川瀬七緒のレビュー一覧

  • 二重拘束のアリア~賞金稼ぎスリーサム!~

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    後半一気にスピードアップ。極めて異様な犯人に不気味さと恐怖を感じた。ここまで用意周到にやられると感嘆せざるを得ない。一花の取り込まされそうになるところからの周りの助けもあって反撃するところに撃たれたぜ。

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    2020年10月31日
  • 二重拘束のアリア~賞金稼ぎスリーサム!~

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    賞金稼ぎシリーズの2作目。冒頭の数ページで引き込まれました。その後もダレることなく予想外の真相へ。ヘヴィな題材でしたが本筋には必要ないと思われる丁寧な情景描写が潤滑剤となり読み進めさせてくれました。藪下が用意する朝食がうまそうでした。食べ物がうまそうな小説はいい小説ですね。伏線というか主人公たちそれぞれが抱える課題が用意されており今後の展開が楽しみです。

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    2020年10月30日
  • 潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官

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    最初の法医昆虫学捜査官の印象が強過ぎて、星を一つ減らしました
    しかし、作品として落ちるということではないです
    正直、いい本に出逢えたと思っていますから

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    2020年10月09日
  • 紅のアンデッド 法医昆虫学捜査官

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    シリーズ化していることもあり、少し切り口を変えてきてますね。でも、相変わらず楽しめました。
    化学分析に関するところは間違いが散見されますが、まあ、仕方ない。

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    2020年09月07日
  • 桃ノ木坂互助会

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    ネタバレ

    あらすじを見て「こんな展開かな」と想像してたのとは大きく異なって、いい意味で裏切られたというか。結末も予想外過ぎた…
    桃ノ木坂互助会の老人たちがよそ者にどう対峙するのかと思っていたら、幽霊代行の沙月が現れて…。
    ノスタルジアシンドローム、勉強になった。

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    2020年08月17日
  • フォークロアの鍵

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    民俗学の「口頭伝承」を研究する大学生。ひと癖もふた癖もある認知症グループホームの老人たち。母の過干渉に悩み自分の存在価値の無さに追い込まれた青年が1人に老女の奇妙な行動を探り事件を解決する。
    なんとも面白い登場人物と人との繋がりに
    和やかになれる面白い作品だったと思う。




    れる老女・ルリ子は、夕方になるとホームから脱走を図る強者。ほとんど会話が成り立たないはずの大地と記憶の森に潜り込むが……

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    2020年08月03日
  • シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官

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    テンポも良く、寝る間も惜しんで早く読みたいと思わせるミステリーだった
    コーンウェルの死体農場(ボディーファーム)を読んでいたので、どんな展開になるのか楽しみにしていたが、面白かった!

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    2020年07月18日
  • 桃ノ木坂互助会

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    おじいちゃんの捕物帖かぁ、ありきたりだなぁとたかをくくっていたら
    とんだ大失態。新たなライバル出現でこちらも超わけあり。協力してめでたしめでたしといかないところがさすが川瀨さん。
    最後にはとんでもない大どんでん返しが用意されていてビックリ。その辺の回収が追い付かなかったのがちょっぴり残念だったけれど読み応えはバッチリ。人は見かけによらないと痛感。それと直感も侮れないんだなぁと。

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    2020年05月04日
  • 桃ノ木坂互助会

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    ネタバレ

    2020/4/28
    久しぶりに通勤したので読書できた。
    読み始めると読むんだけど。
    川瀬さん、負の人描くの上手すぎん?
    実際におる「なんでこんな人間が存在するん?なんでそんなことできるん?」っていう人。
    はじめは武藤の邪悪さに戦慄するねん。自己愛性障害的なやつ。
    このタイプは割と社会でも関わってしまうことがあって憎悪してるので、早く始末してくれと思いながら読んでた。
    でもこれを始末する側がまた危うい。
    今にも壊れそうな位置におるんよ。両方が。
    光太郎じいちゃん一派と沙月一派ね。
    とりあえず沙月の方がまだいけそうなのでじいちゃんちょっと引いてくれと思いながら読む。
    肩入れしてる仕置き人の方がいつ

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    2020年04月29日
  • フォークロアの鍵

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    ほのぼのテイストの表紙と裏表紙あらすじの「おろんくち」というホラーっぽさから、内容が全然想像できないまま読み始めたけど、想像以上に面白かった。レナードの朝っぽさはどこまで真実なのだろうか。

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    2020年04月15日
  • 水底の棘 法医昆虫学捜査官

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    法医昆虫学捜査官シリーズ第3弾。

    荒川河口付近の中州で男性の遺体が発見された。遺体は虫や動物による損傷が激しく、死亡推定日時のみならず身元の特定も困難を極め、有力な手掛かりがないなか捜査は難航する。
    解剖医は絞殺後川に遺棄されたと推定するが、法医昆虫学者・赤堀涼子は、蠅の孵化が大幅に遅れていること、胃内部の大量の微生物から全く別の見解を打ち立てる。さらに、頭部の傷に付着したカマキリの足と毛虫の棘状の微物から割り出した驚くべき真相とは。

    今回岩楯警部補とバディを組むのは、第1作にも登場したプロファイラーを目指す意識高い系メモ魔の鰐川刑事。赤堀を崇拝するワニさんこと鰐川のメモ帳も2000冊に達

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    2019年09月22日
  • 法医昆虫学捜査官

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    放火殺人が疑われる焼死体の腹腔から焼け焦げてボール状に固まった大量の蛆が発見される。さらに奇妙なことに、死体の食道と胃が消え去っていた。炭化し死亡推定日時を特定することさえ困難な状況のなか、日本で初めての「法医昆虫学」が導入される。捜査官に任命されたのは、准教授・赤堀涼子。当初は現場が荒らされると反発していた刑事も赤堀のプロ意識の前に彼女を信頼し、協力し始める。
    やがて、赤堀は蛆の生育状況探るうち、常識では考えられない成長を遂げた大きな個体から事件の真相を見抜いていく・・・

    とまあ、のっけから焼死体の解剖シーンで始まるこの作品、蛆の描写が半端なくリアル。虫が大嫌いの私が最後まで読めるのだろう

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    2025年09月18日
  • 潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官

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    過去最高にえぐい死体描写。まさにこの世の地獄。
    孤島でミイラ化して発見された死体が他殺なのか自殺なのか。調べるも手掛かりが少なく、自殺として警察は結論付けようとするが…。
    赤堀先生は虫が囁いていた真実を、今回も聴き取ってくれた。
    すごく幽かにささやかれているそれを逃さず、真実に近づいていく過程はカッコいい。

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    2019年03月17日
  • メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官

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    ネタバレ

    今回はあとからあとから新キャラが出てこず、ある意味村のような閉鎖的な物語。
    なので途中で「犯人はこいつか?」と勘が働いた人も少なくないのでは?
    誰も得をしないみんながみんな独りよがりの行為から成り立った今作の事件は、ただただ胸糞が悪い。この香水は「人間の死体を使った香水?!」とかそんな内容で間違いなく都市伝説になるでしょう。
    そしてちづるの名付けた「メビウスの輪」。彼女が作中で言った意味だけで考えてよいのだろうか。もっと深い意味があるように思える。

    香水の匂いについても「甘いような酸っぱいような」と描写され、「匂いが進化する」と言われる、
    原材料の一つは腐臭によく似た芳香を持つランとのこと。

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    2019年02月20日
  • よろずのことに気をつけよ

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    ネタバレ

    本作のテーマは呪いで人が殺せるか?というもの。

    人の死を願うという呪い。その行為には、姿なき呪術師の底知れぬ、そして凄絶な執念が感じられ、空恐ろしくなる。

    しかし、やがて明らかになる過去の出来事に接すると、それは悲痛なまでの一つの願いの形であったのだと理解できる。

    その命懸けの呪いは、幾星霜の時が経つうちに、いつしか祈りにも似たものに昇華したのかもしれない。

    到底他者の賛同は得られないものだとしても。

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    2019年02月18日
  • メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官

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    東京都西多摩でバラバラ死体が発見され、岩楯警部補は山岳救助隊員の牛久とペアを組み捜査に加わった。
    捜査に協力する法医昆虫学者の赤堀涼子は、死体に付いたウジの生育状況から死亡推定日を割り出す。
    しかしそれは司法解剖医が出した推定日と食い違っており、否定されてしまう──。

    法医昆虫学捜査官シリーズ四作目。
    今作も前作と同様に、死体に付いた虫のわずかな手掛りから事件の糸口を見出し、解決に導いていくという異色の警察サスペンスです。

    ちょっぴりエキセントリックな言動で周囲を困惑させる赤堀ですが、まだ警察捜査方法として確立・信頼されていない法医昆虫学を認めてもらうために、地道で膨大な作業をこなし、仮説

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    2019年01月03日
  • 水底の棘 法医昆虫学捜査官

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    このシリーズを3作読んでみて、結局はどれもそこそこ面白いものの、決して傑作と宣伝したくなるほどの作品ではないと感じる。
    大きな理由としては2つあり、ひとつは準主役である刑事のキャラクターがイマイチ魅力的ではない事だろう。主人公の女性昆虫博士は文句なしのキャラクター。何をやっても喋らせても、すべてがコケティッシュで魅力的だ。他の脇役も良い味を出している。
    ところが主人公の女性昆虫博士と同等、またはそれ以上のページに登場する刑事が、どうにも魅力に乏しい。粗野で叩き上げで嫁さんと上手く行っていない、でも正義感が強くて人情派。
    テレビや小説では使い古されたタイプの刑事だが、どうも面白みに欠けるのよね。

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    2018年11月26日
  • メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官

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    赤堀さん相変わらずのいい味だしています。
    トコジラミ・ミバエ・ウジ・虫・虫・虫の展開には
    段々慣れてきたけれど。
    今回のウジの雨粒からのウジシャワーにはぞわっとしました。

    それにしても、今回、異常をきたした精神状態に陥った人が多すぎる。

    香りに魅せられたちづるの正気と狂気の境目はどこなんでしょう。
    ちょっと嗅いでみたいけど、メビウスの香水にはぞわぞわっ。

    一之瀬くんの今後も気になるところである。

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    2018年12月08日
  • 桃ノ木坂互助会

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    ネタバレ

    タイトルから想像もつかない展開。
    何から書いてもネタバレしそう(汗

    地域の治安を守るための老人たちが作った「必殺仕事人」的地下組織が、エゲツない男を敵に回してしまう。ホンモノのキ○○イ。
    そのキ○○イ、にはまだ他にも敵がいて、これがまた精神科のマッドドクター崩れという変化球。こいつらの絡みがハードでタフで面白い。

    荒削りな部分があったり、「それは無理やろ」という設定もあるんだけど、勢いで押されて読んでしまう。

    ラストに明かされる仕掛けにもビックリ。なるほどなぁ…現実世界にもそういうのあるわ~

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    2018年10月07日
  • メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官

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    ネタバレ

    ウジとハエにはかなり耐性ができたと思ってましたが…今回の量と群がり方は半端ないです!ハエを怖いと初めて思いました。今までの事件って、少なくとも殺す方にも殺される方にも、少しはその気持ちはわかるって、そうなる過程が理解できなくはなかったんですが、今回のは寒気と狂気ばかり感じて余り同情もできなかったかな。殺した相手のことを香料にしか思ってなくて、多分殺した認識もないんじゃないかなと。やっぱり怖い。登場人物がみんな一線を越えたような人ばかり。こういう人たちには何も通じないから裁きを受けさせるといっても…ね…。どうしようも無いのな。赤堀さん、死ななくてよかった。

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    2018年09月08日