川瀬七緒のレビュー一覧

  • 桃ノ木坂互助会

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    新しく桃ノ木坂町に越してきた住民たちによるトラブルや町の平穏を乱す行動に悩む桃ノ木坂互助会(老人会)の会長・光太郎。
    元海自曹長でもある彼は、町に害を及ぼす住民たちを仲間たちとともにあらゆる手を使って町から追放するため、暗躍している。
    次のターゲットは、大家とトラブルを起こしていた男、武藤。しかし自分たち以外にも武藤を狙っている存在があることに気付き・・・。

    最初は老人たちの世直し隊の勧善懲悪モノかなーと思いきや、読み進めていくと第三者が参戦し、三つ巴のサスペンスめいた様相を呈す展開に。
    話の着地点が見えず、どうなっちゃうんだろう??とページを繰る手が駆り立てられました。

    終盤で予想もつか

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    2016年08月13日
  • よろずのことに気をつけよ

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    都内に住む老人が自宅で惨殺された。奇妙なことに、遺体は舌を切断され、心臓をズタズタに抉られていた。さらに、縁の下からは「不離怨願、あたご様、五郎子」と記された呪術符が見つかる。なぜ老人はかくも強い怨念を受けたのか?日本の因習に絡む、恐るべき真相が眼前に広がる!第57回江戸川乱歩賞受賞作。

    興味のない題材だったが、勢いで読んでしまった。
    こちらよりも「法医昆虫学捜査官」シリーズの方が楽しめる。

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    2016年05月04日
  • よろずのことに気をつけよ

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    タイトルとあらすじにひかれて初読み作家さん。呪術とか扱ってるわりにオカルトにならず、田舎の因習などを探る内容になっていて面白く、一気読み。この先生のシリーズもやって欲しいな。他の作品も読んでみたいと思います。

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    2015年11月14日
  • よろずのことに気をつけよ

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    2011年の乱歩賞作品。
    呪術を専門とする文化人類学者が、フィールドワークや文献調査をもって事件解決を図るという構図。
    こういう題材で、ファンタジー性がないものは珍しい。
    特定の専門学者を探偵とするミステリでは、背景や前提を説明のためのシーンが多くなったりしがち。
    本作は、ストーリーは割と唐突に始まって、少しずつ無理なくそういった情報を盛り込んでいる。事件にも設定にも、自然と入っていけた。
    あとは、解説にもあるように、ミステリとして、ガジェットの盛り込みや意外な展開・犯人、みたいなものがあると、とても完成度の高いものになると思う。
    3+

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    2015年05月17日
  • よろずのことに気をつけよ

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    ネタバレ

    呪いは世代を跨ぐもの、この一文にゾクッときた。真相はシンプルながら、事件につきまとう謎のオカルト度と濃い不気味さが納涼ミステリーとして最適。
    呪われ続ける苦しみに呪い続ける狂おしい悲しみ…どちらの人生も壮絶で、犯人がわかってからも過ちと憎しみと無縁でいられない人の性を考えさせられ気持ちが沈む。
    主人公二人の魅力に欠ける点と終盤のやや強引に感じる展開が惜しい。

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    2013年08月17日