川野靖子のレビュー一覧

  • ウィッチャー カラスの十字路

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    イケオジのゲラルトが文字通り髭も生えていない小僧っ子時代の話。
    如実に経験不足が現れており、怪物退治も下手くそ、状況を図る/探ることもできない、うまいことが言えないから黙っているしかない、と色々と足りていない。
     それでも、後世、如才なく立ち回ったつもりでもトラブルを招くその高潔さ(愚直さ)は既に表れており、無言で行動で示すあたり、ある意味イケオジ時代よりも格好いいともいえる。

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    2025年10月12日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    ゲームのウィッチャー3がめちゃくちゃ面白かったので原作も履修しようと思い立って、一度本を開いたら一気に読み終わってしまいました。ゲームだと大人だったシリの成長過程が見られて、親のような気持ちでニコニコしながら読みました。強いていうのであれば、ゲラルトの活躍がもっと見たかったです。次巻に期待です!

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    2025年09月02日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    ゲーム「Witcher 3」が面白かったので、ドラマも観て、原作も読もうと思いました。ドラマはイマイチかなぁ?
    原作では更にゲラルトの魅力が溢れていて、ゲームに出てきた人物の人間関係がよく分かりました。今後のシリを取り巻く展開が気になります。

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    2025年06月09日
  • TOUCH/タッチ

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    心に沁みた。
    50年。お互いを思い続けるにはとても長い時間だと思う。
    あのとき過ごしたかった時間を、人生の後半になって取り戻した主人公は素敵だ。

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    2025年03月09日
  • TOUCH/タッチ

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    パンデミックのさなか、50年前にとつぜん姿を消した恋人から1通のメールが届き、老境に差し掛かった「わたし」はアイスランドから日本へ向かう。過去と現在、ロマンスとミステリーが入り混じる旅の果てに真実が明かされるまで一気読みだった。
    語り口は控えめながら凛としたところがあり、重いテーマに向き合った作者の真摯な態度が感じられる。と同時に恋愛小説の楽しさと謎解きのハラハラ感も味わえました。
    アイスランド文学研究者、朱位昌併氏による巻末の解説がまたすばらしく、感動してしまった。同タイトルの映画に関するこぼれ話なども書かれていておススメです。

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    2025年02月19日
  • TOUCH/タッチ

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    久々に★★★★★
    奇跡のように美しい小説。
    若い頃の二人の様子もイイけど、老いた現在やっと謎が解けたところの二人の距離感の表現が素晴らしい。
    映画化されてると巻末解説で知り、調べたら今日から公開だわ。観たい。

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    2025年01月24日
  • 蜂の物語

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    初めは、話というか世界観に付いていくのがやっとだったけれど
    気がつけばフローラを取り巻く、蜜蜂の世界にどっぷりと浸かってしまっていた。

    こんなに無我夢中でページをめくったのは久しぶりかもしれない。

    女王が絶対の縦社会というか、管理された巣の中で生きるフローラ。
    最下層生まれのフローラへの当たりは強く、扱いも酷い。

    巣の中で起こる蜜蜂の"族"同志の対立であったり
    巣の中だけではない、外の世界の他の生き物達の襲撃、
    そして、移り行く季節さえも蜜蜂たちは翻弄されていく。

    そんな中でフローラは蜜蜂としての使命を
    力の限り果たしていく。

    久しぶりに物語にのめり込んだ気がす

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    2024年09月02日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    北方諸国は南のニルフガード帝国の侵攻を受けた。北方諸国で最南に位置するシントラ王国では、キャランセ女王が孫娘シリラを炎上する首都より脱出させて自害する。二年後、魔法剣士ゲラルトは人里離れた砦でシントラ王家の血を引く少女シリに訓練を授けていた。

    やや唐突に話が始まり、語り手を替えつつ、物語が飛び飛びに進む。北方諸国を脅かすニルフガード、それに対し力を合わせようとする北方諸国、自らの思惑のために暗躍する魔女達。各国の王がシントラの正当な後継者であるシリを追い、彼女の命を狙う者もいる。ウィッチャー、魔女、非人間族が普通に長命で英雄としてあつかわれている所に神話を感じる。シントラの仔獅子ことシリが、

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    2023年10月25日
  • フォワード 未来を視る6つのSF

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    ネタバレ

    「夏の霜」ブレイク・クラウチ
    人工知能モノ。最初は世界観が飲み込めなかったが、ゲームだとわかり、そこからは新しい人工知能の誕生にワクワクした。主人公が女性でレズビアンなのがイマドキ。でも子育てや夫婦?仲がうまくいかないところは普遍的。
    主人公と一緒になってマックスに騙された。ブライアンを殺すところはゲームと一緒だったな。
    “喉の奥に金属の味がする。”の絶望感が良かった。
    AIに愛された人類はAIのようにされてしまうのか。

    「エマージェンシー・スキン」N・K・ジェミシン
    宇宙人モノ。はるか昔に分化した地球人類だが。
    温度差がシュールで笑ってしまう。一大隠密プロジェクトのはずが、地球の人には筒抜

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    2023年08月17日
  • ボーンズ・アンド・オール

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    ネタバレ

    人肉食は究極の愛、ってどこで聞いた言葉だったか。
    ここに出てくるイーターはそれぞれ違う種類の人間を食べる。何も愛ゆえに、だけじゃないのだ。

    旅を通してマレンの精神的成長がよく分かる作品。もう一人で行きていけるとみなされ、母から置いていかれたマレン。母の故郷や老女、自分以外にもいた二人のイーター、これからこの人となら楽しく暮らしていけると信じて疑わなかった父親。どの出会いもなくてはならない。みんな優しいなあ、と思ってたら、そんなことなかった。愛はいつも残酷なのかもしれない。

    ……とまあ、ここまでかっこつけてみたけども……、人肉食に抵抗のない人はぜひとも読んで欲しい一冊ですよ、と言いたかっただ

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    2023年06月05日
  • 炎と血 I

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    22.10.25〜23.1.15

    HotD S2まで我慢出来なくて、買った。ターガリエン家の歴史を流れで追えるの楽しすぎる。
    この本を読み出して、ゲームオブスローンズをまた見始めちゃった。そしたらジョフリーがレイニラの話してたり、これまで気づかなかった歴史の流れを把握出来るようになっててブチ上がった。
    ダヴォスがシリーン・バラシオンにもらって、文字を覚える本が炎と血なのかな?ヴァーガーを頑張って読んでたし。

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    2023年04月27日
  • ウィッチャーIII 炎の洗礼

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    みんな人間くさく、キャラクターが複雑なのがとても良い。誰しも大なり小なり青臭い部分と大人な部分を持ってて、人間ってそんなもんだなあと。シリが暗黒面から帰って来てくれるのを願うばかり。

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    2023年03月12日
  • 蜂の物語

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    小学生の時、国語の教科書で読んだ「みつばちのダンス」を今でも覚えている。9歳くらいの子供にとって、ダンスで花蜜の在処を教えるという蜜蜂の話しの何が衝撃だったかというと、群れで暮らす生き物が、言葉ではないコミュニケーション手段を持っている、という事だった。それも、ダンスで地図を教えるなんて。人間のジェスチャーであの角を曲がって2番目の信号を…とか一度に伝えるの無理って思い、蜜蜂はすごいなぁ、と純粋に感心して、その感動が、ファーブル昆虫記や、地球科学系の本を読むきっかけになっていった。さすが教科書。先達の意図した通りにわたしは学習していったんだね〜。専門家にはならなかったけど。子供の学習に「意図さ

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    2023年01月29日
  • ウィッチャー短篇集 1 最後の願い

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    ウィッチャーシリーズの入門編に相応しい一冊。
    怪物退治が生業の「ウィッチャー」であるゲラルトが、各地で依頼を受けたり、厄介事に巻き込まれたりする短編集です。
    ウィッチャーシリーズの魅力である丹念に作り込まれた重厚な世界観を存分に楽しめます。
    ウィッチャー3をプレイして、原作に興味を持った方にもオススメ!

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    2023年01月10日
  • 炎と血 I

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    House of the Dragonの原作だけど、この本自体は歴史学者(大学匠:アーチメイスター)が書いてGRRMが訳した(体裁の)ウェスタロスの歴史書(the World of Ice and Fire)(のターガリエン朝部分)だから「伝聞」や「残された記録」での構成で、真実かどうかはわからない部分もあるし、ドラマが原作にないその真実を描いてるのか、大河ドラマみたいに「史実ではないフィクション」なのか?が入れ替わってておもしろい。

    人の話や書いたものを後世の人がまとめた文書を、さらに現代の人が訳した形の小説…ウンベルト・エーコの『前日島』とか夢野久作『ドグラマグラ』とかみたいで好き。

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    2022年11月25日
  • 蜂の物語

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    養蜂場の蜂の生態を調べて読みました。
    蜂の世界は、人間社会のように階級社会であり、人間社会よりもかなり厳しいことが分かった。
    ディストピア文学と帯にあり、まさに弱肉強食。
    コロニーの中で生きる蜂たちの力強さ、階級社会に負けない主人公の蜂の下克上ストーリーでもある。
    雀蜂や蜘蛛、鼠などに襲撃されながら、蜜蜂を誇りに思い、またどう春夏秋冬を乗り越えていくかも醍醐味であった。

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    2021年10月09日
  • 蜂の物語

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    珠玉の小説ではないだろうか。この表紙もクラシックさを感じて引き込まれる。果樹園の蜂の巣の中の社会で、最下層の汚物処理係の衛生蜂として生を享けたフローラ七一七。“受け入れ、したがい、仕えよ”という言葉が何度も出てくる。逆らうことはできない。女王を崇拝し労働を生きる全てとして厳重に管理された蜂社会。フローラは女王にのみ許される聖なる母性を手にするのだ。言葉を教育されない階級のフローラなのだがフローラだけが言葉をも話せる。蜂の視点で綴られているディストピア文学。蜂の生態に則って階級ごとの蜂や虫たちが魅力的だ。

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    2021年09月23日
  • 蜂の物語

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    ネタバレ

    久しぶりに強烈な読書体験をさせて貰った。

    働き蜂のフローラ七一七が主人公。
    だが、彼女は蜂の世界では最下層に属する。身体が大きく異形だった為に処分されそうになった所を助けられたことから、彼女の運命が動き出す。

    上手く言葉にならないが、出会うことができて良かったと心から思う一冊。

    落ち着いたら、いつものようにブログに感想をあげたいと思う。

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    2021年09月18日
  • 蜂の物語

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    蜂のフローラ717は衛生蜂だけど産まれたときから話ができた。身体は大きく醜いといわれた。でも賢く状況判断を素早くして情報を集め、女王蜂のために巣の仲間たちのために一生懸命働き、蜂の小さな世界の中で大きな存在となっていく。同じフローラ族はみんな喋れないのに心で繋がってだんだん言葉を取り戻したり、サルビア族の秘密を知ったり、雌の蜂どおしの連帯のようなシスターフッドとか反駁とかマウントとかめちゃくちゃ面白かったです。

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    2021年08月20日
  • 炎と血 I

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    ネタバレ

    ドラマ化予定のHouse of Dragonの原作であり好きな俳優がかなり大事な役を貰ったのもあって読むことに。ウェスタロスに降り立ったターガリアン一族の歴史書風小説。あの世界の歴史書を原作者であるマーティンが翻訳した形。多くはジェへアリーズ一世とその王妃アリサンの記録。初夜権を廃止したアリサンのシーンはとても好き。ゲーム・オブ・スローンズのシリーズは中世くらいをモデルにしているせいか女性が政治の道具であったり力任せに男に乱暴されたりもするが、アリサン妃のようにな女性が描かれることで決して古い価値観だけで描かれていないのが分かって好感度が高い。
    因みにこの頃に盗まれたドラゴンの卵が3個である事

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    2021年06月18日