瀧羽麻子のレビュー一覧
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緩やかな京都の大学生の恋
実は私も数学科出身だ。でも研究に心血を注ぐたっくんは、当時の私とは全然違う。私は成績はいまいちで、学問以外のことに力を入れていた。大学生ってそういうものじゃない?
どちらかといえば、花のほうに共感する部分が多い。花は色々なことに興味が多く、恋人を最優先にすることができず、恋愛が長続きしない。でも、これまでの異性とは違うたっくんと出会い、関係性をゆっくりと構築していく様子は、読んでいてじれったいながらも、恋愛としては温かくて理想的に思えるな。
現実の理系男子は、キャンパスに女子が少ないせいでちょろい(個人的見解)。でも、たっくんは恋愛の攻略対象としては難易度高めだ。とにかく数学に夢中で、のめり込んだときは周りが見えなくなってしまう。さらに心のどこかに壁があり、なかなか本心を見せない。でも、焦ることはないぞ。
そして、本作では恐らくリアルな京都の町が描かれる。私は祇園と京都タワーくらいしか知りませんでしたが、京都に馴染みのある人はより楽しく読むことができるでしょう。
ところで、本作は文系の花の視点から描かれているためか、たっくんの詳しい研究分野については触れられません。私は代数学かな?と予想しましたが、果たして。 -
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なんか、昔は、もっと可愛い恋の話が、多かったのに、最近は、家族の話にシフトしたんですね。毎回、この作家さんの作品を見かけるたびに、可愛い恋の話を期待するんだけど、裏切られる。
いいんだけど。好きだから。
思いやっているはずが、思い込みなだけ。途中から、その辺は、透けて見えてくるんだけど、なかなか、真相は見えてこなくて、最後に、もう一個、思い込み。
一応、ハッピーエンドだけど、この2人の先の話があったら、また、思いやりのつもりの思い込みが、あったりしてね〜、なんて、ちょっと、意地悪く思ってしまいました。
この人の話には、基本、性根の悪い人が出てこないので、安心です! -
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ネタバレ結婚4年目、穏やかで幸せな毎日が続いていると思っていた
でも法事で実家に帰った妻玖美さんが、帰って来ない、、、
そこから妻の事をあまりにも知らない自分に驚く
皆さん感想に書いている程のイライラは感じなかったなー
傷ついた過去を持つ二人だからこその相手への気遣いもあるだろうし
勿論結婚前に話せれば、その方が良かったとは思うけど
先が気になって、一気読み
妊婦検診の件は、先がわかってしまった
最後余韻を残す終わり方で、私としては
その後の2人や周りの暮らしぶりを読んで
ほんわかしたかったな〜♡
瀧羽麻子さん初読みだったので、他作品も読んでみたい -
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ネタバレ妻と仲よく2人で暮らせていると信じていた40過ぎの小川暁生が主人公の小説で、突然、妻が実家に行ったきり、連絡は取れるものの戻ってこなくなり、その妻(とその秘密)を追って、北へ南へ奔走するというストーリー。
この小川夫婦だけでなく、自分も含め、どの夫婦でも、お互いについて知らないことは多いんだろうなという感慨を持ち、夫婦や家族について思いをめぐらさせられた。やっぱり夫婦の意思疎通は大事だということを再認識した。
読み応えのある良い小説だったが、かなり複雑な家庭事情なのに、出てくる関係者がみんな善人ばかりで、おしなべて良い感じにおさまっていくのには、ちょっと違和感を覚えた。
また、最後には大団円に落ち着くものの、主人公の小川暁生は、元妻と時々会っていたり、男性不妊であることは黙っているのに、自分のことは棚に上げて、妻のことには疑心暗鬼をめぐらせていて、随分勝手な男だなという印象を持った。 -
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星5に限りなく近いけど続編に期待を込めて星4にしておこうかな。
年末年始に読んだのタイミングばっちり。普段より静かで落ち着いた街並みを電車から眺めながら読むのにぴったりだった。上手く説明できないけど、タイトルとは真逆で静かでヘッドホンで耳を塞いでいるような空気感で心地良かった。
特に2話目の「はなうた」がぶっ刺さった。恋人と出会って4年。すべて上手くいっていたはずだった…自分と重なる部分も多くてずしんときた。。
~やる気さえあれば自分で出来る。できないのではなく、やろうとしないだけ~
~恋人の怠惰と甘えに愛想をつかした~
なんでその時に気づけないんだろうな。いや気づいてたのに甘えてやろうとしなかったんだよね。
自分とは違って順平はまだ遅くない。オルゴールを恋人に贈るところまでは描かれていないけどどうか上手くいっていて欲しい。
自分の心の声にも相手の心の声にも耳を傾けよう。 -
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東京の激務な会社から、地方都市の会社に転職した女性のお話
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東京でバリバリ働いていた弥生が、田舎の納豆メーカーに転職。人生の一回休みのつもりで来たはずが、いつしかかけがえのない仲間との大切な場所に。書き下ろし「はるのうららの」も収録。
バラエティー豊かで仲のいいメンバーと、何だかほのぼのとしたゆるやかな毎日が始まってゆく。
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人生には休息が必要なときもある
むしろ、弥生は今までの働き方のほうがおかしいようにも思う
登場人物も、取引先の担当者以外は悪い人が出てこないのもいい
物語のテンプレ的に、マユミを最初は若干警戒して読んでいたけど
短編で描かれている事も含めて、いい意味で田舎の人間なのだなと安心できた
併録されている短編「はるのうららの」は、高卒でネバーラの事務員として働いているマユミの高校時代の話
田舎の閉塞感、都会への憧れ、自分が何者なのかという問いの気持ちは多少はわかる
それにしても、この田舎ってどの程度の田舎なのだろうな?
噂がすぐに広まるというのは田舎の特徴ではあるけど
ケーキ屋が1軒しかないというのはありそうだけど
歓迎会を開けるような飲み屋が1軒しかないって、どんだけ田舎なのだろうか?
田舎でも飲み屋は複数軒あると思うのだけど?
弥生の選択も、作中では現況維持というものだったけど
この後の展開として、結局は東京に行きそうな気もする -
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ネタバレ『たまねぎとはちみつ』シリーズ第3作。
千春は高校二年生。
あいかわらず引っ込み思案で、争い事が苦手。
高校は帰宅部だが、それなりに楽しく過ごしているものの、取り立てて好きなものややりたいことがないことに引け目を感じている。
そんな千春が、夏休みのひとときを祖母と過ごす。祖母の話をたくさん聞いて、不自由だった若い時代に思いをはせたり、洋裁を習ったりする。そして、祖母のところに出入りしている小学生男子ヒナタと知り合い、仲良くなる。
千春は、小学生の時に知り合った「おじさん」を思い出し、祖母がヒナタにとってそういう信頼できる大人だとしたら嬉しいと思う。
また、祖母に無理やり夢や目標を持たなくても、時間がたつうちにわかってくることがあるのではないかと言われて、目が開かれる。
やっぱり、親や教師とは違う、信頼できる大人の存在は大きいと思う。
こうなると、大学生の千春も見たくなる。もう児童書じゃないか。 -
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ネタバレ瀧羽さんの新作。いつものテイストと違って、いい意味で期待を裏切られた。
最近読んだ本の中でヒットがなかったので、久しぶりに引き込まれて続きが気になってよんだ小説。
妻が実家から帰ってこない。そして妻は実家にいなかった… あらすじと、タイトルと、瀧羽さんの作品と、なかなか結びつかなかったのだが、読みやすく、次々に全容が分かっていくのが面白く、2時間かからず読み切ってしまった。私は女だが、主人公である夫の小川さんをどんどん応援したくなるというか、私が彼だったらいろいろ気になって悩んで眠れないと思った。東京→京都→青森→長崎といろいろな場所に変わるのも驚き。妻の過去、気づくと知らないことがあるという小川さんの思い。謎が分かっていくあたりが一番面白い。最後、謎が分かっても妻が帰ってこなかった、そのときの玖美さんの気持ちは少し分からなかったが、全体的に良かった。