瀧羽麻子のレビュー一覧

  • うちのレシピ(新潮文庫)
    洋食屋さんを舞台にした6話からなる連作短編集。
    やっぱり食べ物の本が面白くて好きだなと思わせてくれる1冊。花婿のおにぎりのお話が好き。
  • あなたのご希望の条件は
    つい最近転職をしたので、とてもリアルに感じました。転職エージェント側の気持ちを知ることができて面白かったです。
  • 虹にすわる
    瀧羽さんの文章はいつも温もりがあって、心が和みます。

    東京から小さな海辺の町にある実家に戻って、じいちゃんの修理屋の仕事を手伝っている徳井のもとに、大学の後輩の魚住が訪ねてくる。
    いつか椅子の工房をやろうという大学時代の夢を覚えていた魚住は、徳井家の納屋を改造して、作業場を作ってしまった。

    デザ...続きを読む
  • ありえないほどうるさいオルゴール店
    7つの優しい物語。
    オルゴールから聴こえるのはどんな音楽なのか。それを聴いてどう感じるのか。このお店でそのオルゴールに出会えた人達に起こる出来事。
    温かな気持ちで読み終えました。
  • 株式会社ネバーラ北関東支社
    うさぎパンに続き瀧羽さんの本を連続で読みました。
    いつもなら、同じ作者の本は続けて読むことは少ないのですが、瀧羽さんの文章が好きになってすぐ読みました。

    結果、ネバーラもとても好きな文章でした。
    うさぎパン同様、小説だと分かっていても、実在しているように感じるくらい、登場人物の描写が細かくてイメー...続きを読む
  • うさぎパン
    ゆうこの日常を美味しいパンと一緒に穏やかに楽しむ本かと思っていたら!!
    途中のスパイスに えっ?! と声が出てしまった

    私もパンが好きなので、アトリエに行ってみたいと思いました
  • いろは匂へど
    読み返すのは4回目。
    大きな波風がなく穏やかな物語で、舞台となる京都の町並みや染め物の描写が魅力的。
    何かに影響を受けることを「染まる」と表現する日本語の美しさを、読んでいて再発見したような気持ちになる。
  • ハローサヨコ、きみの技術に敬服するよ
    主人公で高校一年生の誠は、幼なじみの小夜子と二人で個人的なネット関連の問題を解決しています。誠が依頼を受け、小夜子がパソコンの能力を駆使して実作業を行っています。学校の裏サイトへの悪意ある書き込みを誰が書いたか突きとめたり、誤って送信したみられたくないメールを削除したりしています。ただ、誠は次第に自...続きを読む
  • 博士の長靴
    4世代が登場するが、大きな出来事は特に起きない。
    というか、大きな出来事は本編では紹介程度でしっかり描かれることもない。
    でも、出てくる登場人物はくっきりとその人物が思い描ける。ちゃんと人柄を感じられる。凄いところもしょうもないところも。
    飛び飛びのエピソードは、雨上がりの水たまりをいくつも覗きこむ...続きを読む
  • 博士の長靴
    読み終えたとき、何やらよくわからない物語だなぁと思ったのだけれど、その後に説明書きを読んで納得。
    藤巻博士一家の四代に渡っての物語。人の歴史というのもお天気のようにままならないもので、どんどん変わっていくもの。
    心温まる晴れた日の物語もあれば、ハラハラとしてしまう雷雨の物語もある。曇りが晴れてきたり...続きを読む
  • もどかしいほど静かなオルゴール店
    その人の心の中に流れている音楽を聴きとって、オルゴールを作ってくれるお店が、南の島でNew Openしていました。
    悩みや迷いを抱えている人の背中をそっと押してくれる音楽。それで全てが解決するわけではもちろんないけれど、一歩踏み出す勇気をくれる。 そういうものを求めている人ってきっと多くて、老若男女...続きを読む
  • あなたのご希望の条件は
    転職エージェントの女性の話。垣根さんのシリーズの女性版という感じで話はイメージ通りだけど、料理は瀧羽さんらしいかな。私は真摯で好きです。
  • うさぎパン
    焼きたてのパンの優しい香りが似合う本

    表題の「うさぎパン」はちょっとファンタジックなストーリー
    優しく静かな愛があちこちにあふれてる

    愛情をエネルギー保存の法則に喩えて、総量が一緒でそれをわけるのだから大切なものが多ければ分散されてしまうという優子と、愛情資源無限大の法則とやらを信じてる母親との...続きを読む
  • もどかしいほど静かなオルゴール店
    シリーズ2作目。
    前作は北の街が舞台だったのが、今回は南の島に。
    場所が変わるだけで、流れる空気感がゆるやかになった気がする。
    住民400人の島なので、登場人物も短編の中でかぶってくる。
    前作での登場人物がまた現れたりもするので、面白かった。
  • 虹にすわる
    「虹に『すわる』」という作品名で椅子作り工房が舞台の物語。
    仏壇職人の家に生まれ、物語の中では実家で修理屋をしている徳井。
    徳井の後輩で椅子作りへの情熱はあるが、就職先の工房を飛び出し、徳井の所へ転がり込んできた魚住。
    この二人が椅子作り工房を営んでいく様子が描かれている。
    日常の物語が穏やかに流れ...続きを読む
  • 女神のサラダ
    住んでいるところがわりと田舎なので時々採れたての野菜をいただいたりします。
    それがとっても美味しいのです。
    もちろんいろんな苦労をして1つの野菜ができあがるのはわかってます。だからこそ感謝して食べなきゃ。どの野菜もとても美味しそうです。
    そして思わず、泣けてしまう1冊。
  • あなたのご希望の条件は
    転職エージェント、キャリアアドバイザーの話
    珍しいテーマで自分がかつてしたいた仕事が主題になった小説ははじめて読んだ

    ある意味すごくリアルというか、ほとんど全く起こりうることしか書いていないので
    自分の気持ちを重ねながら読んでしまった

    経験したことがない人が読んでどう思うかはわからないけど
    私に...続きを読む
  • 乗りかかった船
    ひさしぶりに、正統派のお仕事小説を読んだ感じです。悪者が出てくるわけでなく、みんなそれぞれ頑張って生きている様子に、ついつい自分を重ね合わせてしまいます。続きがぜひ読みたい作品でした。
  • うちのレシピ(新潮文庫)
    一組のカップルとその両親、6人の視点で語られる結婚に至るまでとその後のお話。現在と過去、そして未来もあり想像しながら楽しめる。母親の美奈子さんは少し自分に似てるようにも思えて親近感もあり。少し変わっているけれどパートナーはとても理解あり羨ましい。最後になんの問題もないと思った真衣ちゃんにも辛い過去が...続きを読む
  • 女神のサラダ
    普段、何気なく口にする野菜や果物、乳製品。
    それを作る人達の様々な人生模様のオムニバス。


    畑や風景の描写も人の心情も共にみずみずしく、
    それぞれの続きが読みたいと思いました。