川瀬七緒のレビュー一覧
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遂に岩館の結婚生活が終了した3作目。
気になっていたのだが予想より早く終わりを迎えた。
今回は密漁絡み。
絞殺されたと思しき刺青の入った男の遺体を赤堀が発見。
ホオグロオビキンバエという蝿の生態系から辿って行き、元は川に捨てられたとされていた遺体が海に捨てられていたのだと赤堀は推理する。
毎度の事ながらよくこんなネタを思いつくものだと感心する。
先に読んでいた友人がドラマ化に良さそうだと述べていたが同感である。
ゴールデンタイムに放映するのはウジ問題もあり難しいとは思うが、虫の生態系を追って事件を解決というのは幅広い年代に受けるのでは無いだろうか。
1作目で登場した岩館の相棒のワニさんが復活していたのも嬉しい。
岩館の禁煙はクロクサアリの干物の匂いを吸う事で成功するのだろうか。
結婚問題の次に気になるトピックである。 -
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法医昆虫学捜査官シリーズ、8作目。
何か知らぬ間に発刊されてて、私としたことが、、、と、慌てて購入。久々にこのシリーズ読めて、嬉しいいいい。
今回、事件現場の昆虫から得られる情報が事件解明の糸口に結びつくといういつもの展開になかなかならない中、たった一匹のレア昆虫の発見のおかげで繋がらない点と点が次々と繋がっていくというお見事な展開に、やっぱりこのシリーズは最高だと唸らざるを得ない。願わくば、シリーズ初期のように、もう少し岩楯と赤堀がペアで行動する姿を見てみたいのだけれど、岩楯の相棒の深水くんも好きだし、捜査支援センターの波多野&広澤さんもとっても良きキャラだし、かつ皆がそれぞれちゃんと活躍していて、ファンとしては満足です。ただ、いつもながら、犯人側の方の描写もエグイですね、川瀬先生は。同情の欠片も覚えずに済むようなサイコパス味のある犯人像を次から次へと生み出されるのもある意味素晴らしいですわ。 -
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焼け死体が発見される。解剖したら、なぜか、ウジの塊が出てきた。
なぜ、そんなウジの塊が出てきたのだろうか?
連続放火事件が起こっている中で、焼け死体が発見された。
それぞれ、放火の材料が、灯油、ガソリン、シンナーが使われていた。
ウジの塊を 昆虫学者の大学の准教授の赤堀涼子に、委託し解明をしてもらう。
この赤堀涼子の昆虫オタク的な発想が実に豊かで、昆虫学の奥深さを感じさせる。
捜査を担当する岩楯裕也刑事のキャラクターもよくできている。職人的な刑事だ。
それのパートナーが、鰐川宗吾刑事で、メモ魔である。
焼け死体は、乙部みちるで、32歳。仕事は、カウンセラーだった。出身は、長野県松本。両親は亡くなっている。乙部みちるは、長野の特産品である蜂の子を食べていた。その蜂の子は、クロスズメバチだということを初めて知った。長野県や岐阜県では、クロスズメバチを養蜂する。
クロスズメバチを主として、岐阜県ではヘボ飯と言われるご飯がある。雲南省昆明の市場でもハチの子はよく売られていた。雲南では、ウンナンオオスズメバチ、ネッタイヒメスズメバチ、オオスズメバチが人気があるとのことだ。私は、蜂の子より、タケムシをビールのつまみによく食べた。
そして、乙部みちるのウジムシからコカインが検出される。そこから、赤堀涼子は、クロスズメバチを追いかける。そこで、クロスズメの養蜂技術を学んだ、しあわせ農場にたどり着く。しあわせ農場では、ビニールハウスで熱帯植物と合わせて、コカも栽培していたのだった。
一方で乙部みちるは、スクールカウンセラーの仕事もして、その高校生から行方不明者が出ていることを岩楯刑事は、見つけた。そして、蜂の子を売っているのがハッピイ農場であり、その農場が奥多摩にあることを見つける。
赤堀涼子は、しあわせ農場で、危険な目にあうが、岩楯刑事が助けることで、物語は終わるが、なるほど昆虫をテーマにした物語もできるのだと感心した。これはシリーズになっていて、今後読むつもりだ。昆虫の生態がよくわかる。 -
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法医昆虫学者の赤堀涼子が活躍するシリーズの第3作。
11月12日火曜日、朝6時過ぎ、大吉昆虫コンサルタントの辻岡大吉30歳。法医昆虫学者赤堀涼子36歳の弟子である。日本人とウズベキスタンのハーフ。カッパのような防塵マスクと透明なゴーグルをつけた、つなぎを着ている。江戸川区の役人と一緒に東京湾の荒川の河川敷で害虫駆除をしている。
川は生物化学酸素要求量が7ppmで、セスリユスリカが大発生している。死骸が多いだけでなく、これらがアレルゲンとなって、気管支喘息を引き起こす。ユスリカは、殺虫剤抵抗性を身につけているので、殺虫剤では効かない。
ユスリカは、羽音によるコミュニケーションを発達させて、メスの羽音は270ヘルツの周波数を流していて、音響トラップで、オスを集めて、一網打尽。オスを減少させることで、受精率を減らす。大吉は、生態系に影響しない音響トラップを発明し、特許も出願しているのだった。
その仕事を手伝いに来た赤堀涼子。
そのトラップに、オオクロバエが引っかかった。さらに、ホオグロオビキンバエが見つかった。そのハエたちは、死臭を嗅ぎつけて飛んできた。ホオグロは夏場にしか生息できないのに、この冬場に湧いているのはおかしいと赤堀涼子は不思議がり、それを追いかけるとウジ虫がたかった上半身が裸の男の死体を発見。その死体には、カラスとオオクロバエとホオグロオビキンバエが群がっていた。
赤堀涼子は、捜査1課警部補の岩楯刑事に連絡した。岩楯刑事と南湾岸署の鰐川宗吾と合流。
司法解剖医の九条和人先生は、絞殺死体で、死後60時間以上と見立てた。死体の遺留品が割柄ドライバーがポケットに入っていた。気管支や肺から砂とケイソウなどの微物が見つかった。絞殺後に川に捨てられたと推理する。死体には、刺青があったが、真皮のみで、蛍光インクが使われていた。岩楯たちは、その刺青を探る。絞殺された男の身元を探る。刺青の蘊蓄が素晴らしい。作者は細かいところまで気を配る。
赤堀涼子の見立ては、クロバエ科の発育期間が、12日、その後蛹になって、大体17日で成虫になる。
食物連鎖は、屍肉食種の昆虫から、甲虫、クモ類、を巻き込んでいく。
赤堀涼子は、ホオグロオビキンバエが夏しか発生しないのに、冬に産卵孵化し、生存していたのか?だった。そして、赤堀涼子は、死体は川から流れてきたのではなく、海から流れ着いたと推理する。塩分濃度が、昆虫の生育に関係する。
なぜ、海なのか?カマキリの脚が死体に付着していたが、そのカマキリの脚は、トラフシャコだった。トラフシャコをめぐって、事件は解決する。いやはや、赤堀涼子、すごいぞ。岩楯刑事を助けるために、冷たい海に飛び込む。さらに司法解剖医の見解を覆す大活躍。うまく、役者が配置している。 -
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6年ぶりの新作来た〜!!!
正直、これだけ間が空いたので、もう出ないと思っていたから、すごく嬉しい。
序盤で岩楯刑事が40歳と分かって、ショックだったけど、岩楯刑事も赤堀先生も健在!年齢設定ちゃんとしてるけど、キャラは変わらず、安心して読める。
稲城のゴルフ場と相模原のヤードで起きた死体遺棄事件。
いつもなら味方してくれるウジも、熱湯で流されてしまい、なかなか死亡推定も、殺された場所も特定出来ない。
そんな中、プロファイルを得意とする広澤の意見がヒントとなり、事件は思わぬ方向に進んでいく。
法医昆虫学の話なので、仕方ないことだとは思うのだが、警察が被害者の身元を調べてる感じがないのが、凄い違和感だった。
犯人がわかった時も、自己の利欲しか考えてなくて、後味の悪い事件だった。
それでも赤堀や岩楯に会えるこのシリーズは面白い。今回の殊勲賞は何といっても、波多野さん。
SSBCの中でも法医昆虫学が重要視されることを祈るばかり。