長野まゆみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ久々に、この時代の長野さんの本が読みたいな~と思っていたところ、本屋さんで発見。
持っていなかったので買ってしまいました。
4つのお話で構成されていますが、前半2話はファンタジーな感じ、後半2つは現実的な話で、前半と後半では書かれた時期が違うのかな?と思ってしまいました。(実際は半年くらい間があるよう。)
ストーリーはこの時代の長野さんらしく2人の少年のお話なのですが、やり取りというか関係性が何だか読んでいて恥ずかしく感じてしまいました。
わたしが年を取ったのか(わー)、最近の長野さんの作風に慣れてしまったからなのかはわかりません。
でも「幻想のゆくえ」と題されたあとがきを読んで、その恥ず -
Posted by ブクログ
あまりにも少年たちの関係が危うげで、途中何度も頁をめくる手を止めてしまった。
銅貨は気づいていないが、恐らく誰よりも愛されているのが銅貨本人である。
水蓮と藍生の間に漂う親密さも、元はといえば銅貨という存在に根ざしているのではないか。
銅貨と水蓮の仲直りのシーンは、長野作品の中でも指折りの名場面だ。
この先きっと、これを超える『仲直り』と出逢うことはないだろう。
続く少年たちの糖菓の交換は、思わず見ているこちらが照れてしまう。
今回は再読で、初読は中学生の頃だった。
あのときは終わり方に寂しさを感じたものだったが、今はそうは思わない。
……それにしても藍生さんの不器用さと捻くれ具合には苦