川瀬七緒のレビュー一覧
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「読めば死ぬ」の出だしに、三津田信三は「聴けば死ぬ」だったっけと思い、時代設定に京極夏彦を想う。しかし始まってみればどちらも違う。
料理の腕前プロ級で、恐怖の感情を知らないフリーライター・八坂と、身長180センチの美人だけど、喋りも立ち居振る舞いもまるで男のカメラマン・篠宮。呪われた本を持ち込んだ依頼人・あやめとの会話が可笑しくて、オカルトな雰囲気にそぐわず笑ってしまう。
すべてにおいて好みの小説だと中盤までは思っていました。本の紙、印刷についての蘊蓄も非常に楽しい。けれど、唐突すぎる人物の登場に違和感。それがなければ私にとって満点だったのに。
八坂と篠宮のコンビはまた見たいので、あの人 -
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めちゃくちゃ面白い/ 賞金稼ぎシリーズ2巻目/ 一花にかなり焦点が当たっていて嬉しい/ 「肌のお手入れはどうしてるの?」「洗っています」/ あらゆる家事をなげうって一気に読んでしまった/ どう考えても第三者の介入のない夫婦の殺し合い相討ち現場、なぜこのようなことになってしまったのか、に説得力を持たせるのは凄い/ 悪魔のような天賦を持つ犯人は本当に恐ろしいと感じる/ 川瀬七緒はほとんどのシリーズで最後の最後まで真相が明かされず、後日談のような蛇足をバッサリ切るのも良い/ あえて言うなら、盗撮魔の存在は都合が良かったかな/ あと、一花が犯人をもう少し凄惨に詰めればカタルシスが大きかったかな/ 気に
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Posted by ブクログ
ネタバレ川瀬七緒の初読み。
川瀬七緒には、ちょびっとした思い出が。
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震災後ちょびっとした頃、実家の母から電話が。
『お前、小説読むのが好きだったよな?川瀬七緒って作家、知ってっか?』
「いや?知らないけど?それがどした?」
『いやな、この前知り合った人の娘さんが小説家で、ちょっと前にナントカ賞っていうすごい賞をもらったそうなんdqだ。その人からサイン入りの本をもらって読んでるんだけど、けっこう面白くてね。お前も読んでみたら?』
・・・と、そんな感じで。
一応ググったら江戸川乱歩賞か。
「よろずのことに気をつけよ」
あらすじ読んだら、つま -
Posted by ブクログ
末は警視総監かと言われた元刑事の薮下、大企業の御曹司で警察マニアの淳太郎、一見乙女だが凄腕ハンターでコミュ障の一花、この3人で立ち上げた刑事事件専門調査会社「チーム・トラッカー」への初依頼は、「夫婦相打ち死亡事件」の妻の方の両親からのものだった。真相を調べてほしいというものだが、初手から非常な困難が伴う調査で、途方に暮れるしかない。
奇妙な3人組のやり取りが面白いが、中盤を過ぎるころから展開は加速する。裏で糸を引く思いもかけない人物が浮かんでくるのだ。題名の「二重拘束」は英語でダブルバインドだが、この実態が恐ろしい。ブラック企業、カルト、テロ集団などで使われる手法なのだ。
最後は、もっと徹底的