川瀬七緒のレビュー一覧

  • ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介

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    服の皺や傷から着ている人の癖や病気を見抜き、布、縫製、使われている糸などからその服の来歴を明らかにする。そんな手法で身元不明少女の死の謎に挑むお話です。
    帯に書かれている通り服飾に関する認識が変わる1冊です。深い世界だ。

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    2023年08月05日
  • 水底の棘 法医昆虫学捜査官

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    ネタバレ

    頁を開くと「夏からの知らせ」の文字があり、いま読むのにピッタリだと思ったら、舞台は北風吹く時期じゃあないですか。まぁ、夏にウジを見るよりは良さそうだけど、毎度想像すると耐えがたいシーンの連続なのがこのシリーズ。そこを我慢して読む価値はじゅうぶんにあります。

    本作では昆虫のみならずシャコについても詳しくなれそう。見目麗しいとは言えないシャコが性格も獰猛ならば、もう食べる気がしない(泣)。

    赤堀女史には惚れざるを得ません。岩楯刑事とのロマンスは今後も要らないけれど、鰐川刑事の懐きぶりはちょっとカワイイかも。

    いちばん悪事に絡んでいてほしくなかった人の関わりはかなりショックでした。漁師の実情が垣間見える。

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    2023年07月24日
  • ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介

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    著者の作品初めてで、
    表紙の桐ヶ谷に一目惚れ&服飾系の小説
    興味あって手に取ってみたけど、
    想像以上に面白かった。

    まず、服飾って簡単に考えてたけど、
    美術解剖学とかを推理能力に紐づけてるところ。
    そして、主人公に負けない
    周りのキャラの強さ、特に女性陣好き、笑った。
    あとは、解説にもある社会問題とか、
    後半から出てくる重めの話とか。

    こういう話の小説読んだことあるけど、
    何となく、自分には遠い現実って感じで
    リアルに考えると心が底冷えする。
    悲しいとか可哀想とか、
    軽い言葉や他人事では表せない、
    見たくないけど目を逸らしてはいけないリアルみたいな。

    最後の選択は、何が善悪かって
    正直法律としか言えない。
    感情でブレることがあっても、
    人間の命が平等であるのならば
    法を守ることで、守られるんだと思う。
    続編読みたい!

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    2023年07月13日
  • ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介

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    賑やかな商店街の空き家に越してきた得体の知れない若者と周りに思われているらしい桐ヶ谷京介は、美術解剖学と服飾の知識により、服のシワから病気やその人が受けた暴力などが分かる。ある日偶然見たテレビのニュースで十年前に殺害された少女が着ていたというワンピースに目をとめる。自分なら、ワンピースの出どころや、少女の境遇を推測できると思い動き出すが…。
    服飾ブローカーの京介と、ヴィンテージショップの小春、初めは胡散臭い若者にしか思えなかったが、その世界でプロとして生きている知識や経験により、殺害された少女や、その犯人に近づいていく。そして、全く聞く耳をもたなかった警察をも納得させていく様子にドキドキした。

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    2023年06月20日
  • フォークロアの鍵

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    予想を超える話の流れで作品世界を楽しみました。やっぱり川瀬七緒さんの話は好きだな。
    それから、丁度、認知症や介護施設と関わっていて、どの様に接したら良いか分からなかった中で読めてよかったと思う。

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    2023年06月12日
  • 二重拘束のアリア~賞金稼ぎスリーサム!~

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    2023.5 川瀬さんの小説はホントに出来不出来が激しいなぁ。今回は当たり!
    相変わらず朝倉先生のようなキャラ 一花がキラキラするストーリーでした。

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    2023年05月26日
  • 二重拘束のアリア~賞金稼ぎスリーサム!~

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    ネタバレ

    続編。一花ちゃんいいキャラしてるなぁと思ってたけど、子供たちとの砂場遊びでイカちゃん最高!笑ってなって、もう一花ちゃんの虜です。
    前作のテロリストも捕まらないままだし、今作も捕まってめでたし感は全然ないし。でも調査としてはきちんと終わってる。それでいいんだよね、調査官だもの。

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    2023年04月04日
  • シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官

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    シリーズを大人買いして、第1弾の後すぐに読みたかったところをこらえて7カ月。何もこんなに辛抱しなくてもよかったのに(笑)。

    プロローグは三津田信三が混じった内藤了みたいな感じで期待が募る。赤堀女史が登場すると一気に明るくなるけれど、期待に違わず面白い。

    昆虫はわりと苦手な私ですが、なぜか昔からトンボを捕るのだけは得意で、今でも素手で捕まえられます。しかしトンボに性モザイクなんてあることも知らなかったし、昆虫業界がどういうことになっているのかもわかって、あらゆる点で興味を引かれました。

    刑事と女史のロマンスはないままでお願いします。(^O^)

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    2023年03月27日
  • 水底の棘 法医昆虫学捜査官

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     法医昆虫学捜査官シリーズの第三作。 遺体の第一発見者となった赤堀さん、今回は蟲を追って河から海へ・・・。
    自然に晒された屍は想像もよらない変貌を遂げる。 科学の力でどれだけ真相に近寄れるか見物です。 流石の安定したシリーズ。

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    2023年01月18日
  • フォークロアの鍵

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    「おろんくち」の言葉が出てくるまで長い!でも、そのおかげで物語の中に入りやすく、謎解きが始まってからのスピード感について行くことができた。
    想像以上にゾワッとする場面もあり、驚いた。
    途中から、姥捨山の話を思い出していた。

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    2023年01月07日
  • よろずのことに気をつけよ

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    ネタバレ

    おもしろかったー。
    グロい部分も多々あるけどそこは斜め読みしつつ、夢中で読んでしまった。
    真由がなんか色々、違和感があったけどまぁさほど気にならず。
    4人が捕まるのは嫌だなと思っていたので、ラストは納得!
    これ以上はないかなという感じだった。

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    2022年11月18日
  • フォークロアの鍵

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    口頭伝承を研究する大学生が、ある施設のコミュニケーションが取れない老人から『おろんくち』という謎の言葉を聞き出し、その不思議な言葉の意味を探っていく、謎解きのようなお話でした。
    核心に迫っていく様子がハラハラドキドキでした。

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    2022年10月13日
  • 二重拘束のアリア~賞金稼ぎスリーサム!~

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    川瀬氏の本は、初めて読んだのですが、他の作品も読んでみたいと思えるほど、良かったです。
    謎を解決する三人の背景をうまく描きながらも登場人物の個性もしっかり出ているため、情景をイメージしやすく読みやすい作品と感じました。

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    2022年10月04日
  • フォークロアの鍵

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    川瀬さんのこれまでの作品では、『テーラー伊三郎』が一番好きで、高校生の成長物語と、年齢を重ねた人が新しい時代に合わせた学びを積み重ねていくという、成長×成長のシナジー効果(汗)のお話に夢を感じていました。

    彼女の他の作品(昆虫法医学系)は、どちらかといえばおどろおどろしいところが多くて、それは悪くはないんだけど、ちょっと読みたいものと違うんだよなあと思っていたところに、介護+民俗学という新たな組み合わせにドロップアウトした高校生を加えるというやり方が、ぼくにとってはベストマッチでした。

    介護の現場のリアリティを残しつつ、そこに夢を加えた程よいバランスが素晴らしいです。敵役がちょっとあまりにデフォルメがすぎてリアリティを損なっている感じはしましたが、まあ許せます。

    解かれていく謎がそこにあったのか! というのは驚きではありましたが、消去法で謎に迫っていくところは、学問の方法論そのもので、若手の民俗学者の思考法をたどっている感じはとてもしました。まあ、学問の本道のほうで、新たな発見があったらもっとよかったんですけど。それはエンターテイメントのわかりやすい謎解きとしての妥協点としては悪くなかったのかなと。

    参考文献に「驚きの介護民俗学」があがっていて、それが学問として存在していることに、まさに「驚き」ました。ぜひ読んでみたいです。

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    2022年10月02日
  • シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官

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    ネタバレ

    このシリーズはいつも読むのに時間がかかる。しばらく時間が空いてから読むので思い出すのに苦労した。物語の最後で明らかとなる殺人の動機であるが、初めはなぜドナーの父親である竹田も殺人に関与したのか理解できなかったが、竹田の言い分を聞くとやりきれない気持ちになった。

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    2022年08月22日
  • よろずのことに気をつけよ

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    物語のキーとなる呪い、呪術に関することも今では普段の生活では信じることも感じることもなく過ごしているが、子供の頃は時代的にも怪談話だとかオカルトも流行っていたため、昔のことを思い出しながら興味を惹きつけられた。
    呪い=怖いというイメージがありホラー小説の類かとも思いながら読み進めていたが、インチキまがいの白魔術師の湯山のようなどこか憎めないキャラも出てきて面白かった。また、テンポよく謎解きが進んでいくのも読みやすくあっという間に読破してしまった。

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    2022年05月21日
  • スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官

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    法医昆虫学捜査官シリーズ7。

    今回は虫だけでなく、他の生物の生態も捜査の重要なポイントとなり、更に面白かった。
    赤堀と岩楯に加えて、捜査分析支援センターの頑固老人波多野の存在も良かった。
    岩楯の相棒となる刑事の深水はクセ者だが能力があり、これから新しい関係ができていくようだ。
    このシリーズは、これからも楽しませてもらえそうで次回作が待ち遠しい。

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    2021年12月17日
  • スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官

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    法医昆虫学シリーズ第七弾。岩楯刑事の新相棒・深水、赤堀の同僚・波多野が良かった。ストーリーでは、刑事の捜査結果と法医昆虫学の示す結論が一致するのが心地よい。とても面白かった。

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    2021年10月08日
  • よろずのことに気をつけよ

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    面白かったです。

    呪術について丁寧に説明してあり、少しずつ真相に近づいていく様子をテンポよく書いてありました。

    最後ははっきり書かれていないというか、決着として曖昧な感じなのに読後は良い感じがこの著者の良いところです。

    法医昆虫捜査官のようにシリーズ化してほしいです。

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    2021年09月25日
  • 潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官

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    ネタバレ

    『メビウスの守護者』に続く法医昆虫学捜査官シリーズの5番目の作品である。4作目を読んでから、いささか間が開いたが、昆虫(の生態・本能)を利用して、犯罪捜査をする着眼点に惹かれ、再びこのシリーズを読み始めた。本シリーズでは、離れた2地点が舞台となる構成が多い。そこに何か理由があるかは、5作目まで読んだ今も定かではないが、都会から離れた森や海や島といった舞台は様々な昆虫を登場させる上で親和性が高いのかもしれない。

    犯罪がもたらす変死体から想像される昆虫といえば、「ウジ」がその筆頭だが、さすがにシリーズも5作目まで続くとなれば、「ウジ」だけでいくつもの物語を生み出すことも困難だし、何より読み手が目先の変わらない物語をいくつも読まされることになる。そうしたマンネリズムを回避するうえでも、事件の舞台設定は、おそらくこのシリーズでは重要な意味を持つ。

    今回の舞台装置は、伊豆諸島のとある小島(架空の名称だが、モデルとなった島は想像できる)が舞台で、そこには海も、廃校も、ビーチもあり、昆虫にとっても楽園である。加えて、海のかなたの小島ということで、古来の因習めいた独特の慣習も絡み合う。これまでの作品も同様のモチーフはあったが、本作ではより重層感が増している。

    物語は刑事・岩楯の視点と昆虫学者・赤堀の視点が交互に語られ、かつ、伊豆諸島の小島と被害者のもともとの住処である東京が螺旋のようにからまりあって、物語の進行は予断を許さない緊張感をはらみながら進む。その緊張感に、昆虫学者ならではの見立てが加わり、はっとさせられる。「昆虫の生態分析」が重要な役割を果たすが、それでいて全くリアリティが損なわれていないのは、著者の筆力の賜物であろう。

    玉に瑕、というが他の部分がすばらしいがゆえに小さな瑕疵が殊の外目立ってしまうことがある。本作でも、気づく限りただ一つ瑕があった。終盤、本作における重要なトリックに刑事岩楯が気づく場面。証拠(となりうる紙面)の隠滅を図ったはずで、その行方は真相究明の重要な手掛かりだった。にもかかわらず、奪った後の紙の処理には思わず声を出しそうなほど驚いた。昆虫による操作という奇抜さとはうらはらに、これまでのシリーズを通して緻密なプロットにも感心していたが、この紙の処理については杜撰というよりほかない。作者は、なぜこの部分に限って、ことほど左様に雑な処理をしたのだろう。物語の分水嶺ともなる重要な部分だけに、いささか残念である。

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    2021年09月16日