瀧羽麻子のレビュー一覧

  • 左京区桃栗坂上ル

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    あなたは、学生時代を『京都』で過ごすことに憧れますか?

    人口10万人あたりの大学数が最も多いのが『京都』なのだそうです。国立の京都大学、私立の同志社大学や立命館大学など確かにそんな『京都』に本拠を置く大学はいくつか思い浮かびます。

    また、『京都』に私たちは特別な感情を抱きもします。1200年前にこの国の都が置かれた地、『京都』を語る時、私たちはそんな歴史の重みを知らず知らずの内に意識しているようなところもあると思います。

    『五月の京の風物詩が葵祭なら、八月のそれは五山の送り火である』。

    もちろん全国各地に季節を彩る祭ごとは存在します。しかし、『京都』という地名が持つ重さがそれら

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    2023年06月12日
  • ありえないほどうるさいオルゴール店

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     静かで優しい短編集。皆さんの感想を拝見すると、読者の想像力に委ねる部分の多さを歓迎する人と、物足りなさを感じる人と分かれていて興味深い。私は、各話終わりのその先もう1ページ分くらいは見せてほしい、と思うかな。でも、各主人公たちがどんな未来を選んでもきっと納得いく人生になるんだろうなと思える。

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    2023年05月30日
  • 虹にすわる

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    意外性はないですが、登場人物の心情が良く表現されており読んでて落ち着く本でした。
    終わり方も良かったです。

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    2023年05月28日
  • ひこぼしをみあげて

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    七夕のお話かな〜と思ったら、天文部の話でした。星って詳しくないし、あまり見ないけど、読み終わったらなんだか空を見上げたくなった。
    千春も那彩も、天文部のみんなも良い子で、最後は少し切なかった。

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    2023年05月24日
  • うちのレシピ(新潮文庫)

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    2つの家族のお話
    家族それぞれの理由があって、食べてきたものも違う
    その2つの家族が合わさったときに、良いことは広がっていって、辛いことや我慢してたことはやわらかくなって

    食べ物を通じてのお話が、家族それぞれの視点で描かれていてよかったです!

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    2023年05月12日
  • 虹にすわる

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    昨年6月に弟が亡くなりました。その5カ月後、弟よりひとつ下の私の友達も同じように癌で亡くなりました。20年以上前に弟と彼は面識があり、亡くなるひと月前に「向こうで弟さんに会えるとおもいます」と連絡をくれました。

    そんな彼が木工職人で、遺作となった椅子が展示されている今、木工の話だなんて知らずにこれを読んだものだから、思わず涙。

    「虹にすわる」とは良いタイトル。彼の遺作は曲線が虹っぽいベンチシートで、ふたり並んで座っているところを想像します。

    瀬尾まいこが好きな人なら、瀧羽麻子もきっと好きですよね。心が温かくなる。

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    2023年05月05日
  • 虹にすわる

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    これはぜんぜん本の感想ではないです

    どんなに評価がよくても
    しっくりこない本はなかなか進んでいかなくて

    仕事も忙しいし、家のこともあるし、
    なかなか本を読む時間を確保できなくて
    昔みたいに本に夢中になれなかったりもして

    面白いよ、って勧められた本でも
    ちょっと読んで放置とかが続いたりして
    自分に読む力がなくなっちゃったんだなあ
    ってなんか寂しくなってたところで

    久々に
    ああもう寝なきゃ、でもあと1ページだけ
    今日はもう終わり、でも明日帰ったらすぐ読もう

    って
    読みたい気持ちがいっぱいになれた

    名作傑作といわれるもののよさを
    理解できない自分の読解力のなさも
    もちろん分かった上で、

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    2023年05月01日
  • 株式会社ネバーラ北関東支社

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    ユニークなタイトルに惹かれて手にした一冊。⁡
    ゆるゆると、淡々と進んでいく物語が、心地よかった。心がザワザワ落ち着かない時に、平坦に戻してくれるような穏やかな本。⁡

    ひたすらいい人たちばかり登場するので、落ちついて読み進められる。⁡
    ネバーラのみんなや、桃子さんたちの存在が弥生を癒やし、沢森くんの鋭くい指摘が弥生を奮い立たせる。⁡

    マユミちゃんの物語である「はるのうららの」を読むと、数々のマユミちゃんの言動の背景が分かり、おもしろかった。⁡
    個人的には、マユミちゃんや沢森くんのサイドストーリーにも興味がある。⁡

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    2023年03月20日
  • うちのレシピ(新潮文庫)

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    2つの家族計6名の視点で物語が語られる。自分を見つめ、相手を思う。優しさで溢れる、素敵な作品でした。

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    2023年03月19日
  • いろは匂へど

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    京都で小さな和食器店を営む紫(ゆかり)の、京都らしさがいっぱい詰まった恋物語。
    紫に想いを寄せているブライアンという欧米人のお客さんが登場し、“京都らしさ”をさらに引き立たせています。

    あるパーティーで知り合った、紫より20歳ほども年上の染色工芸家湊光山(みなとこうざん)は、染めものに情熱を注ぎ、つかみどころのない魅力を持った人物で、危ないとわかっていながら、紫は光山のペースにどんどん巻き込まれていきます。
    光山の工房を手伝っている藤代さんも美しく謎めいた女性で、もどかしいけれどこの恋の行方が気になります。

    初めは、瀧羽さんの優しい文体のせいか素朴な雰囲気を感じていたのですが、50代と30

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    2023年03月01日
  • たまねぎとはちみつ

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    児童書。
    タイトルのたまねぎとはちみつって、そういう意味なのかと納得。
    他にも世界各国のことわざ、言い伝えが登場して、どれも素敵だった。
    我が子には出来なかったことを他所の子にしてあげられる優しさがいいなと思った。
    最近は、近所でこんな素敵なおじさんに会う機会もなかなかないけど。

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    2023年02月10日
  • 失恋天国

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    失恋した人のための学校、授業。設定が面白くて、最初はこんな学校あったら今の時代怪しまれるよなあと思いつつ読んでいくとこんな学校入りたい!楽しそう!って思いながら読みました。失恋した雛子の1年間の物語。寮生活を送るにあたって、全然違うタイプの友達ができるのも羨ましかった。 雛子の性格が自分に似ていて、どんな風に考え方が変わっていくのかをワクワクとみていました。 雛子もエミリちゃんも貴和子もみんな幸せになって欲しいし続編が読みたい。って思いました。

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    2023年01月22日
  • ひこぼしをみあげて

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    ネタバレ

    クラスメイトに誘われて天文部に入部した千春は、部内の雰囲気は悪くないが、知識の差で若干居心地の悪い思いをしていた。だが、徐々にそれも解消され、天文部の活動がとても楽しくなり…

    児童書なので舞台が中学生って点が可愛らしかったです。
    千春と先輩の二階堂との淡い恋が実るかと思っていましたが、ラストまさかの展開で少し悲しかったです。お互いきっとこの失恋を経て大人になった気がします。

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    2023年01月08日
  • ひこぼしをみあげて

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    引っ込み思案の千春。
    中学入学後、新しい友人の誘いで天文部に入部。
    その一年間の物語。

    もう半世紀近く前のことだけれど・・・
    同じ小学校出身の子が少なくて、さらに、さして仲良くもなく・・・
    その心細さ。いまだに思い出すと胸がきゅっとなるような。
    もしも、わたしに天文部があったらな・・・

    瀧羽麻子の物語と今日マチコの絵が、良いんだなぁ・・・
    ますます、わたしにも欲しかった中学生の記憶と思わせてくれる。

    そして、最後に意外な展開。
    わたしはこの人を知らなかったんだなぁと、
    考えさせられる物語が、またひとつw
    (「川の畔にたつ者は」に続いて)

    でもって、天文台つきのホテル、いいじゃん・・・と

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    2022年12月31日
  • ひこぼしをみあげて

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    児童書。
    友達に誘われて、さほど興味がないのに入った天文部。
    なんとなく居心地の悪さを感じていた千春だが、だんだん星の面白さに気付いたり、仲間との絆を深めていく。
    その様子が中学生らしい初々しさで良い。

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    2022年12月28日
  • ひこぼしをみあげて

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    天体と恋愛、そして失恋。天文部に入った少女千春の青春物語。
    小学生でも読みやすそうな本。恋愛だけでなく星についても詳しく描かれていたため、興味深かった。

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    2022年12月26日
  • 虹にすわる

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    瀧羽さんの文章はいつも温もりがあって、心が和みます。

    東京から小さな海辺の町にある実家に戻って、じいちゃんの修理屋の仕事を手伝っている徳井のもとに、大学の後輩の魚住が訪ねてくる。
    いつか椅子の工房をやろうという大学時代の夢を覚えていた魚住は、徳井家の納屋を改造して、作業場を作ってしまった。

    デザインを練るのが好きな魚住と、作り手としての技術を持った徳井。
    楽観的な魚住に圧倒されながら、徳井もいつの間にか一緒に椅子作りを始める。

    タイプの違う二人の合作の椅子が出来上がり、新しい依頼が来るたびに、読んでいる方もわくわくしてきます。
    安定した注文が来ることより、ただ純粋に満足のいく椅子を作るこ

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    2022年11月10日
  • 株式会社ネバーラ北関東支社

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    うさぎパンに続き瀧羽さんの本を連続で読みました。
    いつもなら、同じ作者の本は続けて読むことは少ないのですが、瀧羽さんの文章が好きになってすぐ読みました。

    結果、ネバーラもとても好きな文章でした。
    うさぎパン同様、小説だと分かっていても、実在しているように感じるくらい、登場人物の描写が細かくてイメージしやすいです!

    桃子さんの居酒屋 なにわ にも行ってみたいです

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    2022年11月06日
  • いろは匂へど

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    読み返すのは4回目。
    大きな波風がなく穏やかな物語で、舞台となる京都の町並みや染め物の描写が魅力的。
    何かに影響を受けることを「染まる」と表現する日本語の美しさを、読んでいて再発見したような気持ちになる。

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    2022年10月29日
  • ハローサヨコ、きみの技術に敬服するよ

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    主人公で高校一年生の誠は、幼なじみの小夜子と二人で個人的なネット関連の問題を解決しています。誠が依頼を受け、小夜子がパソコンの能力を駆使して実作業を行っています。学校の裏サイトへの悪意ある書き込みを誰が書いたか突きとめたり、誤って送信したみられたくないメールを削除したりしています。ただ、誠は次第に自分たちがしていることが正しいことなのか思い悩みはじめます。そんなある日、ネット上のサーバに侵入するというコンクールに参加することになります。
    青春学園小説と思いきや、企業も巻き込んだ事件に発展し、ドキドキハラハラのハッキング小説でした!

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    2022年10月22日