田房永子のレビュー一覧
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田房さんの本はやっぱりどれを読んでも面白い。
生きて行く上でどんなに自分を肯定しよう、認めようとしても世間がそれを許してくれないということがある。どんな容姿でも年齢や性別や経歴であっても世間はやはり若く痩せていて美しい女性を賞賛する。
出産して短期間で体型を戻した人はすごいすごいともてはやされる。電車の広告でも脱毛や痩身エステを見ない日はないし暗にこうであるべきというプレッシャーをかけている。どんな自分でも自信を持とう、自己肯定感を持とうという本はいくらでも売っていてもこんな世の中でそれを貫徹するのは本当に難しい。ダブルスタンダードですよね。田房さんはおばさんになった自分を誇らしいと思っているのにそれを肯定してくれるメディアはほぼない。もっとスタンダードになってほしいのになあ。
世の中の"当たり前""当然"という価値観は無意識にすりこまれ、疑問も持たずにうけいれてしまいがちだがそこをひとつひとつそんなことはないよ、と解説してくれる田房さんの感性は素晴らしい。多少違和感をもってもそこを読み解いて言語化していく能力はわたしにはないので面白いのと同時に読んでいてスッキリした。 -
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主人公と私は職種や性格は全く違うものの、「自分のやりたいことを我慢してきた(している)、一方の夫は?」という点で同じ。自分自身を重ねることで、私が抱えているもやもやの中身がはっきりした。
会社や義理の実家、夫含めて、全てが「ママ」を前提としている。フルタイムでワンオペの私に「ママも忙しいのにごめんね」と言いながら用事のすべてを夫ではなく私に電話ラインしてくる義理の実家への、「なんでそれわかってんのに私に連絡してくんの…??って、夫から義理の実家に言ってよ…」とお願いしても「可能な限りそういう流れにしていこうね!」しか言わない夫。絶望の連続だけど、そういう絶望をこの本が癒やして(?)くれる。
決して「癒やし系」ではないんだけど、私自身がそんな大した聖人ではないんだ、という思いに気づかせてくれる。
誰も大した人ではない。私も多分ふさこさんと同じで、「大黒柱」になったらプシュッとやりだすんだろうなー!って思った。
私の夫、という単品ではなく。みんな、男も女も関係なく自分を重ねて読んでほしい。みんな大した人じゃないから。だから。みんなで負担するしかない。女、母は聖人ではない。 -
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会社で女性活躍推進の研修ビデオみたいなものを見せられたことがあった。
講師の女性が、産休後に社会で活躍するためには、育休中に各自で仕事に役立つような勉強をしておくことが大切だ、と話していた。
その時に、女が社会で活躍するには、男より余分な努力をしないといけないのか、と思った気持ちが、この本を読んだら新鮮な憤りとなって蘇ってきた。
人間を産むという大仕事をしてるのに、なんで男社会のペースに女が全面的に合わせないといけない?
本書で言われている通り、今の「男女平等」は、「女を男並みに働かせて使い倒すためのもの」であると思う。
「弱者が弱者のままで尊重される」社会には、どうやったらなるのだろう。
会社にちらほらいるムカつく男までを調教してやる体力まではない私ですが、しっかり分かり合いたい夫とは、「一人一殺」の心で、諦めずに違和感について対話バトルしていきたい。 -
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そうか!制服着てるとそれが痴漢にとってのアイコン(この人が旬だよ)になっちゃうのか!
だから高校を卒業し、社会人になった後でだとあまり痴漢に合うことが少なくなったのか!と納得。
男の人が若い女性を狙ってする痴漢って、攻略とか趣味?のような感じになってるのかな。
思えばすごい度胸だよな。だから線路に降りて走って逃げるような事がたまにあるのか。頭の中の教育がなってないのもあるが、それはエロ本やAVの作り方が攻撃的な、相手を慮らない勝手な行為にエロスを感じるように導かれた結果なんだろうが。
電車内の痴漢て、日本にしかほとんど無い犯罪。
韓国や日本て、男尊女卑から来てる性犯罪多すぎ。まず政治の世界がじじー達ばかりという老害から変えてかないとダメなのか?罰や刑が軽すぎる。
私はしょっちゅう日本から脱出したくなりますが…。
本中の弁護士の人はこういう人が本当に多いです。仕事放棄としか思えないが、法律がおかしいので、悪気はないんでしょうが。そして警察官も。セカンドレイプのような思いをさせられます。男の人もどんどん痴漢に遭えばいいんだよ。そしたら赤の他人に自分の事を勝手にされる恐怖を味わったら簡単な事を言えなくなる。
海外で外人男に襲われかけた知人男性は、こういう話題には実感を伴って賛同しますよ。
自分の夫や子供へ考え方や対応の仕方(目の前の犯罪を無視しないとか)を出来るだけ教育してくしか無いんでしょうね。そして何かにつけて声を上げるのが大事。うるさいおばさんとして、機会があれば私も自分なりに声を上げています。 -
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☆「死ぬんじゃねーぞ!」中川翔子
☆一つの言葉には、決して一つではないたくさんの意味があるし、その意味を自分で作り出すこともできる、過去に何があったかではなく、今の状態とどう向き合うか、せっかく自由に使える一日があるんだからこの時間を何にいかそうか ヨシタケシンスケ
☆こんな自分になりたいという理想像 りゅうちぇる
☆あなたのために、はあなたのせい、になる、いろんな人に生きていて欲しい、いつか僕と出会うかもしれないから 春名風花
☆何もできないと思われているうちに失敗しておく、若いうちはなんでも首を突っ込んでおく あずまきよひこ
☆繰り返しはは人間の実存の基本、毎日平凡な日常を繰り返す事を受け入れる 谷川俊太郎
☆表現とは自分の中の穴を埋める作業、逃げるというよりは戦略的撤退、逃亡よりは転進 庵野秀明
☆親が根拠のない自信をつけてやる 宇多丸
☆第三の場所を作る 荻上チキ
☆何か面白いことあった? 北斗晶 -
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〈親との関係に悩むあなたへ〉
子どもの頃から母親から苦しまされていた筆者が、大人になり、母親になり、子供の頃の自分の気持ちや母親の気持ちを分析し、「親と子の関係」を書いた一冊。全編漫画書き下ろしです。
親はうるさい。
本書でも最初に色々な親のうるさ型を示します。
「早くしなさい」系うるさい、ねちねちうるさい、爆音系うるさい、すぐねかしてきてうるさい、アドバイスうるさい
それに子どもが反応すると親はこう返すとも言っています。
あなたのため返し、お父さん巻き込み返し、極端返し、ひやかし返し、割り込み返し、急に弱り返し
そのような親の姿を見て、子どもは何も言い返せなくなってしまいます。
本書の第1章は、子供の頃の筆者が母親からどのような「うるささ」を受けてきてかが描かれています。読んでいると筆者が置かれていた状況が厳しく、読んでいて辛くなるところがあります。
筆者の体験を「分かる」と思う人もいれば「私の家はそれほどでもない(からそれほど辛くないのかもしれない)」と思う人もいるかもしれません。後者の人は筆者と自分の体験を比較して、辛くないと思っているのでしょう。けれど、本書の中でこういう考え方が示されています。
"「つらい」は人と比べなくていい"
"自分がつらいなら「つらい」でいい"
"親のことがイヤならイヤでいい"(p.43)
筆者の辛さと比較した人は、ぜひ自分自身がどう感じているかを大事にしてほしいと思います。
第2章では、大人になった筆者が、子どもの頃の自分は母親にどうしてほしかったのかを振り返ります。そこで、筆者は自分自身の事情を聞くということをします。
第3章では、子を産み母親になった筆者が、うるさかった母親の気持ちを分析します。自身の幼少期からの経験から「子の気持ちに耳を傾けるぞ」と決心していた筆者にも、子どもの気持ちに寄り添えない現実に直面します。
筆者は世の中を2つの面に分けて考えてみます。
人間がみんなで生きていくためのシステムや社会通念によって決まりごとだらけの「A面」
自然の摂理や生理現象など揺るぎなく逆らえない「B面」
の2つです。
そして、「B面」の塊である子に「A面」の意見を渡し伝える係が親にはあると気づきます。例えば、おもちゃで遊びたいために友達が遊んでいるおもちゃを取ってしまった子に「いきなり取ってはいけない」と教える親のように。
筆者はこの気付きから、筆者の母親が「A面」からの力が強くて、うるさくかったのではないかと分析します。例えば、屈託なくしゃべる子どもの筆者に対して、「相手の気分を悪くするようなことは言ってはいけない」というA面の気持ちが強くなっていたでのはないかと推測します。
第4章では、うるさい親との関わり方を示します。
筆者は距離をとっていた母親と、悩みつつも改めて会うことを決心します。母親からはあれこれと言われますが、対等に返答することで母親は納得し、両者は対話ができるようになります。
その後に、実際に今を生きる十代にむけて、親との付き合い方や自分の気持ちへの向き合い方を提案します。
本書の良いところは、筆者が極端な結論に至っていないところです。
「母親はひどい親だった。毒親だ」と断罪するわけでもなく、かといって「母親には母親の悩みがあったのだろうからしょうがない」と筆者の苦痛をなかったことにもしません。子どもの時の自分、母親、母親になった自分の立場からそれぞれ分析し、より良い方向に生きていこうと、ちょうといい塩梅を探っています。
今まさに親の立場にある方が読んでも、子との関わり方について考えさせられるのではないでしょうか。
読むと、親との関係や心理的な距離に悩んでいる十代に「幸せになってほしい」という筆者の念が感じられる本です。 -
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この漫画は私のお守りです。本当に辛い時はここにいつも戻ってきます。「今ここにいる」「やすむ」「褒める」これを忘れずに前を向いていきます。
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全国不登校新聞の記者たち(元不登校経験者)達が、著名人にインタビューする。
インタビューする側もされる側も真剣に受け答えしているのがわかる。
また説教的ではなく、いろいろな考え方を尊重している記事なのが良いところ。
気になったフレーズ
・ヨシタケシンスケ
一番きつかった時期に考えていたのは、「現実の世界と空想の世界を完全に分けてしまえば、自分は楽になるはずだ」ということ。その思いを達成するために自分の頭の中だけの世界を創造しようとしたんです。だから僕はヒマさえあれば、手の平をじーっと見つめていたんです。何をしていたかというと、手の上に「自分しか見えない小人」が見えるようになるための訓練なんです。(笑)
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「こいつだけは僕のことをなんでもわかってくれる。だからつらくてもがんばろう」と思っていました。手の平を見ながら「もっと小人がはっきり見えるようになったら、自分は社会人としてやっていける」って思ってましたからね。
・R-指定
自分にコンプレックスがあったり、劣等感があったりする人こそ、なにかを表現するのに適している、と。多くのアーティストと出会いますが、みんなコンプレックスを持っています。俺も満たされていないからこそ、それを埋めるために表現をするという方法で今も自分を保っているんです。
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俺がその1年間、自分と向き合って、最終的に見つけた答えは「カッコつけてもあかんな」ということです。それまでの自分はカッコつけて、クールにラップを見せようとしていました。本当はラップに情熱があるのに、ないふりしていたんです。
・谷川俊太郎
詩は、小説なんかとちがって、時間軸をばっさり切っちゃって、いまこの瞬間というものを提出するわけです。悩んでいるとき、人間は、その時間をばっさり切られてちがう断面から見ると、意外になぐさめられたり、視点をコロっと変えたりすることができる。普段人間は地面にくっついて生きているんだけど、詩というのは高いところから俯瞰できるようなところがるように思います。
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僕は、繰り返しっていうのは、人間の実存の基本だと思ってます。人間は、どんな偉い人でも、どんなスターでも、基本的には、毎日の日常生活の繰り返しを生きている。それが人間の生きていく基本的なありかたですよね。
それを壊そうとして、みんな冒険だとか恋愛だとかで、一生懸命ドラマチックにもりあげようとしてがんばるんだけど、それも限界があって、基本的には毎日、平凡な日常を繰り返すことをちゃんと受け入れないと
人間はダメなんじゃないかと思う。
・庵野秀明
作家の村上龍さんは「表現とは自分の中の穴を埋める作業だ」と言っていますが、あれは確かにぴったりの言葉だと思います。自分の中に穴が空いていて、ものを作っていないと、その穴が埋まらないんですよ。
・荻上チキ
大人の社会より子供の社会のほうが、自由度が著しく低いんです。本来は子どもの方が大人よりも脆弱なので、より安全な空間として学校を設計する必要があるはずです。
たとえばその空間から離脱しやすくするとか、いろんなセーフティーネットを学校のなかに作っていく必要があります。しかし実際は、むしろより厳しいルールを子供たちに押し付けるようなことが前例になっている。