瀧羽麻子のレビュー一覧

  • 女神のサラダ

    Posted by ブクログ

    日本各地の農場を舞台に、そこで働く悩める女性たちが、農業を通じて心を開いていく過程を描いた8編の短編。
    読み始めてまず、畑で心を込めて育て上げた野菜が消費者の元に届くまでの長い道のりに、改めて感動します。

    両親の期待に応えようと東京で必死に頑張ってきたOL、有名カフェでバイトする大学生、農家に嫁いだ嫁、シングルマザーなど8人の女性が登場し、どのお話も、小さな誤解がほどけて読んだあと心が浄化されるような、ほんのり優しいものばかりです。

    「オリーブの木の下で」は、他とは趣が少し違っていて、ギリシャ人の年上の恋人との昔の思い出を綴った、とても美しい物語でした。

    解説にもあったように、読む前に抱

    0
    2024年06月30日
  • 女神のサラダ

    Posted by ブクログ

    瀧羽さん小説、2作品目。
    全国の土地で、色んな年代の女性が色んな形で農業に関わり生きている。8人8通りの悩みや気付き、心に響く言葉を日常で感じること、とても素敵な作品だった。

    私の気持ちは、解説の藤田さんと同じであり、藤田さんが選んだ言葉もまさにそれ、と共感。

    「オリーブの木の下で」が少し雰囲気が違って一番引き込まれた。

    どの地域の方言も素敵で、注目してみてしまった。

    0
    2024年06月09日
  • 女神のサラダ

    Posted by ブクログ

    軽く読めちゃうのかなと思っていたけど、ほどよく重みがあり、ままならない人間関係に心傷んだり、社会問題も織り込まれて考えさせられたり、じっくり読めた。
    食べるものを作る人々と女性たちを応援する感じはありながらも農業に限らず色々な人たちの背中を押してくれる物語だと思う。
    この本が八百屋さんやアンテナショップに並べられてたり、カフェやレストランに置かれていたりしたらいいなと思った。

    0
    2024年05月22日
  • 東家の四兄弟

    Posted by ブクログ

    面白かったー。
    予想以上によかった。
    軽いんだけど、じんわりする。

    占い師を父に持つ、男ばかりの四兄弟。
    次男が家業を継ぐべく修業中だが、お父さんが絶大な占い師のため、なんだか思うところがある。
    勝手に松坂桃李のイメージで読んでいた(笑)

    長男、三男、四男も、映像化するなら誰だろうかとか思いながら、読む。

    占いがメインではなく、四兄弟それぞれが少しずつ関わり合いながら、紡がれる日常。

    それぞれ人間味があって、優しくて、家族とはいえ入っちゃいけない境界線も一応考えていたりして、なんだかんだ彼らの日常が気になって、読んでしまった。

    読みながらなんだか、癒された。

    四人いるから誰が自分に

    0
    2024年03月09日
  • うさぎパン

    Posted by ブクログ

    読みやすいです。日常系なので気持ちが浮き沈みせず読むことができ、読みながら温かい気持ちになりました。そして、パンが無性に食べたくなりました。

    0
    2024年02月21日
  • 左京区七夕通東入ル

    Posted by ブクログ

    京都を舞台に繰り広げられる、理系男子との恋愛、平和?ある意味刺激的?なキャンパスライフ。勉強、恋愛、将来のこと、悩みはいっぱいあるけど、目の前のことに全力に取り組んで生きている登場人物のみんながとっても愛おしくなります。
    個人的には、理系男子たっくんがかなりタイプなので、めちゃくちゃ不器用だけど、そこが可愛らしくてキュンとしました。
    がっつり胸キュンはないですが、若くて甘酸っぱい青春が味わえます。また夏に読みたいです。

    0
    2024年02月05日
  • うちのレシピ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    読み終わったあと、「面白かったー!」と思わず声が出ました。
    2つの家族が登場するのですが、1人ひとりが主人公。家族のつながりと美味しいごはんを楽しむことができます。全エピソード好きなのですが、特に「花婿のおにぎり」がウルっときました。それぞれいろんな想いを抱えて、精一杯生きているんだなあと思います。
    誰も嫌な人が出てこないので、ほっこりした気持ちで読むことができました。

    0
    2024年02月04日
  • うさぎパン

    Posted by ブクログ

    「目は赤いゼリービーンズ、鼻はレーズンで口がチョコレート。」(p121)ツヤツヤもちもちでこんがり健康小麦肌。私の大好きなうさぎ形のパンを大好きな彼が焼いて手渡ししてくれるーーーああなんという事でしょう。想像するだにときめきが押し寄せすぎてわたしの心の内は鳥獣戯画よろしくうさぎの大群が湧き出てきてマツリダワッショイタッタタラリラ状態になってしまった訳であります。

    初読み・瀧羽麻子先生のデビュー作(厳密には初書籍化作?)の表題〈うさぎパン〉とそのスピンオフ作〈はちみつ〉の2話収録。パンの美味しさを引き立てるはちみつの付け合わせ。最高です。


    〈うさぎパン〉…高校一年生同士の甘酸っぱい…もとい

    0
    2024年02月03日
  • うさぎパン

    Posted by ブクログ

    パン好きという共通点がある、富田くんとのパン巡りを通して恋に落ちてゆく2人の姿がなんとも微笑ましかった。少し特殊な家庭環境で家庭教師が実は前の母の顔も持っているというのが面白い設定だった。
    また、短編の「はちみつ」もほのぼのして良かった。最後には大好きなパンを再び食べられるようになってほっとした。

    0
    2024年01月12日
  • 東家の四兄弟

    Posted by ブクログ

    読み終わるのがさみしくて、もっとずっと読んでいたいと思った。四兄弟それぞれに幸運が訪れる兆しがみえるラストが良かった。

    0
    2024年01月03日
  • うさぎパン

    Posted by ブクログ

    実家で昔読んだことがあり、最近たまたま古本屋で見つけたので再読してみた。

    が、内容を一切覚えておらず、ほぼ初見だった。

    最近ふわふわした恋愛を身近に感じられていなかったので、高校生のかわいい、ほっこりする恋愛を読ませていただき温かい気持ちになった。温かい気持ちになると同時に、少しファンタジーが入り混じるところが最高に良かった。ふわふわした話ではあるんだけど、それめちゃくちゃ分かる、リアル、とも思える話。

    特に好きだったのは、この文章。

    「またいつでも買いに来よう」
    買いに来て、ではなく、買いに来よう、と富田くんは言った。

    むちゃくちゃ、もうむちゃくちゃわかる。たったの一言なんだけど、

    0
    2023年11月30日
  • 虹にすわる

    Posted by ブクログ

    何をするにもまずは楽しむこと。
    自分が、どうしたいかを大切にすること。

    相手が〜、誰かのために〜、は結局長くは続かない。
    自分が楽しむことで周りも巻き込めるし、頼ってもらえるようにもなる。

    0
    2023年11月04日
  • 虹にすわる

    Posted by ブクログ

    そうか職人技が真骨頂なんだ、オルゴールもうちのレシピも乗り掛かった船もそれぞれ雰囲気の違う物語だけど、抜きん出る技術者はぶれない。読み終わりタイトルに気付きなるほどと思います。椅子を作るのが本気で好きなんだ、おじいちゃんの頭と身体と両方使うことは良いんだよと素敵なアドバイスだね、なんでも人のせいにするって指摘されて自分も認めて しかも進藤先生の引き抜き断ったとかちゃんと生きてるわけ 魚住もちゃらんぽらんな見た目と違ってズバリ言えてる。2人で仕事する虹の道を選ぶ。あと徳島感が出てないのだね、というか徳島かい

    0
    2023年08月15日
  • うちのレシピ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    いやあ面白かった本当に面白かった。それぞれの6人の山あり谷ありの話を上手いこと振り分けて書いてます。どんな風に書いても面白い筈です。出だしの真衣と後から出てくる、特に最後の真衣が印象が全然違うから、同じ場面で何を考えているのかも斬新なんだが。時間軸がずれてるのも斬新な、そして物語に幅が広がる。正造さんが1番気になってたけど、きっかけに師匠がフランスとか、寡黙なのもいいです。言葉よりもそれほど癖が強いとは感じないかな。あと真衣の告白とパワハラした課長が罰を受ける世の中になれと、改めて強く思う、イジメ止めろ

    0
    2023年08月15日
  • いろは匂へど

    Posted by ブクログ

    あっそうか京都大学だから、舞台が多いのか。たしかに京都に住んでいないと心情までは書けないからってこと でもあんまり京都弁出ないね、ふと光山が出し方する方がインパクトのあるのかな。恋愛小説でしたね、心の移り変わりが色濃くて 謎の存在感の藤代さんも絡ませて、グッと近付いてハッピーエンドでもなくて、鼻にもつかないし嫌いじゃないです。ていうか7冊読んでるんですがソリャ好きだからだわさー。これは2017年と最近ではなくて、という事は書き手も進化しているのだろうなあー。乗り掛かった船もよかったし、うちんレシピも

    0
    2023年08月15日
  • ありえないほどうるさいオルゴール店

    Posted by ブクログ

    独特な題名ですね。あまり新しい作家さん選ばないですが、手に取って購入決めた、小樽運河の場所がいいですね。こんな不思議な素敵な店あれば嬉しいって思う。登場人物の数だけ物語はあるんだね、最初の子供はどうなるんだろう思ったが、考えなくても素敵な人生送れるはず。ラストで店が無くなったのが違和感ですね。ずーっとその場所にあるのがいいけど

    0
    2023年08月15日
  • 左京区恋月橋渡ル

    Posted by ブクログ

    姫 美月ちゃん登場までの時間がだいぶあります。それで花とか前回登場人物の思い出話を見られたと思う。出会いから失恋する迄の淡い恋でした、不器用な経験値がない山根の風邪じゃない恋煩いがとてもよいですね。なんか花とたっくんの様にハッピーエンドになるのが当たり前だと思っていたね。寮のお助けとリンクして、なんかいい感じで終わった。電話でお互い感謝して終わるのも、味があっていい感じ、にしても6時30分起きのラジオ体操に朝ご飯にそれを当たり前になってしまう身体はどうなのか、経験者しかわからないですね、羨ましいってこと

    0
    2023年08月15日
  • 左京区七夕通東入ル

    Posted by ブクログ

    恋模様の果てしなく若者像の物語ですね。自由奔放な束縛が1番引っかかる、でも常にそうなる状況を作る花が初めて本気で好きになるたっくん。お互い言い出せず、自分から飛び込むのに壁を見つけてしまう、それを越せない花。でも4月に出会えて12月に恋人同士になるとか、掛かりすぎちゃうの。自分から行かない行けない言うてるけど情報収集はピカイチ。あっ相手を落とすとかそんな技はないのかな。就職は決まったがやりたい事見つからずモヤモヤしてます。プライベートは充分やり切った切った大学生活思うけど、折り返しページで未だ進展しない

    0
    2023年08月15日
  • 左京区桃栗坂上ル

    Posted by ブクログ

    安藤はアンドウ君の事だったのか。いやあピンとこなくて申し訳ないので、というかここは直ぐに気づこうぜ自分ってこと。にしても龍彦に山根に最後は安藤の恋物語だったとは。続いてるやん、左京区で繋がってるやん、にしても安藤が主役になってるとは、もうここばっかだよね、まさかとか、んーでも最初から最後まで優しい物語であった。璃子がとても良い子で、転勤引っ越しに振り回されず、挫けず、生きてきた事が1番嬉しいし、奈良時代の4年間が支えになっているのも伝わる。あれがなかったら璃子の人生も全く違うもので、友達とはこんなもんで

    0
    2023年08月15日
  • 黒い結婚 白い結婚

    購入済み

    やはり、何事も白い方がいい

    様々な結婚の形を色で表現した短編集。黒組は、あまり気分のいいものではなかった。結婚の意義って、そこにあるの?疑問に思ってしまった。白組も様々ではあるが、心癒されるモノばかりであった。

    #感動する #切ない #泣ける

    0
    2023年08月13日