森絵都のレビュー一覧

  • 女ともだち

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    ネタバレ

    *村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都―当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作!「彼女」は敵か味方か…微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが描きだす逸品ぞろいの短編小説集。コワくてせつなくて愛しい物語の世界をぜひご堪能ください*

    前半は女同士の執着や束縛が続くありがちな展開でしたが、後半は力量のある作家さんの本領発揮で、一味違う物語を堪能しました。
    特に気に入ったのは、森絵都さんの「獣の夜」。最初はハラハラしたものの、パプリカで大笑い出来る、いつでもあの頃に戻っていける、これこそが女の友情の真骨頂ですね。でも、これはひと歳

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    2018年09月18日
  • 気分上々

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    17レボリューション
    ヨハネスブルグのマフィア

    物語は日常の中に潜んでいて、周りからみるとごく当たり前だったり取るに足らない瑣末なことだったりするけれど、本人にとってはかけがえのない体験である

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    2018年08月11日
  • この女

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    釜ヶ崎のドヤ街(あいりん地区)で生活をする青年、礼司がある一人の女性について小説を書いて欲しいと依頼される。
    ドヤ街とは??と余り知識のない私には衝撃的な一冊となりました。
    どんな生活をしていようとも、生きるというのはやはり大変だ。
    食べなくてはいけないし、何よりお金がいる。
    初めは礼司がドヤ街で暮らしている事に違和感を感じていたのですが、その答えはしっかりと終盤で語られています。
    礼司と結子に幸あれ。

    他の方のレビューを見ると、関西弁がおかしい!と多く書かれていますが、東京育ちの私には全く分からず。
    『言葉の違和感』とはどんな感覚のものなんだろう、と想像してみても今一理解できず。
    外国の方

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    2018年02月23日
  • ショート・トリップ

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    森絵都さん、天才だったんですね!
    この数々のアイデアはすごい。
    基本、笑いが中心ですね。キュートな笑いが中心です。

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    2018年01月04日
  • 永遠の出口

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    エピソードがたくさんありすぎて、混迷している印象。
    主人公にも、彼女の周りの人物にも特に共感できず、気分が悪い部分が多かった。
    再読はない。

    2025.11.2
    以前読んだことを忘れていて再読。
    初めて読んだと思い込んで読み終えたが、感想が書いてあるので読んだのか…。
    改めて感想を書こうと思う。

    そもそもは子どもの中学受験の模試で冒頭部分を読んだことから続きが気になり購入。
    当時小学生だった子どもも大学生になり、今読むと感じ方が変わったのかもしれない。
    主人公も周りの人々も一生懸命生きている愛おしい人たちだった。
    特に、エピローグは刺さった。
    読んでよかった。

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    2025年11月02日
  • いつかパラソルの下で

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    森絵都さんが描く世界は、卑屈だったり、共感できないような主人公が、物語のラストにはすっかりのめり込んでしまうから不思議だ。
    ストーリーの大筋は、父の死をきっかけに、生前の父の人物像が気になった、3人兄妹は父の故郷である佐渡島へ向かうことを決断するところから始まり、生前の父の人物像を明らかにすることで物語は幕を閉じる。
    興味深かったのは、誰しも死んだ人を何かの言い訳に使ってしまうかもしれないという点だ。本書に出てくる父は、かなり厳格な性格で、何かにつけて子供達の行動を制限していた。部活動をさせなかったり、異性と付き合うことを許さなかったり、修学旅行に行かせたく無いと学校に直談判したりしていた。「

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    2017年07月04日
  • 漁師の愛人

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    短編が3本と中編が2本の物語集。
    3つの短編に共通しているのが、主人公を誰かが「君は」と呼ぶかたちで進んでいく小説で、その語り部の視点が誰なのか(あるいは誰でもないのか)分からないままであるところが、不思議さを醸し出していて面白い。
    2本の中編の間に箸休めみたいな感覚で読めるところも良かった。

    表題作は、タイトルそのままの物語。
    東京で音楽プロデューサーをしていた長尾が、仕事を辞め郷里で漁師を始めた。長尾について行きそこで生活を始めた愛人の紗江だったが、その立場から田舎の狭いコミュニティからは明らかに拒絶されてしまう。
    そんな中、長尾の妻である円香から定期的に電話が掛かってくるようになり、妻

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    2017年03月04日
  • たべもののおはなし オムライス オムライスのたまご

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    森絵都さんと陣崎草子さんのタッグのおはなし、面白くないわけがない!
    確かに多摩御陵の花形だな、オムライス笑。可愛いたくさんの卵達にほっこり。

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    2017年03月17日
  • おいで、一緒に行こう

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    原発事故の直後から20km圏内の避難区域に入り込み、飼い主と離れ離れになった犬猫を回収し続けるボランティア(主に40代女性)達の活動を、著者自身の経験を通して描く。

    どのエピソードからも、極限状況の中での人間と動物との結びつきを否応なく感じる。

    このボランティアたちの強さと覚悟はどこから来るのか。著者による問いに異口同音に返ってくる答えは「母性」だ。

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    2017年02月27日
  • この女

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    ネタバレ

    消化作業で読み始めたつもりがなかなか面白かった。謎解きものかと思ったら、人間の力強さを感じさせる話だった。最後まで読むと冒頭に戻らずにはいられない。戻ってきて、良かった。きっと彼は、そしてこの女は生きている。

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    2017年02月16日
  • 漁師の愛人

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    60ページほどの短編2作とショート・ショート+αくらいの長さの3編からなる作品集です。短編のほうは震災後を舞台としたもので、こちらは文句なし。特にアラフォー女性3人が震災をきっかけに夫や恋人との距離を見つめ直していく姿を描いた「あの日以降」はなかなかの佳品だと思いました。表題作「漁師の愛人」も地方のある意味閉鎖的なコミュニティに正妻ではなく愛人という立場で関わらざるを得なくなった女性の心境がうまく描かれていると思います。
    ショート・ショートの3編はいずれも少年が主人公のプリンをめぐるコミカルな話です。それなりに面白いのですが若干空回りしているような気も。
    文庫版では解説を含めても200ページに

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    2017年02月12日
  • クラスメイツ〈前期〉

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    クラス1人1人の視点から描かれている短編集です。短編集だけど1つ1つの話に繋がりがあって、とても読みやすくて面白かったです。
    受験の時の過去問によく出題されていて過去問では国語の点数がよかったです笑笑
    後編も読むと、より面白くなると思います。

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    2017年01月10日
  • 漁師の愛人

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    ありふれているわけではない、それでも腹の底がじくじくするようなリアルさ。概ね読後感は悪くないけど、疲れてるときは読みたくない。

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    2016年10月31日
  • おいで、一緒に行こう

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    ふくいちの周辺地区には避難勧告が出され、一緒に住んでいたペットたちと離ればなれになってしまった。避難勧告地域に潜入し、動物レスキューに取り組む人たちを追った。

    小説家だけあって、ノンフィクションはそれほどうまくないなとは思ったけど、事実をただ淡々と進めていく感じ。何かが悪かったわけじゃないし、どうしようもなかったことなのかもしれないけど、どうにか出来なかったのかと思う。

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    2018年02月09日
  • クラスメイツ〈後期〉

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    初めての森絵都。
    中学一年生のクラス全員の短編が繋がっていく一年間の話。
    自分のこともまだよくわからない、友だちとの関係も上手くいかなかったりする、そんな思春期の気持ちをそれぞれの個性で書かれていて、自分のその頃と重ねたり比べたりしながら読んだ。
    1人づつの話なので、友だちにも話さないことや、もやもやとして言葉に出来ない気持ちを上手く捉えて書かれていて面白かった。
    あと良い先生だなぁと。こんな良い先生には出会ったことがない。

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    2016年10月17日
  • 架空の球を追う

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    人生色々、何気ない一場面を切り取った小作品集。

    どこかユーモラスだったり、冷めていたり、一人で空回りしてみたり、過酷だったり、ほのぼのしたり。それぞれが抱える事情も場面も全然違うけど、でもみんな自分なりに一生懸命、確かに生きている。スペクタルとは無縁だし感涙モノでもないけれど、読者に何かをしっかり残してくれる、そんなちょっと素敵な1冊です。

    とりあえずこの本で、水菜は原価がやたら安いという事を知りました(笑)。あと、藤の牛島って絶対言葉の響きだけで選んだよなあ。

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    2016年09月20日
  • 異国のおじさんを伴う

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    森絵都さんの短編集のあたたかい雰囲気が大好きで、また手に取ってしまいました。母親のお茶目な頑固さ、藤巻さんの艶めかしさ、小池さんの包容力、停電の闇の隙間から見えた人生の機微、ヒヤリと差し込まれるミュンヘンでの喪失感。どれもがリアリティがあり、そして美しく、優しく、時おり哀しい。読んでいる刹那、ぽんとどこかに灯りがともりそうな、そんな1冊です。

    好きな作品を1つ挙げるなら、やっぱり伊勢丹かなあ。どこか馬鹿馬鹿しい狂想曲を最後にくるりと転調させる、その鮮やかさに脱帽です。

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    2016年08月28日
  • いつかパラソルの下で

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    うまくいかないことを誰かのせいにしても仕方がない。終わったことはいずれ風化するので前向きに行こう!と元気をくれるお話でした。娘に読んで欲しい小説です。しかし性にあからさまばところもあるので、気恥ずかしくてオススメしにくいは難点。

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    2016年09月11日
  • 漁師の愛人

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    「少年とプリン」「老人とアイロン」「あの日以降」「ア・ラ・モード」「漁師の愛人」
    このうち「少年とプリン」「老人とアイロン」「ア・ラ・モード」はプリンに対する男たちの偏愛が主要な題材になって居て何とも可笑しい。
    「あの日以降」は大震災後にルームシェアするアラフォー女性を描いた佳作。
    そして表題作「漁師の愛人」。実はこのタイトルから、あまり興味のないドロドロした恋愛ものがイメージされて購入をためらったのです。でも違いました。
    会社に首を切られ漁師に転職した男と離婚しない妻、そして漁師町で同棲する愛人。でもドロドロじゃなくて何やら乾いた感じの三者の関係と、閉鎖的な漁師町の女性陣との戦いがなかなか見

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    2016年07月23日
  • 気分上々

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    森絵都は、平凡な普通の人々が変わり映えのない日常を、右往左往しながら、不器用に生きる描写が、俊逸だ。
    特に10代の恋、友情に滑ったり転んだりする姿が胸キュン。
    改めて、カラフルを再読したい。

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    2016年05月07日