瀧羽麻子のレビュー一覧
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ネタバレ舞台は小樽かなぁと思いながら読んだ。
展望台はもしかして神威岬?と思ったけど市街地近くっぽいし旭展望台辺りだったりするのかなぁどうかなぁ。
架空の町が舞台でもいいけど実在するところに思いを馳せながら読むのが好きなので、明言されなくてもモデルがあると読んでいて楽しい。
ムカイさんの能力は馴染みのない私にはとってもファンタジーだったけど、そういう人が本当にいたとしたら自分のも聞いてみてほしいなぁとワクワクした。ただ、思い出振り返っても特に曲は浮かばないので音楽が鳴ってるかどうかは微妙ではある。
ある音楽を聴くとふっとその時の思い出が浮かんでくる、ってたまに聞く話ではあるけど全然当てはまらないから -
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ネタバレ話は、1人の女性が藤巻家へ家事手伝いに行くところから始まります。二十四節気でお祝いをするのが家族行事であったり、風変わりなお坊ちゃんがいたりと、どこか変わっている藤巻家。そしてその藤巻家を取り囲む人々。
藤巻家はどんな人たちなのだろうか。
語り手が家族もしくはその周りの人たち1人1人から順に移っていくオムニバス形式でした。
『自分の頭で考えたことは、あなたの財産です。
残しておかないともったいない。』p247
家族が1人、また1人と増えていく中で、ずっと変わらないものだけではありません。変わっていくのが常です。
家族の心が離れかけたかと思いきや、思わずほっこりしてしまうあたたかな結末が -
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藤色のスーツを着こなして、颯爽と前を向いて歩く姿が印象的な表紙。
「さよなら校長先生」というタイトルからも分かるように、
この本の主役でもある高村校長先生が亡くなったという知らせから話は始まる。
生前関わりがあった6人が語る
校長先生との出来事や思い出。
それぞれの記憶に残る校長先生は、
ちょっとずつ違っていて、関わる人によって違う一面が見えたりするもの。
芯がしっかりしていて、生徒想い。
みんなから慕われている一方、
理路整然な母親に対し、娘さんにとってはちょっと複雑な部分もあったんだな…
と生徒目線と娘目線からの対比は面白かった。
でも、こうして亡くなった後も偲ぶ会を開いてもらったり -
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藤巻家の4世代の短編小説集。
気象学者の曽祖父、画家の祖父、曽祖父と同じ気象の道へ進んだ母、小学2年生の玲へとバトンは繋がれていく。
語り部は本人ではなく、隣人や家庭教師、仕事相手などにその輪郭を語らせる。ゆえに本人の輪郭はとてもクッキリと浮かび上がるが、その分内面は読者各々の想像に委ねられている。各々に委ねられてはいるが、作者の巧さによってきっと似た想像をしているのではないだろうか。
異色なのが藤巻家の人間ではないが、ノストラダムスの予言を本気で信じ込んでいたアラサー女性。じわじわとホラーじみ、一見穏やかそうな藤巻家にさっくりと切れ込みを入れている。家族全員(もしくは和也以外)一生消えない -
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占い師の父親と保険外交員の母親を持つ、それぞれ個性が違い、年齢も離れた4兄弟(コケ研究者の朔太郎、父親と同じ占い師の真次郎、倉庫会社勤務の優三郎、大学生の恭四郎)のさざなみだつ日常を、4兄弟の視点が次々に入れ替わる形で描く。
兄弟それぞれのキャラが立っていて、同じ場面でも捉え方が違ったりして、面白かった。なんだかんだ言って、すごくよい兄弟、家族だなと感じた。
父親と次男の職業である占い師についても、実際こういう感じなんだというのがわかって、興味深った。決して当てずっぽの単なるオカルトというわけではなく、伝統やある種の理論を踏まえた、一種のカウンセリングのようなものなのだと理解した。
ただ、終わ