【感想・ネタバレ】ぱりぱりのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

17歳で詩人デビューしたすみれを取り巻く人々の物語。

下手をすれば問題児として扱われてしまったかもしれないすみれをありのまま受け入れ、見守ってきた家族は出来た人達だなと感じた。

すみれの詩は直接登場せず、読者に想像させる余白があるのも素敵。

0
2023年05月20日

Posted by ブクログ

読後じわじわ沁みてくる。

詩を書いて表現するすみれ本人は、喋る言葉は少ない。
それだけにすみれの見てる世界はどんなだろう。
すみれはいったいどんな詩を書いているのだろう。
想像するだけで楽しい。

人は生きているだけで知らず知らずに影響しあっているのだなぁ。
まるでタペストリーのように人々が影響し合いながらそれぞれの世界を創っている。

0
2023年01月05日

Posted by ブクログ


うさぎパンを先に読んでいて、この本気になるなぁと迷っていたら同じ作者さんで即お迎えしました。
読んでいる途中は正直、うさぎパンの方が面白いなぁと思ってしまったのですが最後の章と解説でやられました。好きな本です。
菫の感覚、0にしたくないなぁ。
解説でやられるなんて…びっくりした。

0
2021年04月18日

Posted by ブクログ

17歳の若さで詩人としてデビューした「すみれ」関わった人たちの小さな幸せの物語
・姉の自由さに苛立ちながら憧れる妹
・伸び悩む新人に苦悩する編集者
・不思議な魅力の隣人にときめく大学生
・意外な形で同級生と再会する販売員
・幼い娘の成長に不安を覚える母親

人とは違った感性や感覚を持つすみれは、幼少から周りと同じように行動することが苦手。興味があるものに対しては並外れた集中力を発揮する。
すみれの不器用だけど素直で真っ直ぐなところ。自由でマイペースなところ。野良猫を追いかけて泥んこになったり、降る雨に見とれたり…
しょっちゅう人を困らせたりするけど、いつも自然体で何だかホッとします。
そして愛おしい。

とくに思い入れがあるのは、やっぱりラストの母親目線「クローバー」
人と違っても健やかに成長するすみれの姿とそれを見守る人たち。
読後温かい気持ちになりました。

そのままで良い。みんなと違っても、その子にしかない光るものが必ずある。
表紙にすみれの世界観を感じます♪
また読み返したい一冊。

0
2020年11月19日

Posted by ブクログ

初の瀧羽先生。
いわゆる一般的な子供と全く違う菫。
正直に本当に暖かな家族に恵まれている。
だからそのまま大人になっていく。
それでも、解説でもおっしゃっていたように、彼女も周りの人によって変化している。
止まることはなく伸びやかに。
菫本人の感情や思いは今作で書かれることはなかったが、それがまた、良い味を出してるんじゃないかと思う。
何度もぐっときて、じわりとした。
うぐいすが一番好きかもしれない。
解説が本当に素晴らしくて感嘆しました。
誰もが1人で生きているわけじゃない。
自分自身が誰かの何かに必ずなっている。
そう思いました。

0
2020年07月25日

Posted by ブクログ

また素敵な作家さんを見つけてしまった。こういう時の喜びは、何ものにも代えがたい。たくさんのエピソード。こういう時にどう考えているか、それを表現すること。小説といえばそうなのだが、こんなにも見事とは。
薫の人生に関わることがなくても、どこかですれ違っている誰かが、たくさんいる。

0
2018年11月16日

Posted by ブクログ

6つ上の姉は、家族と離れて暮らしている。
気負いなく堂々とわが道をゆく姉。
私は風変わりな姉のことが好きだった。
17歳で詩人になった姉、中埜菫―なかのすみれ―。

第一話は妹の視線で書かれていた。
タイトルになっている「ぱりぱり」の意味もすぐに理解できた。
不思議な魅力を持つすみれのことが、続きが気になります。

連作短編のようだが、いろんな読み方、とらえ方のできる小説だと思った。
すみれってなんて凄い子なんだろう。ささやかだけれど、この独特な存在感。
菫を担当する編集者や、菫の才能を見出した高校教師など、すみれと関わった人たちの小さな気づきが、心に沁みてきます。

そして最後の「クローバー」は、優しく温かい家族のお話。すみれはしあわせ。父も母も。すみれはきっと周りの人を幸せにする。
瀧羽さんの作り出すお話は優しくて好きです。
これからも追いかけたくなる作家さんになりそうです。

0
2021年09月04日

Posted by ブクログ

本来はコミュニケーションを通して影響を与え合うのが社会に生きる人間だけど、独特な感性を通して影響を与える。
それもある種のコミュニケーションのようで、素敵だなぁと思った。

0
2021年07月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ぱりぱりって何?と思いながら読みはじめたけど、あっという間に読み終わりました。

少し変わった子供だと思われていたすみれ。
そのまますみれが、ただの変わった子、として育てられていたら、この物語のような素敵な展開はなかったんだろうな。

両親はもちろん、時々嫌気がさしながらもあたたかく見守った妹、才能を発掘した先生、編集者。
みんなが優しくて、あたたかかったからこそ、すみれはメモに詩を書き続けることができているのだと思う。

そして何より、すみれと碧の出会い。嬉しかったなぁ。

周りの人があたたかかったのはもちろん、すみれ自身にあたたかさがあるからで。誤解されやすいかもしれないけど、本当は優しさと一生懸命であふれている人なんだと思う。

全ての章のお話が、本当に丁度良い塩梅で終わっていて、それがものすごく気持ちよかった!

ぱりぱり。題名も、表紙のデザインも、全てが気持ちの良い本でした。すき!

0
2019年04月19日

Posted by ブクログ

てぃーぬオススメ本
なんともほわほわした詩人の女の子と彼女に関わる人たちの短編集。
どの話もほっこりする。
読後感の良いお話でした。
やはり冒頭の姉妹の関係が一番好きかな。

0
2017年10月17日

Posted by ブクログ

17/09/21 (64)
ふと『うさぎパン』を思い出して、あのやさしいあたたかい感覚の本が読みたいなあと思ってこれを。表紙が不思議でほのぼの可愛い。表題の『ぱりぱり』がすごく良い。ほかはまあまあふつう。

・「しかも今日じゃないし。来週だよ」
「わかってるよ。もうすぐだね、って言ったでしょ」
姉は弁解し、
「でも、今日みたいな日だったんだよ」
と続けた。
「よく晴れてて、暑くて、だけど空が青くて気持ちよかった。今朝、急に思い出したの。ずうっと昔のことなのに、はっきり覚えてる」
だって、すごくうれしかったから。
姉が目を細めてしめくくった。クッキーの焼きあがりを知らせる電子音が、キッチンに響き渡った。(P41 ぱりぱり)

0
2017年09月21日

Posted by ブクログ

17歳の若さで詩人としてデビューした中埜菫。その妹・編集者・隣人・国語教師・同級生・母親、それぞれの視点から成る連作短編集。菫自身の語りはないのだけれど、話の中で進む月日で彼女の現在も知ることができる。
読んでいる最中は苦しいのだけれど、どの話も最後には心が温かくなる。
扉イラスト 鹿児島睦

0
2017年09月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表題作の「ぱりぱり」のラストが秀逸でした。

中埜菫(なかのすみれ)というひとりの詩人。
私たちから見れば、変わった女性。
この人に翻弄される周囲の人たちの
それぞれの視点で描かれる連作短編集。

すみれが「いたせいで」苦悩し
すみれが「いたおかげで」自分自身の
気づきを得る。

すみれを触媒として、自分の生き方を
一歩前へと進めてゆく人々は、それぞれに素敵。

でもひとつだけ不満なこと。

すみれは何を思い、何を感じているのか。
難しいのだとは思うが、私はすみれの目に
映るものの美しさを、すみれの視点から見たかった。

要するに、すみれの詩をもっと読みたかった。

すみれというフィルターを通過していく人たちの
その生き方の変化は、時に清々しくて心地よい。

でもそれでは、人としてのすみれがいない。
すみれが一番その姿を見せてくれるはずの言の葉、
彼女が書きためた詩の数々を散りばめてほしかった。

0
2017年08月26日

Posted by ブクログ

周りのことなど気にも留めない、独特な個性を持った菫と関わる人々の話。
関わりの深さは登場人物によって大きく異なるが、ふとしたことが相手にとってはとても大きな影響を与えることもある。

ただ、葵についてはどんな影響があったのかよくわからなかった。
彼の物語は菫がいなくても成立しそう。

妹、担当編集者、隣人、教師、同級生、母親の視点があったが、菫本人の視点で見た話も読んでみたかった。
彼女にはどういうふうに世界が見えているのか気になる。

0
2020年10月07日

Posted by ブクログ

1人の詩を書く人とその周りの人のお話。
するするゆるゆるとお話が進んでいく。
ゆるゆる終わる。
ほのぼのするお話。

0
2020年05月30日

Posted by ブクログ

詩人菫のまわりの人物のお話。
菫との距離はそれぞれ違うけど
影響を受けている。

最後のお母さんに4つのクローバーを
渡す話はグッときた。
感情を出さなくても、語らなくても
伝わることはある


0
2020年05月10日

Posted by ブクログ

すみれから影響を受けた6人の人々の物語。
解説にもあるように、自分に大きな影響を与えた人って誰だろうと思うと面白い。
「カルシウムが欲しいな」は使ってみたくなった。マイナスなことを少し柔らかく言い表せるのって何だか素敵。

0
2019年04月23日

Posted by ブクログ

最初はこんな子近くにいたらめんどくさいなぁと思ってたけど、読み終わったらなんとなく良い気分だった。どこが面白かったのか説明しづらいけど。解説で言う、中身忘れちゃうけどなんとなく影響を受ける本かな。

0
2017年11月08日

「小説」ランキング