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Posted by ブクログ
川瀬七緒『うらんぼんの夜』朝日文庫。
昨年末から書棚代わりのカラーボックスに長らく積んでいたのを忘れていた。
古くから続く因習に縛られた福島県の寒村を舞台にした怪しい雰囲気の小説。ホラーなのか、ミステリーなのか、はたまた青春小説なのか、判然としないままにストーリーは展開していく。読み進むうちにホラーのテイストがやや強いかなと思ったのだが、最後に全てを覆すような結末が待ち受けてた。
福島県の寒村に暮らす女子高生の遠山奈穂は集落に古くから続く因習と束縛的な人間関係を苦痛を感じ、将来は村を出たいと強く願っていた。そんな中、奈穂は東京から村に移り住んで来た北方家の末娘である亜矢子と友達になる。亜矢子は精神的な病に苦しむ母親と兄と姉との4人暮らしで、何か秘密を抱えている様子だった。
他所者を徹底的に排除しようとする村の老人たち。そして、日増しに強くなる村の老人たちの亜矢子に対する風当り。それと並行して起きる奇怪な事件の数々。老人たちが大切に護って来た古い地蔵の周りの板や鈴が破壊されたり、徘徊老人が釜を持って廃墟に立て籠もったり、駐在が増水した川で溺死したりと様々な事件が起きる。
やがて奈穂は村の長老である大婆から村に伝わる古い地蔵の話を聞かされ、奇怪な事件の正体を知ることになる。しかし、さらなる驚愕の真実が奈穂を待ち受けていた。
田舎というのはなかなか厄介だ。特に昔から続く風習や面倒臭い人間関係が嫌になる。昨年の春に隣近所に家も商店も無いポツンと一軒家に移住した。そんな田舎でも町内会的な地域の班があるようで、半ば無理矢理10軒の班に入れられた。自分の家は他の家とは歩いて15分とかなり離れているのだ。後に班長から渡された班員名簿を見ると、自分以外の10軒全てが同じ苗字であることに驚いた。しかも余り馴染みの無い苗字で、親戚関係は無いのだと言うからさらに驚いた。
本体価格900円
★★★★
Posted by ブクログ
主人公の女子高生、奈穂は田舎の農家育ちで、村の老人たちの古臭い思考や意味のわからないしきたりに辟易としながら農業の手伝いをする毎日をすごしている。
ある日村の空き家事業を利用して東京から一家が移住してくる。末娘の亜矢子と奈穂は同い年で高校も一緒になるとあって意気投合するが、村の老人たちは都会からの移住者にいい顔をしない。
田舎のしきたりを知らず苦労しながらも奈穂の助けを受けて村に馴染もうとする亜矢子と、亜矢子たち一家に嫌がらせととれる行為をはたらく村人たち、そしてそんな村の老人たちを心底恥じている奈穂。
よくある地方の移住トラブルのような話だが、村の地蔵信仰がほんのり不気味さを感じさせる。
終盤は怒涛の急展開。まさにどんでん返し。
奈穂の選択も少し予想はできてたけど、そうなるのか…!
村や農家に対する不満タラタラなわりに実際は農業に前向きに取り組んでいる様子だったし、老人たちの古い考えにうんざりとはしていたけど村そのものは心から嫌ってるわけではない感じだったけど、村を守るためのあの選択は皮肉だな…と。
亜矢子のその後も気になるところ…
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小説・文芸
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