平岡敦のレビュー一覧
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ネタバレ古典ミステリを読もうと思う周期があり、ちょうど新訳しかもカバーデザインがクラフト・エヴィング商會なので買った。
翻訳ものは苦手で敬遠していたのですが、こちらはとても読みやすかったです。
まず勘違いしていたのが、黄色い部屋は何か犯罪後の異常な事態でそうなっていたのかと思っていたら壁紙が黄色い部屋のことだった。
密室の謎も物理というより心理によるもので、そこは確かになるほどなと思わなくはないが、少し拍子抜けでもある。
廊下の消失は、変装そんな凄いの⁉︎服装同じじゃない⁉︎あ、これオペラ座館のやつだ!(一番ダメな気付き)数十年越しにオペラ座だから同じ作者の作品からパクったと知りました…。
撃 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ「天国でまた会おう」の三部作の最終作。
小学校の教師で週1回レストランでウエイトレスとして働いているエレーヌ。
レストランに訪れた客の男から、裸を見せてくれと頼まれる。
逡巡したあげく望みに応じると目の前で拳銃自殺をされてしまう…。
一方、ドイツ軍の侵攻に備える軍隊の軍曹。
調子が良く賭け事や物資の横流しに長けている部下に振り回される。
三部作のはずがどこにつながりが、と思っていたら、
エレーヌが「天国でまた会おう」に登場した、
二人の主人公が住んでいた家の貸主の娘だった。
拳銃自殺をした男が母の昔の恋人であり、
二人の間に息子、エレーヌの兄がいるとわかり、
探そうとするエレーヌ。
だ -
Posted by ブクログ
ネタバレ前半と後半の繋ぎが無理やりに感じられた。
別々の本にした方がよかった。
前半の雰囲気は好きだった。
語り部の正体については予想してなかった人物だったので、新鮮な驚きをもって次に読み進める事ができた。
犯人(1人目)が殺戮に至る経緯や心の動きは、この枚数では表現できておらず、不自然さしか感じなかった。
被害者が即あんな犯罪を犯す人格に変貌する訳ないじゃん、としか思えない。
また、この本の主役といえる犯人の方は、経歴などで途中から分かっていたが、そのサイコな心理を追う物語にするのか、パズラーの要素を追求するのか、どちらかに振った方が良かったのではないか。どちらも中途半端になってしまった印象しかない -
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Posted by ブクログ
フランスの作家、モーリス・ルブランが産み出した傑作、「怪盗紳士アルセーヌ・ルパン」シリーズから、ルパンがルパンを追うという、摩訶不思議かつ巧妙な設定にひきこまれる表題作はじめ四つの短編を選び、新訳で紹介する。
早川文庫からシリーズ全巻新訳が出ないかな~と首を長くして待っているのですが、売れ行きが厳しいのか頓挫していて寂しい。なぜか短編集が理論社から出るという謎。平岡先生の新訳は非常に読みやすくて好きなので迷わず購入しましたが、どうせなら文庫で出してほしかった気もする。内容はどれもわくわくする素晴らしい作品です。特に「赤い絹のスカーフ」はルパンの推理が冴える名作。しかしこうして振り返るとルパン -
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