瀧羽麻子のレビュー一覧

  • あなたのご希望の条件は

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    ネタバレ

    転職が題材の話を読むと、登場人物達と照らし合わせながら、今の自分の環境を見直しできるのが良いな。みんなそれぞれの境遇で、そこから一歩を踏み出そうとしている。私は、どうなんだろうか。香澄さんのように真摯に相手に寄り添って仕事に向き合っているんだろうか。自問自答を繰り返して、なかなか答えはでないのだけど。
    「多くの人々は、縁あって就いた職業をそれなりに気に入り、もしくは折り合いをつけて、日々こつこつと働いている。幼い頃の夢を思い返すわけでも、ことさらに嘆くわけでもなく。仕事というのは、たぶんそういうものなのだ」この文に本当にホッとした。そうだよね。今の自分の境遇から逃げ出す必要がなければ、目の前の

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    2024年09月17日
  • 女神のサラダ

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    農業に関わる元OLや私大生、シングルマザーに古希の女性など様々な境遇の女性達。舞台は日本全国あちこちでそれぞれの作物もみな美味しそう。青春ストーリーに切ない恋に初恋物語ありで多彩。特にオーリーブは知らないことばかりで興味深かった。自分の食卓にある食材は沢山の人たちが作ってくれているのだと感じる。オリーブに登場した桜田くんはトマトの桜田くんと同一なんですよね?二十数年経て再会、二人の今後もどっかで読みたいな。

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    2024年09月12日
  • 乗りかかった船

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    北斗造船を舞台にした7つの短編。それぞれの登場人物達が時期を変えて関わる。立場や時期が変わると同じ人物、物事も見え方が変わる。誰もが納得する人事なんてない、自分が思う適所と会社から見た適材適所は違う。人事の倉内部長がいい味出してる、彼の胸の内も知りたかったな。「波に挑む」での造船業界に蔓延る女性蔑視。男性、特に地位がある年配男性はこんな感じかもしれないけどこの会食のお店の店員の態度はどうなのかな?それなりのお店だろうに玲子の見た目だけで判断して秘書扱いするなんて店の質を疑う。

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    2024年09月11日
  • あなたのご希望の条件は

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    ★4.0
    転職エージェントで働く女性の話。この作家さんの本は初めて読んだけれど、読後感もよかった。すべてがすっきりさわやかなわけではないけれど、リアル。
    どこで働くのか…最適なんてわからない。いまだに。

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    2024年09月09日
  • 博士の長靴

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    素敵な穏やかな博士の人生。
    気象の不思議を知りたい博士の若い頃、その子ども、さらにその子供と、さらにその子供。
    章ごとに時代が流れて日常が描かれる。
    最後の、長靴のエピソードがグッときました。

    天気の研究に生涯をささげた藤巻博士。博士一家・四世代の歴史と、彼らとの出会いで変化していく人々の生きざまや家族の在り方を丁寧に描いた傑作連作短編小説。

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    2024年08月30日
  • 東家の四兄弟

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    占い師を父に持っ四兄弟、占いに背を向ける者、父の背中を追う者、積極的には関わらないが否定もしない者、占いとは基本的に関わりなく今の典型的な若者、と四者四様の兄弟。それぞれ、家族や周りの人間関係に悩みながら生きている。
    占いなんて非科学的と思っていたが、昔は権力者が時々の判断に頼りにしていたこともある。漠然としたものではなく、系統立てて物事を見、そこから判断されるものでもあるようだ。知れば知るほど奥深いもののような気がしてきた。
    占いを根底にして描かれる東家の四兄弟と両親。
    これから何かが起こりそう、ってところで終わったような気がする。でも後は読者の好きに想像していいのかな。
    赤い服の老女も出て

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    2024年08月28日
  • 女神のサラダ

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    何がすごいとかドラマッティックとかではないんだけど、どのストーリーも気持ちが良い。
    作者の好きな感じが、期待を裏切られることなく楽しめたお野菜小説でした。

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    2024年08月24日
  • 女神のサラダ

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    自然や野菜が好きだから、タイトルに惹かれて手に取りました。
    どの話も良かったけど、短編だから話の始まりに情報が多くて、話に溶け込む頃には物語が終盤で…
    ちょっと短編苦手かもと初めて思いました。

    本部長の馬鈴薯が、印象に残って良かったかな。付き合いづらいけど、かわいらしい感じがあって、人っていろんな面があるから、決めつけたらだめだよな、と思いました。だけど、実生活だと難しいかも…。

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    2024年08月17日
  • 女神のサラダ

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     タイトルの『女神のサラダ』、帯の「読むサラダ」に、素晴らしい食材で超美味なサラダを提供する女性の物語‥と想像しましたが、全然違ってました。
     8編の独立した短編集で、日本各地の8人の農業女子たちの、明日への希望を見出す物語でした。

     年齢も置かれた立場もばらばらな女性たちが、様々な事情を抱えながら、野菜・果樹・酪農を中心に農業に従事する喜びを体感し、成長していく様子が清々しく描かれています。さらに8編それぞれ、農業以外の人間関係等、重い問題も扱い、短編で終わらせるのが惜しいほどの深みもあります。

     短編集にした良さとしては、日本各地の里山の風景や伝統野菜の瑞々しさが上手く融合して描かれて

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    2024年08月07日
  • 女神のサラダ

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    様々な境遇の女性たちが、農業に関わりながら成長していく物語。どの話も農業の大変さも感じながら、色々なことを乗り越えていく姿に共感したり、うるっとしたり。素敵な短編小説でした。

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    2024年08月05日
  • あなたのご希望の条件は

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    ネタバレ

    仕事は人生の大部分を占めるもので、転職するのも悪くないなと思った。けど、ちゃんと自分がどんなことを
    望んでいるのか、向き合う作業が大変だなと思った。そしてそれほ転職活動だけでなく、婚活や人との付き合い方にも現れてくるんだなと思った。

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    2024年07月25日
  • うさぎパン

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    高校生カップルは初々しくて、微笑ましいけど、世代的に同じ気持ちにはなれなかったかな。懐かしい昔を思い出すのも…
    失恋で立ち直れずにいる、主人公の友達の気持ちの方が想像できた。パンがモチーフになっていて食欲をそそられたわ!

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    2024年07月23日
  • あなたのご希望の条件は

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    転職を支援するキャリアアドバイザーのお仕事物語。いろんな思いを抱えて転職の相談にくる相談者達を相手に的確にアドバイスをして支援していく主人公の仕事ぶりにとても魅かれて読み進めた。また主人公の千葉香澄も私生活でいろいろ悩みがあり同時進行で話しが進んでいく。人生何が起こるかわからないなー。主人公はどんな選択をしてどんな未来を生きるのか、この物語の続きが気になります。

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    2024年07月10日
  • あなたのご希望の条件は

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    転職エージェントの話。
    転職を経験したことのある身として、興味深く読んだ。自分の経験から強みってなんなのか、一口に営業といってもいろいろな仕事があったり、サービス業からの保育園事務など、1人だと気づかない観点をくれるのはきっとありがたいものだろう。
    転職などをサポートしたり、自己理解をサポートする仕事に就くと、しばしば訪れるのが自分はどうするかということ。
    最後にそのきっかけもあり、今後彼女がどういう選択をするかも楽しみだった。

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    2024年07月10日
  • ありえないほどうるさいオルゴール店

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    優しい気持ちになれる、優しい音色の物語だった
    一つ一つの物語は短いけれど、それぞれの人生や思い出をうかがい知る
    どの物語の終わりも、最終的な結末は読み手の想像力を掻き立ててくれるのが良いなって!
    次に続く言葉はなんだろう?
    次に彼はどのように行動するのだろう?
    って思う終わり方で、私は幸せな想像をしてしまう
    それは彼らの人生がこれからも続いていく道標みたいで私は好きだな
    もちろんちゃんと綺麗な大団円の結末も好きだけれど、未来を想像する終わり方も素敵だな

    この物語でのオルゴールは、人生の添え木のような役割だ
    出しゃばることなく、思い出や人生の1頁を思い出させてくれる
    物語によってはオルゴールは

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    2024年07月03日
  • 東家の四兄弟

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    植物学者、占い師、会社員、学生の四兄弟のストーリー。
    実際面と向かうとイラッとしそうだけど、優三郎の弱さや、長兄に甘える感じは気になってしまう。
    それぞれにキャラが立ってて、ドラマ化したら面白そうだと思った。

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    2024年07月03日
  • 東家の四兄弟

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    小説を読んでいると、かなり波瀾万丈な出来事が当たり前のように思えてくるけれど、東家に起こった出来事は、些細なようで充分大問題だよなぁ。
    家族関係はベタベタしているわけでもないけど、根底でしっかり「家族」として自然に思いやっている空気感が、とてもほんわりした気分にさせてもらいました。

    兄姉に連絡してみよう〜。

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    2024年06月20日
  • 女神のサラダ

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    どのお話もすてきでした。特に最後の『トマトの約束』を読んだあとは、とても晴々とした気持ちになりました。

    不器用でもいいから、人を大切に思う気持ちだけは諦めずに持ち続けていたいなと思いました。

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    2024年06月20日
  • 博士の長靴

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     なんか最後まで行くと、とても筆が達者な作家に、瀧羽さんが成長なさっていることに、しみじみした思いを感じる。左京区の頃と比べたら、小説としての滋味が。

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    2024年06月04日
  • ぱりぱり

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    色々な人からみたその人はでてくるけど、本人は本当はどんな世界を見ているんだろう?
    実際の世界でも、本当のその人の気持ちは分からなくて、想像でしかないんだよなぁと改めて感じた。

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    2024年06月02日