川瀬七緒のレビュー一覧

  • 紅のアンデッド 法医昆虫学捜査官

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    赤坂が実は大変な過去を持っていた事に驚いたシリーズ6作目。何となく何かありそうだなと薄々感じてはいたのですが、そんな切なそうな赤坂を見るのは悲しい。
    そして岩楯の相棒にまたもや鰐川刑事が返り咲き。ワニさん好きなので嬉しかった今回は、やけど虫ことアオバアリガタハネカクシが大活躍。凄く艶々したオレンジと黒のボディーがスポーツカーを思わせますが凶暴な害虫の種類みたいです。
    毎回傷だらけになる赤坂が今回は最大の虫被害に。可愛いお顔が瘡蓋まみれ、なんて事だ!早く治して!

    いつもこのシリーズの犯行動機は切なかったり複雑な気持ちになるのですが今回も悲劇でした。
    良心の押し付けって怖いですね。たまに人を救う

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    2024年02月26日
  • 紅のアンデッド 法医昆虫学捜査官

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    シリーズ前作を読んで、この先、赤堀先生の原動力になっている過去が読めるのか?と思っていたら6作目ですぐに知ることになった。
    次の『スワロウテイルの消失点』で発行されているものを読み終えてしまう。ここ数年は刊行が止まってるけど、ここまで来たらシリーズに決着つけるまでは書いてほしい!

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    2024年02月24日
  • 潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官

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    ネタバレ

    シリーズ5作目。こう言ってはなんだけど毎回、特に何か派手な事があるわけじゃなくて、お決まりのようにヒロインの赤堀先生が命の危険に晒される場面があったりするのは水戸黄門チックだったりもするけど、派手さはなくとも堅実な筆ぶりの人情派ミステリーだと思う。
    この後、赤堀先生が何故あの過酷な道を歩んでいるのか描かれるお話が読めるのか。それともそこは描かれないまま進むのかなあ。気になる。

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    2024年02月23日
  • 四日間家族

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    赤ちゃんを助けたい思いから始まった逃亡劇。
    次々と襲いかかる困難な状況。
    なかなかのスリリングな展開に、ハラハラしながらページを捲る手が止まらなかった。
    長谷部のおっさん、千代子ばあちゃん、夏美姐さん、陸斗。
    それぞれ適材適所で持ち味が発揮される中で、お互いの信頼感が増していき、ウルッとする場面も。
    わずか四日間だったけど、“最悪で最強のバーディー”は、最高だった。

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    2024年02月23日
  • うらんぼんの夜

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    ネタバレ

    女子高生の奈穂を通して知る田舎の集落の排他的な閉塞感に辟易、根強い男尊女卑に縛られる村の窮屈な日常が何も起こらないうちからもう既にホラーだった。他所からの嫁大事にした方が手っ取り早いんじゃなかろうか。
    村社会の嫌な部分しか見えないが、奈穂の賢明な冷静さ、曾祖母や祖父母が時折見せる孫への厳しくも深い愛情に救われる。
    意外な展開を見せる奈穂と転校生の亜矢子との友情に感じたのは本編を前にした前日譚の終わりの始まりのようなゾクワク感。怖さと破滅を感じさせながら、この先の二人の生き方を知りたくなる幕切れも意外な魅力。

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    2024年02月23日
  • うらんぼんの夜

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    川瀬七緒『うらんぼんの夜』朝日文庫。

    昨年末から書棚代わりのカラーボックスに長らく積んでいたのを忘れていた。

    古くから続く因習に縛られた福島県の寒村を舞台にした怪しい雰囲気の小説。ホラーなのか、ミステリーなのか、はたまた青春小説なのか、判然としないままにストーリーは展開していく。読み進むうちにホラーのテイストがやや強いかなと思ったのだが、最後に全てを覆すような結末が待ち受けてた。


    福島県の寒村に暮らす女子高生の遠山奈穂は集落に古くから続く因習と束縛的な人間関係を苦痛を感じ、将来は村を出たいと強く願っていた。そんな中、奈穂は東京から村に移り住んで来た北方家の末娘である亜矢子と友達になる。

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    2024年02月16日
  • 水底の棘 法医昆虫学捜査官

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    今回は海の虫たち
    赤堀先生の奇行 増してってるような
    でも 真っ直ぐなところは魅力的
    今回は鰐さんが登場
    次は誰かな

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    2024年02月12日
  • シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官

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    『法医昆虫学捜査官』シリーズ二作目。一作目が面白かったし、心配してた虫の描写も大丈夫だったので手に取ってみたんだけど虫の描写に関しては一作目よりもどぎつく感じて眉間に皺を寄せながら読んだものの、やはり面白かった。
    なんかこう川瀬七緒さんの業を感じるけど。(何故好き好んでこんなシンドイ描写を…)でもまあ、それは読んでいる自分も同じ何か、という気がした。

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    2024年02月11日
  • 紅のアンデッド 法医昆虫学捜査官

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    前作に比べると「虫」の活躍が目立ち、本シリーズらしい作品になっていると思います。

    赤堀教授は警視庁にあらたに設けられた組織の一員となりますが、逆に場末の部署に囲い込まれた形になり、今までのように自由に動き回ることができなくなっています。とはいえ、岩楯刑事とのコンビは健在ですし、ひさしぶりに鰐川刑事とのチームでの捜査は、懐かしさもあります。

    赤堀が自らの過去を岩楯刑事にこぼすシーンもあり、岩楯刑事が損得抜きに赤堀教授を信頼しているように見えるのは(恋愛関係には発展しなさそうなのは少し残念な気もしますが)、出会った当初の関係性を考えると感慨深いものがあります。まだまだ警視庁内では評価されていな

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    2024年02月07日
  • スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官

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    ネタバレ

    虫の表現は苦手で少し読み飛ばしながら、、だったけど、独特な視点で解決されていくのが新鮮で面白かった!
    キャラクターも魅力的で、いじめという解決の難しい問題にもある種の答えを提示していてすごい。
    著者の作品は初めて読んだけど他の作品も読みたくなった。

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    2024年02月06日
  • 潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官

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    「法医昆虫学捜査官」シリーズの5作目です。久しぶりに読みましたが、岩楯刑事と赤堀の信頼関係は安心してみていることができます。
    岩楯刑事の新しい相棒、兵頭のキャラクターもよかったです。

    一方で、これまでのように「虫」の存在が顕著にみられない(その「昆虫相が形成されない」ということが今作のキモになるのですが)ということで、ウゾウゾと蠢く虫の様子に嫌悪感を抱きながらもワクワク読み進める、という楽しみ方ができなかったのが少し残念でもありました。

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    2024年02月06日
  • 法医昆虫学捜査官

    購入済み

    法医昆虫学捜査官

    最初は蛆虫を想像して気持ち悪かったが、その理屈を知ると、なるほどと感心して興味が湧いた。他の作者の作品にも法医昆虫学を描いたものがあったが、同じシデムシを語るにしても印象が違った。

    #怖い #ダーク

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    2024年01月27日
  • うらんぼんの夜

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    主人公の女子高生、奈穂は田舎の農家育ちで、村の老人たちの古臭い思考や意味のわからないしきたりに辟易としながら農業の手伝いをする毎日をすごしている。
    ある日村の空き家事業を利用して東京から一家が移住してくる。末娘の亜矢子と奈穂は同い年で高校も一緒になるとあって意気投合するが、村の老人たちは都会からの移住者にいい顔をしない。

    田舎のしきたりを知らず苦労しながらも奈穂の助けを受けて村に馴染もうとする亜矢子と、亜矢子たち一家に嫌がらせととれる行為をはたらく村人たち、そしてそんな村の老人たちを心底恥じている奈穂。
    よくある地方の移住トラブルのような話だが、村の地蔵信仰がほんのり不気味さを感じさせる。

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    2024年01月27日
  • 紅のアンデッド 法医昆虫学捜査官

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    あっ!ワニさんや!
    しかも結婚してる〜
    おめでとうございます!

    今回は、出世というか何というか、科研の組織に組み込まれる。
    「捜査分析支援センター」
    でも、何か、左遷いうか、海外では捜査の手法として使われてる法医昆虫学、プロファイルなどの人らがおるんやけど、持て余して分離させた感じ。
    ええ味(成果)出してるのに( *`ω´)

    今度の主役は、またもや、ウジちゃんやなく、やけど虫(アオバアリガタハネカクシ)。
    何か、凄い痛そうで、あんまり触りたくない!まぁ、別にウジちゃんも触りたいとは全く思わんけど(^^;;

    殺人事件か?
    でも、死体はなく、指3本のみ!
    それぞれ別人で、血ドバドバ。
    でも、

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    2024年01月09日
  • よろずのことに気をつけよ

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    呪禁道出て来た!孔雀王や!鬼丸や!
    興奮冷めやらぬ…笑。
    掴みは、OKやな。
    まぁ、この掴みがOKな人少ないかもしれんけど(^◇^;)

    呪術ミステリーって言うんかな?
    呪術みたいな怪しいなの好きやから、ええ感じ。
    しかし…呪いもここまで深い呪いは怖いけど、動機は凄く悲しい…
    こら、呪われて当然やとは思うけど、「人を呪わば穴二つ」って言葉もあるように、自身にも返って来る。当然、それも覚悟の上なんやろうし、もっと悲しい…

    歴史に隠れた呪術師たちの話でもあるけど、あくまでも復讐の道具だけ。
    悲しい被害者と加害者、長い年月をかけての復讐…
    「だろうな。その隔たりは埋まらん、どうやっても無理なんだ。

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    2024年01月03日
  • 水底の棘 法医昆虫学捜査官

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    2023年を締め括るのはこちら。虫シリーズ3作目です。
    最近懐メロにハマっておりましてWinkをヘビロテしているせいか、本世界でお近付きになりたい女性No1の昆虫学博士の赤坂が相田翔子さんのヴィジュアルで定着しつつあるのですが、文庫版の表紙の赤坂と全然違うので軽くショックを受けております私、実際は単行本で拝読しております。

    毎度今回はどんな虫が活躍するんだろうと、幼少のみぎり蝉を追い回していた頃の懐かしいわくわくした気持ちで読み始めるのですが、まずはウジさんですね。やはり彼らの前座が無ければ始まりません。

    タイトルから何となく川底の虫なのかと予想しておりましたらびっくり。そっちですか!

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    2023年12月31日
  • 潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官

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    ネタバレ

    法医昆虫学捜査官シリーズ第5弾(*´▽`*)
    今度の虫はアカカミアリだぞ、ウジ虫も食べられた
    ので、今回は遺体が変な状態になっています(ネタバレ)
    段々赤堀信望者が岩槍の相棒以外にも増えてきた

    伊豆諸島神ノ出島にミイラ化遺体が発見されたが自
    殺と断定?
    事件性云々は兎も角「虫の状態が想定じゃない」と
    いう大問題(笑)に動かされ赤堀は島に渡り、殺人事
    件以上の日本へのキケンに気が付く

    何時もの事ですが赤堀さん、死にかけます(定期)

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    2023年12月21日
  • 法医昆虫学捜査官

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    法医昆虫学というものは初めて聞きました。多分これ読む人の殆どはそうだと思います。
    遺体にとりついたウジなどの発育状況などから色々な事を割り出すのですが、文章で読んだだけでもかなり気持ち悪くなるので、虫苦手な人は結構厳しい本かもしれません。
    でも、ミステリーとしてしっかりとした背骨を作る要素として、相当の強度を持っている材料なので、ぐいぐい引き込む力のある物語です。
    結構なハラハラ展開も有って読み応え満点です。

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    2023年12月18日
  • 潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官

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    第5弾!

    今回は、ウジちゃんより、メインはアリさんやった〜
    まぁ、ミイラ化してもうたら、ウジちゃん食べた跡ぐらいしか分からんし、更にアリさんが強かった〜
    なので、今回は、腐乱死体やなく、更にそれ以上に経過した状態みたいで、グロくない?
    …でもないか(^◇^;)

    何か、神さんも色々とバラエティー豊富で自殺の女神とかおるんやな。(マヤ神話)首吊り自殺は名誉な死に方と考えられていて、女神さんが楽園に連れてってくれるらしい。
    それを信じて、何人も…

    でも、どこで、どうして亡くなったか分からん…それをアリさんから、解決に導く…
    こんな獰猛なアリさんが、集団で襲って来たら、怖わ〜
    いつも通り、最初は

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    2023年12月14日
  • 革命テーラー

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    川瀬さんの本が好きでわりといろいろ読んでいる。その中でこの本はわりと若い人に読んで欲しいなーというエンタメ小説だと思う、思うんだけど、大人にも刺さるんだよなーというかんじ。

    高校生も、80歳を超えたお年寄りも、登場人物の熱量の高さに目頭が熱くなってしまう。特にお年寄りたちはみな、腕は一流の職人さんだったりその道を極めた人ばかりで、だけど寂れゆくステレオタイプな商店街のようすに何かを諦めてしまった人たちばかり。そんな人たちが1人の紳士服テーラーが作った一流のコルセットをきっかけにまた情熱を燃やしていく、瞳を輝かせながら自分の技量を遺憾なく発揮して。そんなの読んでて気持ちよくないわけないじゃん!

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    2023年12月06日