川瀬七緒のレビュー一覧
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七つの大罪と言われる「傲慢」「嫉妬」「憤怒」「怠惰」「強欲」「暴食」「色欲」に基づく七つの短編集!
また、本書の七つそれぞれの短編の著者も「七」に関係があるなど、面白い仕掛けが施してあった。
七つの短編はどれも面白く一気読みしてしまった。
特に「憤怒」は短編にも関わらず、離婚、障害、村集落、認知症など盛り沢山の内容をギュッとまとめてあり、短編では勿体無いほどの作品だった。
あと意外だったのは「色欲」で、タイトルも然り、他の流れからもっとグロテスクか砕けた内容を想像しながら読んだが、息子の返しなどコミカル要素もありつつ、家族の大切さを教えてくれるような物語だった。
他のどの作品もホント素晴らし -
Posted by ブクログ
東京、葛西のトランクルームから、女性の全裸腐乱死体が発見される。
屍体にたかったウジ、ハエから、手がかりを見つけ出す法医学昆虫学捜査官で大学准教授の赤堀涼子が活躍する。
腐乱死体に集まるウジの発生状況や成長段階を調べることで、死亡推定日時を高い精度で割り出す。
そして、その死体から、サギソウのタネも見つかる。
赤堀は、アリを見つけ、そのアリの巣を探索する。
アリが運んだ幼虫の抜け殻は、ハッチョウトンボだった、さらに、その幼虫は雌雄モザイクだった。
ハッチョウトンボの雌雄モザイクが、遺伝的に継承される。
そのハッチョウトンボの幼虫がいたところで、その死体は遺棄されていたはずだ。
赤堀の推理 -
Posted by ブクログ
みんみんさんとウルトラマンさんにお勧め頂いた。
現代ミステリーも最近読み始めた所なので何もかも目新しいと言えばそうなのだが、そんな中でもかなりニッチな内容であるのは分かる。
設定だけで既に面白い。
農業や林業では重宝されているようだが、昆虫学を使って犯罪を捜査するのは確かに日本では理解の得られ難い分野だろう。
何故、被害者の食堂や胃だけがウジの餌となったのか、そこから昆虫学博士の赤堀が読み解いて行く過程が非常に興味深い。
生態系のサイクルとは凄いものだ。
そこから死亡時刻や犯行現場まで割り出す事が可能となると、海外だけではなく日本でも取り入れる価値があるのではないか。
小難しくもなく、人 -
Posted by ブクログ
自殺をするために集まった4人組だったが、三郎によって4人が結託し、追ってからの逃亡を図る。千代子は男を扱うのが上手く、子守りもプロ、長谷部は車の修理と昔ながらの頑固おやじで怖いもの知らず、陸斗に至っては中学生の割に大人びていて頭も良い。夏美は悪知恵の働く美人という、ちぐはぐな4人が1人の赤ちゃんを助けるため、車で不便な生活をし、社会の目から逃げる。三郎をどうするかの話し合いの時に、千代子が念仏を唱え、長谷部は怒り、夏美と陸斗は喧嘩をしていて、三郎は泣いているというカオスな空間に笑えた。非日常を体験し、不思議な縁でつながった4人の絆は深い。きっと何年経っても家族以上に会いたくなるのではないだろう