田房永子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白い。
漫画版の自己啓発っていうのかな。
喫茶店にいる様々な客の会話を盗み聞きし、その客が退店した後お店を閉め、盗み聞きした会話の内容をテーマにスタッフであれやこれやと議論し合う。
ここだけ聞いたら、噂好きの人が集まった井戸端会議をカフェでやってるだけの、お前ら仕事せぇ界隈やけど、漫画だからそこは良しとする。
カップルの喧嘩、主婦たちのいざこざなど、日常でありがちなトラブルを上手に言語化してる。
人間関係において問題が起きた時、どういうふうに整理して話し合ったらいいのか、その本質が丁寧に描かれている。
なるほど、「行動」と「人格」に分けて考えると整理できることが学べるのか。
普通 -
Posted by ブクログ
田房さんの本を一通り読んだ。
私も親に対して複雑な思いを持っているが、自分自身が親になってしまったいま、過去起きたことと今の自分の気持ちを整理して、今後より心穏やかに生きていくために読んだ。
一番大きな気づきは、「私は母親の人間性を求めていたのではなくて、母性を求めていたんだ」ということ。毎晩暴力があるような夫婦喧嘩をしないで欲しかった、あなたはこうするのよ、と私の感情を否定してそれが正しいかのように私の人生を進めないで欲しかった、上手くいったらいったで嫉妬するような、蹴落とすような言葉を投げかけないで欲しかった。でも、母親のことを嫌いになりきれなくて、自分自身の感情を否定してきたけど、あの時 -
Posted by ブクログ
社会の流れ自体を簡単に変えることはできなくて、幼い頃から刷り込まれて教育されるものに今すぐに抗うのは難しいし、上野千鶴子先生が生涯をかけて戦ってきても社会には微々たる変化しかない。だからそこに期待するのは難しい。
その上で、「個人的なことは政治的なこと」と言う言葉の意味を深く捉えて理解し、自分が変えたいと思う目の前の人を変えていくこと、そして自分自身が考え続けて変わることが求められるのだなと思えた本だった。
余談だが、通学電車内で読もうとしたら何度か気まずくて本を閉じてしまった。電車内で安心して読めるほど私も社会に安心し切ってはいないらしい。 -
Posted by ブクログ
女の選択肢は増えたけどそもそもが男社会。これを当たり前として育てられたら、自分に不都合でもない限りその偏った構造に気づけない。不都合がある者、つまり女ばかりが声をあげるから、フェミニズムは偏った考え方だと非難されやすい。
私もフェミニズムについて理解しきれていない。この本に書かれていること全てに賛同できるというわけでもない。ただ日本のジェンダーギャップ指数の低さは日本人全員が恥ずべきことだと思う。そしてそれをもっと問題にしていくべきだと思うし、男女共に考えていかなければいけない。フェミニズムは女性だけの問題ではない。正直、日本はジェンダーギャップ指数が低いですと言われても、でしょうねとしか思わ