川瀬七緒のレビュー一覧
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シリーズを大人買いして、第1弾の後すぐに読みたかったところをこらえて7カ月。何もこんなに辛抱しなくてもよかったのに(笑)。
プロローグは三津田信三が混じった内藤了みたいな感じで期待が募る。赤堀女史が登場すると一気に明るくなるけれど、期待に違わず面白い。
昆虫はわりと苦手な私ですが、なぜか昔からトンボを捕るのだけは得意で、今でも素手で捕まえられます。しかしトンボに性モザイクなんてあることも知らなかったし、昆虫業界がどういうことになっているのかもわかって、あらゆる点で興味を引かれました。
刑事と女史のロマンスはないままでお願いします。(^O^) -
Posted by ブクログ
川瀬さんのこれまでの作品では、『テーラー伊三郎』が一番好きで、高校生の成長物語と、年齢を重ねた人が新しい時代に合わせた学びを積み重ねていくという、成長×成長のシナジー効果(汗)のお話に夢を感じていました。
彼女の他の作品(昆虫法医学系)は、どちらかといえばおどろおどろしいところが多くて、それは悪くはないんだけど、ちょっと読みたいものと違うんだよなあと思っていたところに、介護+民俗学という新たな組み合わせにドロップアウトした高校生を加えるというやり方が、ぼくにとってはベストマッチでした。
介護の現場のリアリティを残しつつ、そこに夢を加えた程よいバランスが素晴らしいです。敵役がちょっとあまりに -
Posted by ブクログ
ネタバレ『メビウスの守護者』に続く法医昆虫学捜査官シリーズの5番目の作品である。4作目を読んでから、いささか間が開いたが、昆虫(の生態・本能)を利用して、犯罪捜査をする着眼点に惹かれ、再びこのシリーズを読み始めた。本シリーズでは、離れた2地点が舞台となる構成が多い。そこに何か理由があるかは、5作目まで読んだ今も定かではないが、都会から離れた森や海や島といった舞台は様々な昆虫を登場させる上で親和性が高いのかもしれない。
犯罪がもたらす変死体から想像される昆虫といえば、「ウジ」がその筆頭だが、さすがにシリーズも5作目まで続くとなれば、「ウジ」だけでいくつもの物語を生み出すことも困難だし、何より読み手が目