瀧羽麻子のレビュー一覧

  • 乗りかかった船

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    北斗造船の人事異動を描いた7連作の短編集。
    不本意な人事異動にショックを受けて、「力不足と思われているのかな。本当は別の仕事を希望しているのに。」と思って落ち込んでいると、「不本意なのはわかっていたけれど、会社全体にとって大事な仕事のために、あなたの力が必要でお願いした」というくだりにハッとしました。
    全体を見ている人は意外と自分のことを見ていて、自分の力が発揮できると思って仕事を任せるものかもしれない。希望と違っても、与えられた仕事を精一杯こなしていくことで、一回り成長できると信じて、頑張りたいと思いました。

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    2025年05月03日
  • もどかしいほど静かなオルゴール店

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    前作からガラッと移転して南の地方の離島なんですね。のんびりした南国景色が浮かぶような描写。どの話も良かった。特に「ゆびきり」がかわいい。
    「みちづれ」は前作から続いてるお話。最初はわからなかったけど読んでるうちに思い出した。お母さんにとってはあのときのオルゴールがとても大事なものになってたんだね。

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    2025年04月30日
  • さよなら校長先生

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    亡くなった時になんて言われるかで、
    どう生きたかが明らかになるんだろうな。
    本人には知る由もないし、
    周りの人がなんて言うかも亡くなってみないと分からないかもしれないけど。

    高村正子先生。
    生前の行動を裏切らない偲ぶ会。
    こちらの背筋も伸びる思いです。

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    2025年04月30日
  • さよなら校長先生

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    当たり前だけど、どんな人でも、出会う立場、接する間柄によっていろいろは側面が見えて、感じ方や思い方が違うんだなと改めて思った。
    自分はキャリアがないからだめな人間だと嘆いていても、親としては?伴侶としては?友人としては?と考える、その人の側面はさまざまで、一概にいい人、悪い人、優秀な人と決める事できない。
    ある一点でだめな人間だと落ち込んで、全てがダメだと思ってしまう自分は少し前向きになれた本だった。
    作品自体はほのぼのしていて、読みやすかった。

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    2025年04月30日
  • 女神のサラダ

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    いつも食べているひとつひとつの野菜は誰かの手によって育てられ収穫され私たちのもとへ届けられるけど、その誰かについて、普段はあまり意識していませんでした。
    そこに気づかせてくれる作品。
    章タイトルそれぞれに野菜の名前が入っていたりしてかわいいなと感じながら、農業に携わる・深く関わる女性たちの愛情や葛藤の果てに完結される野菜の物語はどれもハートフルでラブで、どれもほっこりするお話でした。

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    2025年04月12日
  • 左京区七夕通東入ル

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    久しぶりの恋愛小説。ピュアで一生懸命でとてもかわいいお話でした!みんなの悩んでいる気持ちや嬉しい気持ちが細やかに表現されていて、よく伝わってきました。また心癒されたい時に瀧羽さんの本を読もうと思います。

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    2025年04月11日
  • 博士の長靴

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    時代が変わっても代々続いていくしきたりみたいのっていいなー。やっぱり続けるって大事なんだな。繋がってるというか。

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    2025年03月28日
  • 虹にすわる

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    大学時代の友人である徳井と魚住。故郷で修理屋さんをしている徳井の元に魚住が押しかけてきて椅子工房を始める。劇的なことが起こるわけでも大成功するわけでも大恋愛ストーリーがあるわけでもなく。何人か間に挟んだら見つかりそうな普通の人々。でも応援したくなる二人、こんなに好きなものを仕事にできるのは羨ましいな。

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    2025年03月23日
  • 博士の長靴

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    きれいな表紙に惹かれて読んでみた。「往々にして」「矜持」等いろんな言葉がつかわれていて、知的な本‥と思った。およそ80年前の時代から物語が始まるので、聞きなれない言葉や文化がいろいろ出てくる。章によって話し手と時代設定が変わるのはおもしろかった!この2人こうなったんだーとか、読み取りながら相関図を思い描く。

    藤巻さんみたいに、気象学を学んで自分でこのあとの天気を予想できたらすてきだな〜。どうして虹はかかるのか?なんで白い雲と黒い雲があるのか?そういうこともちゃんとしれたら、空を見るのももっともっと楽しそうだな。

    私も藤巻さん同様散歩は好きだけど、晴れた日にイヤホンをさすことが多い。雨は寒い

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    2025年03月21日
  • さよなら校長先生

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    高村先生いいなあ! テレビで見るような行動力あふれる熱血先生って感じの先生じゃないところが良かった 今春から小学校教師3年目の娘にも勧めたい一冊

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    2025年03月15日
  • 博士の長靴

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    天気の研究に生涯をささげた藤巻博士の一家・四世代を中心に、彼らとの出会いで変化していく人々の生きざまや家族の在り方を描いていて良かった。それぞれのお話で語り手が変わるので、次は誰の視点だろうと楽しんで読める。
    天気を変えられないように、人間もあるがままを受け入れるしかないと思えるようになり、少しスッキリ。読み終えた後は天気や四季の変化を感じるのが楽しくなるはず。


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    2025年03月11日
  • もどかしいほど静かなオルゴール店

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    素敵な話がいっぱいで心が温かくなった。
    前作の『ありえないほどうるさいオルゴール店』を読んでから読んだ方がより楽しめると思う!

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    2025年03月09日
  • 左京区桃栗坂上ル

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    シリーズものと知らずにこの本から読んでしまったのだが、問題なくキュンキュンしながら読んだ。京都の街中や大学生の生活は懐かしいなぁと思い、京大や理系学部の雰囲気は想像できて面白かった。

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    2025年03月08日
  • 博士の長靴

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    瀧羽麻子氏は初めての作家さんでした
    優しい表現が多く読後は自分も少し優しくなれたのではないかと思うほど。
    ほとんど台詞もなく空気もあまり読めない、それでいて物語の真ん中に構える藤巻氏とひ孫の玲くんのシーンが読後の心地よさを引き立てている

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    2025年03月08日
  • さよなら校長先生

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    今でこそ女性管理職が少し増えてきた印象だけど、
    圧倒的に男性社会の学校において、
    最後は校長を勤め上げた女性の生き様。

    誰から見ても誠実な人物像。
    私には到底なれないなあ。

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    2025年03月03日
  • うちのレシピ(新潮文庫)

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    オムニバス形式。一つ一つは短編だが、すべてがつながっている。時系列もマチマチ。
    一人娘のいる洋食屋と、その洋食屋で働く息子とその両親、それぞれの一人称による物語。息子の母親はバリキャリで、息子の約束も仕事ですっぽかすほど仕事にのめり込んでいる。この美奈子さんは嫌いだが、他の登場人物はみな優しい。美奈子さんの一人称で彼女の葛藤にも触れるが、それでも許せない。

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    2025年02月16日
  • たまねぎとはちみつ

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    引っ込み思案で自分はふつうだと思っている千春が、ふとしたことから修理屋のおじさんと知り合って、自分の気持ちを聞いてもらうようになる。それをきっかけに少しずつ変わっていく千春。「たまねぎとはちみつ」というちょっと不思議な取り合わせ言葉がキーワードの千春の成長の物語。

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    2025年02月12日
  • さよなら校長先生

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    長年教職に就いていた元先生をめぐるエピソードが連作になっている。教え子やコンサートで知り合った友人、元同僚、指導を受けた実習生、娘など様々な側面から描くことで、高村正子という人物像が浮かび上がってきた。凛とした思慮深い優しさと慈愛に満ちた教師像。全てを書ききらずに余韻を残した話になっていたので、想像が広がって、心に深く刻まれたようだ。藤色をモチーフにした優しい絵を散りばめた装丁も物語の余韻を楽しませてくれている。

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    2025年02月09日
  • 博士の長靴

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    よかった
    お天気が気になる博士、家族、家庭教師
    息子の成長
    最初の長靴が最後にまたリンクしてて、時代は変わっても続いてる感
    それに二十四節気が組み合わされるというレトロ感ある新しさ?みたいな

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    2025年02月04日
  • 虹にすわる

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    自分のやりたいことは自分で決めていくことが大切だということに、改めて気付かされた作品でした。自分のことを一番わかっていないのは、意外と自分なのかもしれない。自分で決めて前に進んでいくことが自分のことを成長させられる一番の方法だと感じました。

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    2025年01月29日