瀧羽麻子のレビュー一覧
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東京の激務な会社から、地方都市の会社に転職した女性のお話
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東京でバリバリ働いていた弥生が、田舎の納豆メーカーに転職。人生の一回休みのつもりで来たはずが、いつしかかけがえのない仲間との大切な場所に。書き下ろし「はるのうららの」も収録。
バラエティー豊かで仲のいいメンバーと、何だかほのぼのとしたゆるやかな毎日が始まってゆく。
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人生には休息が必要なときもある
むしろ、弥生は今までの働き方のほうがおかしいようにも思う
登場人物も、取引先の担当者以外は悪い人が出てこないのもいい
物語のテンプレ的に、マユミを最初は若干警戒 -
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ネタバレ『たまねぎとはちみつ』シリーズ第3作。
千春は高校二年生。
あいかわらず引っ込み思案で、争い事が苦手。
高校は帰宅部だが、それなりに楽しく過ごしているものの、取り立てて好きなものややりたいことがないことに引け目を感じている。
そんな千春が、夏休みのひとときを祖母と過ごす。祖母の話をたくさん聞いて、不自由だった若い時代に思いをはせたり、洋裁を習ったりする。そして、祖母のところに出入りしている小学生男子ヒナタと知り合い、仲良くなる。
千春は、小学生の時に知り合った「おじさん」を思い出し、祖母がヒナタにとってそういう信頼できる大人だとしたら嬉しいと思う。
また、祖母に無理やり夢や目標を持たなくても -
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ネタバレ瀧羽さんの新作。いつものテイストと違って、いい意味で期待を裏切られた。
最近読んだ本の中でヒットがなかったので、久しぶりに引き込まれて続きが気になってよんだ小説。
妻が実家から帰ってこない。そして妻は実家にいなかった… あらすじと、タイトルと、瀧羽さんの作品と、なかなか結びつかなかったのだが、読みやすく、次々に全容が分かっていくのが面白く、2時間かからず読み切ってしまった。私は女だが、主人公である夫の小川さんをどんどん応援したくなるというか、私が彼だったらいろいろ気になって悩んで眠れないと思った。東京→京都→青森→長崎といろいろな場所に変わるのも驚き。妻の過去、気づくと知らないことがある -
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千春ちゃん(高校2年生)は進路で悩んでいます。
薬剤師のお母さんにも「何で薬学部に行ったの?」とか質問したりします。
千春ちゃんのおばあちゃんは、ちょっと認知症の気配があります。
とある事情で、千春ちゃんは、おばあちゃんと二人きりで数週間を過ごすことになりました。
☆人に歴史あり☆
おばあちゃんから手ほどきを受けながら、ワンピースを作ることになった千春ちゃんは、日ごとにおばあちゃんの半生を聞いていくことになります。
・おばあちゃんの実家が「仕立て屋」さんだったこと。
・洋裁が好きで得意だったこと。
・女子高校に行っていたこと
・お商売が上手く行かなくなって、お嫁にいくことになったこと -
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何かを評価するということはとても難しいことだと思います。評価の対象が「人」である場合は特にそうでしょう。
学校の教科学習の評価や資格試験の合否のように、テストで獲得した点数という「評価基準」があればまだしも、明確な「評価基準」が示されていなければ、評価する側の好みで評価の良し悪しは大きく変わることでしょう。
また、人は皆、「普通」という感覚を持っていて、評価対象が「自分にとっての普通」の範疇にあるかどうかで評価は変わるでしょう。そして、評価対象を見る時の「普通」は、評価者の立場によって異なることでしょう。
本作では、小学校の校長先生だった高村正子先生が亡くなり、その「偲ぶ会」に先生 -
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小川玖美(おがわ くみ)さん37歳は、結婚を機に勤めていた中堅IT企業を辞めて在宅勤務ができるこぢんまりとした同業他社に入りました。そのメリットとして、実家の京都府亀岡市に帰りやすくなりました。年に何度か数日にわたって実家に滞在しています。
小川暁生(おがわ あきお)さん41歳は、玖美さんの夫で、各種の工作機械や建材を幅広く扱う専門商社で営業をしています。
二人は結婚四年目で、東京に住んでおり、一度もケンカらしいケンカをしたことがありません。子どもはなく、家事は協力してやっています。
ある日、玖美さんは法事のために実家へ帰りました。
日曜日の法事をはさんで、木曜日から次週の火曜日ま