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・ポール・アルテ五年ぶりの新作!
・カバーイラストはポール・アルテ氏自身の筆によるもの。
・傑作『あやかしの裏通り』に続いての、「名探偵オーウェン・バーンズ」シリーズ邦訳第二弾。
1911年の冬――霧深い森にそびえる山荘「レヴン・ロッジ」。貿易会社の辣腕社長ヴィクトリアが招いたのは、いずれも一癖も二癖もある男女。ヴィクトリアの弟・ダレン、アーティストから転身した副社長アンドリュー・ヨハンソン夫妻、アンドリューの秘書のシェリル。アンドリューはシェリルとの浮気に溺れ、妻のアリスはとうにそれに気づいている。ダレンは金と女にだらしない男で、山荘で出会ったシェリルにも気がある様子……そんな顔ぶれが揃った朝、森の中で死体が発見される。現場は完全な「雪の密室」だった。
1991年の初夏――劇作家アンドレは、子供の頃に観たサスペンス映画を探していた。スランプに陥っていたアンドレは妻のセリアの助言もあって、自身の創作の原点といえるほどの影響を受けながら、タイトルすら忘れてしまったその映画にもう一度向き合おうとしたのだ。隣人の勧めで、アンドレは映画マニアの哲学者モローを訪ね、彼の精神分析を通じて少年時代に立ち返っていく……。
金の懐中時計、磔刑像、そして“存在しない戯曲"『黄衣の王』――魅惑的な小道具を通じて、80年の時を隔てた「過去」と「現在」が奇妙に呼応する、アルテ・ミステリの新境地!
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Posted by ブクログ
オーウェン・バーンズシリーズ。前作「あやかしの裏通り」がとんでもない超常現象をすっきりと解き明かしてしまう物語だったので、今度もその傾向かと思ったら。今回はすべてが解明されるわけではないのだけれどそれがまたいいかも。好き嫌いは分かれるかもしれませんが。
子供の頃の記憶に深く残る映画を探す男。雪の中で起こった足跡のない殺人現場。時代も舞台もかけ離れた二つの物語が、徐々に符合していく不思議な読み心地の作品です。もちろんトリックを解き明かすミステリとしての部分が大きいですが、科学だけでは解明できない奇妙な部分も読み応えたっぷり。あれとこれとがあんなふうに繋がってくるとは……!
一見甘く輝かしい運命の物語に見えた部分が、実はとんでもない因縁の物語だったあたりも個人的には好み(笑)。終盤の展開にはもう絶句するしかなく。うわー、この因縁はここで終わりを迎えるのでしょうか。
Posted by ブクログ
「名探偵オーウェン・バーンズ」シリーズの第二弾。今回も不可能犯罪物で、雪の密室がメインの謎になっている本格ミステリ。
雪上の足跡トリックは、もう出尽くしたと思っていたが、まだこういうアイデアがあったとはね。アルテ氏、流石です。面白かったです。
ただ、今作は構成だけがあまり好みではなかった。過去と現代が交互に描かれていて、名探偵は過去の殺人事件にのみ活躍する。現代の方の謎と、それが過去の出来事にどう関わってくるかが見所でもあるのだが、その点は巧みと思えなかった。もっとシンプルに、名探偵が不可思議な謎に真っ向から挑む話が読みたいなあ。次回作はそうであって欲しい。
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