瀧羽麻子のレビュー一覧

  • たまねぎとはちみつ

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    かわいらしい。今日ははちみつ?たまねぎ?って聞き方いいね。修理屋であり発明家のおじさんと小学生のうちに出会えた二人はいい経験をしたと思うけど、このあともっと素敵な経験を過ごして忘れてしまうのだろうな。それくらいわずかな間の出来事。

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    2019年02月01日
  • たまねぎとはちみつ

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    献本でいただきました。分類は児童書になるかも知れないが、瀧羽さんらしい優しい文章で、大人が読んでもほっこりします。心配する母の気持ち、今まで一緒にいた友だちが少し先を行って置いていかれた気がする気持ち、いろんな気持ちがなつかしく思い出された。

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    2018年12月27日
  • たまねぎとはちみつ

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    児童書ではあるけれど、大人も価値観について考えさせられる本。児童書にも、ファンタジーや推理だけではなく、こんな本がもっと増えたらいいのにと思う。
    小学5年生の千春が、修理屋のおじさんと出会い、新しい自分の扉を開いていく、1年の物語。
    価値観の違いから生まれる誤解やすれ違い、争いは、子どもも大人も一緒だと感じた。価値観はそれぞれといえど、人はどうしても自分の価値観を通して他者を見てしまう。それに苦しくなったとき、がんじがらめになってしまったとき、この本がきっとゆっくり解いてくれるような気がした。

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    2018年12月24日
  • ふたり姉妹

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    私は自分がお姉ちゃんだから、お姉ちゃんにどうしても感情移入して読んでしまった。
    そう、お姉ちゃんは本心から田舎を馬鹿にしているわけではない。
    ただ、田舎を捨てたフリをして精一杯強がっていないと、東京で暮らしていけないのだ。

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    2018年12月01日
  • 左京区恋月橋渡ル

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    ネタバレ

    「左京区七夕通り~」姉妹編。七夕通り~で主人公花の恋をそれとなくサポートしてくれた山根が主人公。奥手で不器用な理系男子がある日であった姫に恋をして仲良くなろうと大奮闘。じれったくて応援したくなる不器用さ。でもそこが姫には良かったのかな。誠実さは伝わるもんね。姫には完璧な婚約者がいて、失恋しちゃったけど、とても大事な思い出にはなった。花と龍彦が変わらずラブラブなのもわかってよかった。

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    2018年05月07日
  • 左京区七夕通東入ル

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    ネタバレ

    京都に住むおしゃれ好き大学生花は、合コンで出会ったおしゃれと無縁な理系男子龍彦に惹かれ、彼と同じ寮に住む山根、安藤とも出会い大学生活最後の時を一緒に過ごす。花はおしゃれ女子で就職も早々に決まっているしっかり者。たっくんに花がなぜ惚れたのかイマイチよく分からないけど、でも花の恋の仕方がかわいかった。恋敵が数学だなんて、勝てる気がしない(笑)

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    2018年05月04日
  • 左京区七夕通東入ル

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    ネタバレ

    京都が舞台のお話。住んでいるわけでじゃないので多分あの辺りかなぁくらいに思い浮かべて楽しめたかな。

    それぞれに何かに夢中になるなど自分が持っていなかったり、やりたいこともなく就職するor将来をしっかり決めているとかコンプレックスに思ってるところに惹かれると言うありきたりではあると思う(笑)
    思うけれどきっとそういうことを思ったり考えたりして過ごした時間が今後に影響与えるのかな〜。
    恋のライバルが人ではなく大腸菌とか数学って太刀打ちできるんだかできないんだか(笑)

    たっくんが全くの恋愛音痴とは思えず所々言葉の端に狙ってる?って思わせるセリフが。
    東京に行って離れてしまう事を心配する花に
    「そ

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    2018年04月04日
  • 左京区恋月橋渡ル

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    森見登美彦作品の爽やかバージョンと表現したくなるような一冊です。
    理系男子が見せる屈折ぶりの愛らしさ、京都の四季や行事を瑞々しく描写する文章、作品全体に漂う優しい雰囲気など、とても素敵な作品でした。

    舞台は明らかに京都大学の寮をイメージしてありますが、すくなくとも私の現役時代はこんな平和な寮はなかったです。同じ大学の敷地内にあっても現代の魔窟・吉田寮とはかけ離れた雰囲気ですし。。。

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    2017年12月19日
  • 株式会社ネバーラ北関東支社

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    2篇の小説からなる小説集。
    女性だから持ち得る選択肢の多様性、というと言いすぎなんだけど、二人の女性主人公は、「上昇志向」から一歩引いて、自分の居場所を作ることを目指そうとする。
    多分同年代の男性が主人公だと、リアリティが感じられにくいのではないか。
    とはいえ、そんな男性達も年を重ねるなかで、いつかは前だの、上だのを目指す生き方から、外れざるを得ないことを鑑みれば、割と普遍的なテーマの小説とも思えて、楽しく読めました。

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    2017年12月10日
  • ぱりぱり

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    てぃーぬオススメ本
    なんともほわほわした詩人の女の子と彼女に関わる人たちの短編集。
    どの話もほっこりする。
    読後感の良いお話でした。
    やはり冒頭の姉妹の関係が一番好きかな。

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    2017年10月17日
  • 株式会社ネバーラ北関東支社

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    この作者の別の本を読み、言葉の選び方が好きだなーと思ったので手に取った1冊。
    やっぱりスッと読めて心に落ちてくる感じ。
    主人公が、プライドが高いと言われてしまう場面も、私は主人公側からしか考えられなかったけど、確かにそうだ、と、考えさせられたり。。
    ついつい現実と比較してしまうけど、現実と小説のいいバランスだった気がする、リアル過ぎるわけでもなく。

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    2017年10月13日
  • ぱりぱり

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    17/09/21 (64)
    ふと『うさぎパン』を思い出して、あのやさしいあたたかい感覚の本が読みたいなあと思ってこれを。表紙が不思議でほのぼの可愛い。表題の『ぱりぱり』がすごく良い。ほかはまあまあふつう。

    ・「しかも今日じゃないし。来週だよ」
    「わかってるよ。もうすぐだね、って言ったでしょ」
    姉は弁解し、
    「でも、今日みたいな日だったんだよ」
    と続けた。
    「よく晴れてて、暑くて、だけど空が青くて気持ちよかった。今朝、急に思い出したの。ずうっと昔のことなのに、はっきり覚えてる」
    だって、すごくうれしかったから。
    姉が目を細めてしめくくった。クッキーの焼きあがりを知らせる電子音が、キッチンに響き

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    2017年09月21日
  • 左京区恋月橋渡ル

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    恐ろしいまでに、読んでいて気恥ずかしくなったり、胸がきゅんきゅんしたのである。
    恋愛と縁遠き主人公の悪戦苦闘、苦悩の模様はかつて経験した初恋その他における自分の悪戦苦闘、苦悩とよく似ており(というか、誰しも通る道ではないか)、なんとも主人公が愛おしく、また、楽しき友人たちをうらやましく思った。
    女性と初めてお茶したときの不安定な心の浮き沈みをジェットコースターに例えたところがあったが、まさしく私も昔そう感じたものだなあと、過去を思ったものである。
    そして、好きな人がいてあれこれ思い悩むことはしんどくとも、実に楽しいと感じさせられた。
    これからその戦場に赴く者、その戦いの最中の者、全てにおすすめ

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    2017年09月18日
  • 株式会社ネバーラ北関東支社

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    作者・瀧羽麻子は初読み。
    東京に疲れて地方の企業に再就職した若い女性が・・・というストーリーにはどこか既視感のあって、自分の書評を調べてみたけど見つかりませんでした。山本幸久さんあたりが書きそうだし、なんとなく雰囲気も似ていますけど。
    なかなか楽しい物語です。ただ上のように”既視感”を感じるのは、ストーリーも人物設定も、どこかありふれたものだからでしょう(おデブ課長のカッコ良さはちょっと意外性がありましたが)。テレビドラマにでもしたら面白そうな作品です。
    楽しく読めるけれどちょっと薄っぺらさを感じる、そんな作品でした。

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    2017年09月16日
  • いろは匂へど

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    大人の余裕を持つ男性と自分を大切にしてくれる若めな男性との間で揺らぐよくある恋愛小説かと思った。
    まったく違う。
    過剰な甘さは無いし確信を持って幸せな物語だとも言えない。
    でも何だろう。
    たっぷり水を含んだ絵の具を和紙に落としたときのようなポッと染まるような、じんわり温かくて不思議な気持ちの良さは。

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    2017年09月14日
  • ぱりぱり

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    17歳の若さで詩人としてデビューした中埜菫。その妹・編集者・隣人・国語教師・同級生・母親、それぞれの視点から成る連作短編集。菫自身の語りはないのだけれど、話の中で進む月日で彼女の現在も知ることができる。
    読んでいる最中は苦しいのだけれど、どの話も最後には心が温かくなる。
    扉イラスト 鹿児島睦

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    2017年09月04日
  • ぱりぱり

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    ネタバレ

    表題作の「ぱりぱり」のラストが秀逸でした。

    中埜菫(なかのすみれ)というひとりの詩人。
    私たちから見れば、変わった女性。
    この人に翻弄される周囲の人たちの
    それぞれの視点で描かれる連作短編集。

    すみれが「いたせいで」苦悩し
    すみれが「いたおかげで」自分自身の
    気づきを得る。

    すみれを触媒として、自分の生き方を
    一歩前へと進めてゆく人々は、それぞれに素敵。

    でもひとつだけ不満なこと。

    すみれは何を思い、何を感じているのか。
    難しいのだとは思うが、私はすみれの目に
    映るものの美しさを、すみれの視点から見たかった。

    要するに、すみれの詩をもっと読みたかった。

    すみれというフィルターを通

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    2017年08月26日
  • いろは匂へど

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    何作も読んできましたが
    もしやこの作品が滝羽麻子さんの本領?

    描き方が美しくて素直で
    とても感情移入できました。

    男の描かれ方も女の描かれ方も
    男から見ていて頷けることが多くて
    京都を感じることは
    相変わらずできなかったけど
    空気感はとても好きです。

    小川糸さんの「喋喋喃喃」に
    どこか通じる風を感じたのは私だけかな。

    こういう友人関係なら心地よいでしょうね。
    修羅場を経てでも手に入れたい快適さを
    私は感じてしまいました。

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    2017年04月28日
  • 株式会社ネバーラ北関東支社

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    東京の証券会社を辞めて、田舎の納豆メーカーに転職した弥生。ネバネバだからネバーラかと思ったら、まさかのネバーランドに掛けての会社名。たいしてやる気も起こらず、ゆるゆるとした生活を送るつもりが、同僚の沢森くんのひと言が弥生の心に火をつけます。やがて会社が乗っ取られるとの噂を聞き、そうはさせてなるものかと弥生たちは新企画を練り始めるのですが……。

    同著者の『うさぎパン』と同様、キャラが魅力的。特に大阪出身で駅前の居酒屋を一人で切り盛りする桃子さんの頼もしいこと。「恋愛はな、とにかく押しや、押しの一手や!押してだめなら、もっと押す!」。

    「どんなひとにも人生が手に負えなくなるときはある。そして、

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    2017年04月24日
  • 株式会社ネバーラ北関東支社

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    東京での生活に疲れて、東京から地方へ転職をしたOLの話。その会社の名前が「株式会社ネバーラ」。納豆を主力にしている会社だ。納豆が色々なシーンで描写されつつ、納豆の話ではない。地方年で暮らす人と都会から来た人との人生劇場。それがとても心地よく、気がつけば引き込まれてしまう。

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    2016年09月02日