瀧羽麻子のレビュー一覧

  • はれのち、ブーケ

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    いやぁ…良かった…。
    青春を一緒に過ごして何とか大人として頑張ってる六人(+一人)の物語。
    一人ひとりに対する視線がすごく優しくて暖かくて、読み手も自然と温かく読み込める。全員に共感できる部分があって、応援しながら自分のことも応援している気分に。なにより、肯定してもらった気持ちになった。
    色んな選択の全てを、本当に貴んでくれている、そんな物語に感じました。六人とも、いや七人とも大好きだー。
    なかなか、こんな風に書ける人いないと思う。

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    2012年12月14日
  • 妻はりんごを食べない

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    妻が帰省して戻ってこないけど、携帯では連絡がとれる。義弟と、妻の故郷を訪れ妻の過去を知っていく…
    妻はなんで?どこに行ったの?
    と、気になりスラスラ読めてしまう。
    でも、過去についてほとんど話してなかった2人が、勝手に妻の故郷でいろんな所に行き、いろんな人から話を聞くのはどーなんだろう…
    それならなぜ電話でどこにいるの?帰ってきてって言えないんだろう…
    多くは語らず1ヶ月以上も帰ってこない妻。許す夫。これは優しさではないと思うけど…
    口に出さず勝手に各々考え苦しむくらいならちゃんとお互い言葉にして伝えないとと思った。

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    2025年12月11日
  • さよなら校長先生

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    校長としてまた母、友人、推しとして一人の人間の生き様を描いた楽しい本でした。
    校長でありながらも多角的な生き方をし、周りに影響を与えてきた一女性が、亡くなったことでその影響を与えられた側が、その生き様を偲び振り返ることで、考えさせられる。
    私も平凡ではあるけれど友人や子供、孫にいい影響を与えていける人でありたいと思いました。

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    2025年12月10日
  • 株式会社ネバーラ北関東支社

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    東京の激務な会社から、地方都市の会社に転職した女性のお話
    
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    東京でバリバリ働いていた弥生が、田舎の納豆メーカーに転職。人生の一回休みのつもりで来たはずが、いつしかかけがえのない仲間との大切な場所に。書き下ろし「はるのうららの」も収録。
    バラエティー豊かで仲のいいメンバーと、何だかほのぼのとしたゆるやかな毎日が始まってゆく。
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    人生には休息が必要なときもある
    むしろ、弥生は今までの働き方のほうがおかしいようにも思う
    
    登場人物も、取引先の担当者以外は悪い人が出てこないのもいい
    物語のテンプレ的に、マユミを最初は若干警戒

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    2025年11月25日
  • かわせみのみちくさ

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    ネタバレ

    『たまねぎとはちみつ』シリーズ第3作。
    千春は高校二年生。
    あいかわらず引っ込み思案で、争い事が苦手。
    高校は帰宅部だが、それなりに楽しく過ごしているものの、取り立てて好きなものややりたいことがないことに引け目を感じている。
    そんな千春が、夏休みのひとときを祖母と過ごす。祖母の話をたくさん聞いて、不自由だった若い時代に思いをはせたり、洋裁を習ったりする。そして、祖母のところに出入りしている小学生男子ヒナタと知り合い、仲良くなる。

    千春は、小学生の時に知り合った「おじさん」を思い出し、祖母がヒナタにとってそういう信頼できる大人だとしたら嬉しいと思う。
    また、祖母に無理やり夢や目標を持たなくても

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    2025年11月12日
  • 妻はりんごを食べない

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    ネタバレ

    瀧羽さんの新作。いつものテイストと違って、いい意味で期待を裏切られた。

    最近読んだ本の中でヒットがなかったので、久しぶりに引き込まれて続きが気になってよんだ小説。

    妻が実家から帰ってこない。そして妻は実家にいなかった… あらすじと、タイトルと、瀧羽さんの作品と、なかなか結びつかなかったのだが、読みやすく、次々に全容が分かっていくのが面白く、2時間かからず読み切ってしまった。私は女だが、主人公である夫の小川さんをどんどん応援したくなるというか、私が彼だったらいろいろ気になって悩んで眠れないと思った。東京→京都→青森→長崎といろいろな場所に変わるのも驚き。妻の過去、気づくと知らないことがある

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    2025年11月01日
  • うちのレシピ(新潮文庫)

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    ほんわかとした気持ちになる短編小説。

    どの家族にも「調理法」「秘訣」「処方箋」が存在している。さらに1人ひとりの中にもある。

    私の家の、「うちのレシピ」は、見返りを求めないという言葉かな。無償の愛って偉大。尊敬と共に、いい意味でプレッシャーを感じることなくのびのびと生活できてると思った。

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    2025年10月28日
  • 妻はりんごを食べない

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    タイトルと装丁がスッキリしてて、でも意味ありげだったので読んでみた。
    連絡は、取れるのに居場所がわからない妻、一言聞けばいいのに、聞くことができない主人公の夫。
    ちょっとムリのある設定だとは思ったけど、先が気になって気づけば、一気読みしていた。

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    2025年10月13日
  • 妻はりんごを食べない

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    日常の中に突然現れる非日常、穏やかな生活を送る夫婦に訪れる突然の波紋。
    二人だけの生活をそれなりに幸せに暮らしていたさずなのに、突然帰ってこなくなった妻にはどんな秘密があるのか?
    ケータイだけは繋がっているけれども、本音で繋がっていない二人。
    物語の後半で、ガラス職人が語る言葉に夫はドキリとする。
    「(ガラス製品は)熱すぎても冷えすぎてもだめ。夫婦仲とおなじたい」
    相手を思い遣り過ぎても自分を大事にし過ぎても、夫婦はうまくやっていけない。
    夫婦生活を40年以上続けているとよく分かる気がしました。

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    2025年10月12日
  • さよなら校長先生

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    亡くなった高村先生とのエピソードがいずれも温かい。 子供の成長にまつわるコンパスや連絡帳、先生としてではない趣味の顔が覗くうちわ。思い出の品々が並ぶなか、最後は深呼吸と形のないもの。その人と交わした言葉や当時巡らせた想い。たとえ品物がなくてもそれらが何よりも心に刻まれている失われないその人との記憶。

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    2025年10月11日
  • もどかしいほど静かなオルゴール店

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    記憶に、心に残る「音楽」をオルゴールに仕立ててくれるお店の話。「音楽」を中心に出てくる登場人物たちの奥底を覗き込む感じがする。
    自分の「音楽」ってどんなだろうと考えて、ちゃんと覗き込む勇気が結局持てなくって、きゅーっとなった。

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    2025年10月05日
  • かわせみのみちくさ

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     千春ちゃん(高校2年生)は進路で悩んでいます。
    薬剤師のお母さんにも「何で薬学部に行ったの?」とか質問したりします。

     千春ちゃんのおばあちゃんは、ちょっと認知症の気配があります。
    とある事情で、千春ちゃんは、おばあちゃんと二人きりで数週間を過ごすことになりました。

    ☆人に歴史あり☆
     おばあちゃんから手ほどきを受けながら、ワンピースを作ることになった千春ちゃんは、日ごとにおばあちゃんの半生を聞いていくことになります。
    ・おばあちゃんの実家が「仕立て屋」さんだったこと。
    ・洋裁が好きで得意だったこと。
    ・女子高校に行っていたこと
    ・お商売が上手く行かなくなって、お嫁にいくことになったこと

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    2025年09月23日
  • さよなら校長先生

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     何かを評価するということはとても難しいことだと思います。評価の対象が「人」である場合は特にそうでしょう。

     学校の教科学習の評価や資格試験の合否のように、テストで獲得した点数という「評価基準」があればまだしも、明確な「評価基準」が示されていなければ、評価する側の好みで評価の良し悪しは大きく変わることでしょう。
     また、人は皆、「普通」という感覚を持っていて、評価対象が「自分にとっての普通」の範疇にあるかどうかで評価は変わるでしょう。そして、評価対象を見る時の「普通」は、評価者の立場によって異なることでしょう。

     本作では、小学校の校長先生だった高村正子先生が亡くなり、その「偲ぶ会」に先生

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    2025年09月23日
  • 妻はりんごを食べない

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     小川玖美(おがわ くみ)さん37歳は、結婚を機に勤めていた中堅IT企業を辞めて在宅勤務ができるこぢんまりとした同業他社に入りました。そのメリットとして、実家の京都府亀岡市に帰りやすくなりました。年に何度か数日にわたって実家に滞在しています。

    小川暁生(おがわ あきお)さん41歳は、玖美さんの夫で、各種の工作機械や建材を幅広く扱う専門商社で営業をしています。

     二人は結婚四年目で、東京に住んでおり、一度もケンカらしいケンカをしたことがありません。子どもはなく、家事は協力してやっています。

     ある日、玖美さんは法事のために実家へ帰りました。
    日曜日の法事をはさんで、木曜日から次週の火曜日ま

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    2025年09月16日
  • もどかしいほど静かなオルゴール店

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    前作「ありえないほどうるさいオルゴール店」の続編。前作がよかったのでこちらも楽しみでした。
    「カナンタ」「バカンス」「からっぽ」「みちづれ」がよかったです。
    これまた前作と同様、続きぐ気になるよーというお話がいくつかあったし、ババ様の過去のお話はもっと読みたかった。
    なんといっても「ありえないほどうるさいオルゴール店」の一番初めに収められていた「よりみち」からこの本の最後に収められていた「みちづれ」が繋がっていたことにやられました。素敵。
    どちらの本も他の人に勧めたいなと思いました。

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    2025年09月15日
  • ありえないほどうるさいオルゴール店

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    北の小さな町にあるオルゴール店で風変わりな店主が、お客様のために世界にひとつだけのオルゴールを作ってくれる。
    そんなお話が7つ収められているのだけど、どのお話もよかったです。
    読み終わったあと胸が温かくなるようなお話ばかりでどのお話も続きが読みたくなるものばかりでした。
    えっこれで終わり?もっと読みたいよ。とそんな気持ちにさせられました。
    続編の「もどかしいほど静かなオルゴール店」も楽しみです。

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    2025年09月15日
  • 博士の長靴

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    ネタバレ

    好きぴにおすすめされて読んだ✨
    ストーリー自体は結構好きだったし、行事ごとに
    祝う文化も真似したいと思った!

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    2025年09月14日
  • 博士の長靴

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    気候を研究する博士の、大学時代から高齢になるまでの時間を、6つの異なる視点から綴った短編集でした。淡々と流れていく日々の中で、大きなことも小さなことも起こりますが、最後には静かな穏やかな頷きだけが残る、というような…読み終わった後に、深呼吸した後の余韻みたいなものを感じました。

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    2025年09月14日
  • 妻はりんごを食べない

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    実家に帰省したままなかなか帰宅しない妻に会いに行く夫が思いがけず妻の秘密をいくつも知ることになる。なかなか遅い展開に少々退屈したけどラストは一気にハッピーエンドを迎えた。夫婦であっても過去のことなど知ろうとしないほうがいいのか知っといた方がいいのかどちらなんだろう?

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    2025年09月10日
  • 妻はりんごを食べない

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    夫婦がそれぞれ相手の事を思い気遣いすぎて優しいが上にすれ違いが起きてしまった
    思いやるばかりではなく、やはり伝える事の大切さが必要だと思う
    結婚する前にお互いの事を話す時間を作るべきだったと思う
    京都・青森・長崎(五島列島)と景色を見たく旅したくなった

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    2025年08月31日