも藪下さんの気持ちもわかる。危ないからね。
でも少なくとも私は大好きやで。
藪下さんもかっこよかったな。
二回も体張って一花を助けたよ。
川瀬さんの本全部おもしろいけどストックなくなって悲しい。
浴びるほど読みたい。
Posted by ブクログ
続編。一花ちゃんいいキャラしてるなぁと思ってたけど、子供たちとの砂場遊びでイカちゃん最高!笑ってなって、もう一花ちゃんの虜です。
前作のテロリストも捕まらないままだし、今作も捕まってめでたし感は全然ないし。でも調査としてはきちんと終わってる。それでいいんだよね、調査官だもの。