【感想・ネタバレ】漁師の愛人のレビュー

あらすじ

漁師・長尾と「愛人」の紗江の二人がたどりついたのは日本海。郷里ゆかりの地で漁師になった長尾。彼に伴われ移り住んだ紗江は「二号丸」と呼ばれ、地域のコミュニティから拒まれる一方、長尾の妻と電話を通じた不思議な交流を続けていたが――。

表題作ほか、プリンを巡る男たちの思いが熱い短篇3作と、大震災以降を生きる女性たちを描いた中篇「あの日以降」を収録した、色彩豊かな短篇集。

解説・東直子

※この電子書籍は2013年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

表題の三角関係よりも
プリンが気になって仕方がない
食べられてしまったプリン
プリンアラモードのプリンなし
プリンに目がないわたくしとしては
許さざる出来事
どうしてあんなにもプリンは惹きつけられるのか
形か、味か色なのか?
とにかくそこにプリンがあれば
周りの何にも目に入らなくなる

プリン、プリン、プリン
プリン様〜
プリン教を立ち上げたいくらいである
プリン様にプリンをお供えして
プリンを食す
この世にプリンを生み出してくださって
ありがとう

さすがに今は、そんなには食べない
太るから、甘すぎるから
選んで食す
でも
レストランなどで
昔ながらの王道プリンを見つけると
必ず口から
あっプリンも!
と言ってしまう

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2025年06月23日

Posted by ブクログ

森絵都さん、最近ご無沙汰だったけど、久しぶりに読んでやっぱりすごくいいなあと感じ入った。
読みやすい文体なのに、もやっとした感情が的確に言語化されていて、ほんとそうなのよ、とグッと引き込まれる瞬間が何度もある。
特に好きだったのは『あの日以降』『漁師の愛人』。

『あの日以降』は震災以降の話だけれど重くなりすぎず、震源地からは距離のある場所で「あの日」を迎えた自分としては共感しやすい温度感だった。
被災地にいなかったからこそ「幸せであったらいけない」と感じた人は多かったんじゃないだろうか。

『漁師の愛人』については、物語の大テーマではないものの
「良かろうが悪かろうが、彼女自身が望んだ人生ですもんね。それをね、不憫だ不憫だって、夫の酔狂につきあわされとる付属品みたいに決めつけられるのがストレスなんとちゃうんかなあ。」とか、
「人が少なければ少ないで、ほかの何かが空白を埋めるものなのだ」「都会ではいつも人に頼っていた。人のいない空白を人で埋めようとしていた。誰もがそうだった。コミュニケーションの希薄化だのと言うけれど、日進月歩のツールを駆使して、人々はますます人を求めているよう」とか、
ハッとさせられる文章がいくつもあった。
ラストも含め、酸いも甘いも少しずつ分かってきた大人になったからこそ胸打たれた短編。夫、妻、愛人の複雑な人間模様にいろいろ考えさせられる。

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2024年03月13日

Posted by ブクログ

森絵都さんの短編ってセンスがあるなあ、といつも思います。普通の人なら見逃しそうな日常の中のさりげないシーンや、そんなことを思っていたことを忘れてしまうような感情も、切り取り方一つで小説のシーンにしてしまい、一つの短編に仕上げてしまう。そんな印象を抱くのです。

この短編集で取り上げられるプリンをめぐる三つの短編。それは担任の先生との言い争いであったり、親子ゲンカであったり、喫茶店で売り切れていたりと、いずれも一見したところでは、特に小説になるような話ではなさそう。
でも森絵都さんの手にかかれば、それは短いながらも一つの物語に変身します。やっぱり森絵都さんの視点はすごい……。

いずれも心理描写が巧みで、まるでエッセイを読んでいるかのように、それぞれの言葉がスッと入ってきます。また当人はいたって真剣にやっているのに、第三者から見ると可笑しい、ということは日常生活でもあると思うのですが、その雰囲気がこの三編それぞれに出ています。

いずれの短編も真剣さに共感できるところと、可笑しいところがあってクスリとしてしまう箇所があるのです。身振りや表情も使えず、文字だけで人を笑わせるって難しいと思うのですが、森絵都さんの短編には、時々そうした笑いの要素が入ってくるのも、スゴいと思います。

特に給食のプリンが一つ足りない件で、先生と生徒が言い争う「少年とプリン」が良かった!
子どもなので上手く言葉が出てこない、であるとか、声変わりを気にしながら先生とケンカ腰に話すところとか、本当によく気を回して書けるなあ、と感心しきり。
それでいて大人の身勝手さやズルさをこのケンカから描き、痛快な結末まで用意されています。

給食でデザートが一個足りない、というのはあるあるネタだと思うのですが、そんなワンシーンをこんな短編に仕上げるのは、やっぱり森絵都さんの視点の細やかさとセンスがあると思うのです。

他に収録されているのは、3.11直後の女性たちのシェアハウスの生活を描いた「あの日以降」と、正式に離婚が成立していない恋人の漁師の地元に移り住んだ女性を描く表題作の「漁師の愛人」

「あの日以降」で妙にリアルさを感じたのは、震災後不倫相手への感情が冷めたという、主人公と同居する女性のエピソード。
なんでも余震のせいで「電車が止まるかもしれない」という理由で、会う回数が減ったそうなのですが……。いや、絶対これ実話だろ、と心中で思わずツッコみいれました(苦笑)
こうしたことをはじめとした、短編のなかの物事のリアルさはもちろんなのですが、心理描写もやはりリアル。

3.11直後、日本中が覆われた暗い雰囲気と自粛ムード。東北の方が大変なのだから、自分たちは弱音を吐いてはいけない。そんな鬱々とした雰囲気を大げさにならず、あくまで東京に住む女性たちの等身大の姿としてリアルに描き、
中年ならではの思い切りの悪さというか、スパッと格好よく物事が決まらない、進まない、そんなカッコ悪さを描き、
それでも、カッコ悪さの中にも、きっとあるであろう人生の明るい転機や希望が描かれるのです。

等身大の震災文学と言えるような、味わい深い作品だと思います。

そして表題作「漁師の愛人」も味わい深いです。
正式な妻がいるのにも関わらず、相手の男の故郷に移り彼と一緒に住む女性。しかし故郷のコミュニティは、彼女に冷たい視線を向け……

一歩間違えば、ものすごくドロドロしていて読んでいて疲れそうな話なのに、女性の追い込まれていく気持ちを描きつつも、彼女の回りの人間の不思議な魅力もあって、重くなりすぎずに読ませるのは、流石だと思います。

そして、この話も結末が鮮やか! ラスト一文を読んだときの爽快感は、なかなか言葉では言い表しがたい……。
何気ない関係性が誰かを救っていたり、一種の決意や覚悟、開き直りであったり、鬱々とした感情がそうしたものでスパッと断ち切れるような、そんな感じでしょうか。とにかく最後の一文が力強く、気分がスッとなりました。

森絵都さんの作品読んだのは久しぶりですが、改めて森絵都さんの視点や、シーンの切り取り方、そしてどこか暖かさを感じる雰囲気を堪能し尽くしました。森絵都さんのこういう短編は、毎日でも読めそうな気がするなあ。

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2020年02月24日

Posted by ブクログ

劇的ななにかは無いけど、これからの人生へ進み出す決意を得て発進する人達の短編集だった。

プリン目線で語られている話が2、3個?あり不思議だった。

森絵都さんは、この世界のどこかで生きているような人のお話を書くのが上手いなと思った。

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2023年02月06日

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ネタバレ

何を拠り所にしているか曖昧な生活から、何かをきっかけに、点と点がつながっていくところが気持ちよかったです。やっぱり人は繋がりに生かされているんだなぁと感じました。

他人に不憫と言われようとも、自分の選んだ道を歩んでいく姿はいろんな人に通ずるところがあると思います。不倫には賛成できないけれど。笑
んだ方が正解か不正解かわからないけれど、例え不正解だったとしても、自分の人生の一部として受け入れる強い人になりたいです。

アラモードの話がなんとなく好きだった

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2022年09月28日

Posted by ブクログ

「少年とプリン」「ア・ラ・モード」が好みかな。あの日を境に様々な価値が変容したのは間違いないが、その後の自然災害、テロ、戦争などに心を痛めつつも、自身の倖せを考えてもいいのだと後押ししてくれる作品たち...。また、ふと手に取るのだろうな...。

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2022年05月15日

Posted by ブクログ

(3.11によせて)
以前(割と最近であるが)、テレビでとある作家が言っていたのが、3.11の震災以後の時代を舞台とした物語が書けていないと。
この方だけでなく、おそらく数多くの作家(の作品や作風など)に何らかの形で影響を及ぼしていたのだろう。
そのことに、私は初めて気づいたように思う。

震災当時、私はまだ未熟な社会人だった。
デスクワーク中に大きな揺れがあって、古めの建物は崩れるのではないかと心配になるほど激しく揺れたが、同じフロアにいた社長は外に逃げる気配もないので、自分だけ逃げ出すわけにもいかず、逡巡しているうちに揺れはおさまり建物は崩れずに済んだ。
幸いなことに家には無事に帰れたし、水道やガスも問題なかった。
それよりも、慣れない社会やルールにもみくちゃにされ、神経は衰弱していたし、本を読む余裕もちっともなく、とにかく自分自身を保つことに精一杯だった。
そのため震災以後が文芸に与えていた影響について鈍いまま、考え及ぶこともなかった。
そしていま出会ったのがこの作品だ。

震災に心を痛め、震災以後の時代の作品を未だに書けない作家もいる中で、それでも書いた作品だと思うと胸が詰まる。
登場人物の苦悩は作者自身の苦悩であったのではないのか。
そしてそれはそのまま誰かの苦悩だったのではないのか。

みかづきなどの過去作のように、史実な社会背景とシンクロした描写が印象的な作者だから、震災以後という時代背景は無視できないものだったのかなと想像する。
ただ震災以後という背景だけでなく、作者の児童文学が大好きな私からすると、ヤングアダルトが主軸である短編にはワクワクして読んだし、登場人物が決断したとき目に映る描写のみずみずしさは、やっぱり森絵都さんだとふわっと嬉しい気持ちになった。

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2021年03月11日

Posted by ブクログ

読んだあと、無性にプリンが食べたくなる一冊。


久々にプリンアラモードを食べに喫茶店へ行きました。

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2020年07月23日

Posted by ブクログ

短編が3本と中編が2本の物語集。
3つの短編に共通しているのが、主人公を誰かが「君は」と呼ぶかたちで進んでいく小説で、その語り部の視点が誰なのか(あるいは誰でもないのか)分からないままであるところが、不思議さを醸し出していて面白い。
2本の中編の間に箸休めみたいな感覚で読めるところも良かった。

題作は、タイトルそのままの物語。
東京で音楽プロデューサーをしていた長尾が、仕事を辞め郷里で漁師を始めた。長尾について行きそこで生活を始めた愛人の紗江だったが、その立場から田舎の狭いコミュニティからは明らかに拒絶されてしまう。
そんな中、長尾の妻である円香から定期的に電話が掛かってくるようになり、妻である円香と愛人である紗江が電話で普通に会話をするという、奇妙な関係が出来上がっていく。

愛人の立場の紗江は、不安はあるけれど全く未来が見えないわけではない、という状況。だけど地域で省かれて居心地は悪く、どこか呑気な長尾に苛立ちを覚えたりもする。
紗江を気にかけてくれる人も僅かながらいるけれど、何よりも彼女の支えになったのは、長尾の妻の円香との他愛のない会話だったのかもしれない。とても奇妙な現実だけど、常識を取っ払った時に見える関係はけっこう温かかったりもする。
真っ当とは言えないけれど、紗江のことも円香のことも憎めない感じがある。

もうひとつの中編「あの日以降」は、東日本大震災が軸になった物語。
はっきりと被災地とは言えない東京で同居する女3人が、震災によって考えを変えたり人生自体を変える決断をする。その途中の心の揺れがリアルに描かれている。 
震災という大きすぎる出来事に心を揺さぶられた人が数多いたというのは恐らく事実で、この本が出版された頃はとくに、震災に何らかの意味付けをすることに意義を感じていた人が多かった時期なのかもしれない。
それはもしかしたら、被災して本当に辛い思いをした人たちではなくて、それを少しの距離感を持って見ることが出来ていた、ある意味幸福な人たちだったのかも。
ひとつの出来事が色んなかたちで色んな人に影響を与えるということ。後から考えてみれば自分の行動に理由を付けたかっただけなのかもしれないけれど、きっかけとしてはあまりにも大きい。

薄めの本ながらも、とても充実した内容だった。

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2017年03月04日

Posted by ブクログ

60ページほどの短編2作とショート・ショート+αくらいの長さの3編からなる作品集です。短編のほうは震災後を舞台としたもので、こちらは文句なし。特にアラフォー女性3人が震災をきっかけに夫や恋人との距離を見つめ直していく姿を描いた「あの日以降」はなかなかの佳品だと思いました。表題作「漁師の愛人」も地方のある意味閉鎖的なコミュニティに正妻ではなく愛人という立場で関わらざるを得なくなった女性の心境がうまく描かれていると思います。
ショート・ショートの3編はいずれも少年が主人公のプリンをめぐるコミカルな話です。それなりに面白いのですが若干空回りしているような気も。
文庫版では解説を含めても200ページに届かない分量で、あっという間に読み終わり、正直もっと楽しみたかったというか、物足りない気持ちが残りました。確か次回作は長編のはずなので、そちらを待ちます。

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2017年02月12日

Posted by ブクログ

ありふれているわけではない、それでも腹の底がじくじくするようなリアルさ。概ね読後感は悪くないけど、疲れてるときは読みたくない。

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2016年10月31日

Posted by ブクログ

「少年とプリン」「老人とアイロン」「あの日以降」「ア・ラ・モード」「漁師の愛人」
このうち「少年とプリン」「老人とアイロン」「ア・ラ・モード」はプリンに対する男たちの偏愛が主要な題材になって居て何とも可笑しい。
「あの日以降」は大震災後にルームシェアするアラフォー女性を描いた佳作。
そして表題作「漁師の愛人」。実はこのタイトルから、あまり興味のないドロドロした恋愛ものがイメージされて購入をためらったのです。でも違いました。
会社に首を切られ漁師に転職した男と離婚しない妻、そして漁師町で同棲する愛人。でもドロドロじゃなくて何やら乾いた感じの三者の関係と、閉鎖的な漁師町の女性陣との戦いがなかなか見事です。

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2016年07月23日

Posted by ブクログ

私は全体的に共感できる人が、1人もいなかったけど…
プリンにまつわる話は、キラキラした若さっ!!と思って、気持ちがスッキリした感じがした。
『老人とアイロン』が1番好きです。
まっすぐな気持ち。

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2024年10月12日

Posted by ブクログ

プリンに関する三部作に登場する何気ない老人たちに味わいを感じる。
主人公じゃないのに心に残ってしまう。
「少年とプリン」での用務員の64歳の老人。
あの味のあるじいさんを、あんたはどう敬ってんだ。
「老人とアイロン」の旧式の鉄アイロンを握りしめた老人。
皺の深さや目のくぼみからして優に70は超えているはずだが、裸の上体は艶めいた褐色で、昼も夜もそこには大粒の汗が張りついている。
「ア・ラ・モード」の調理場の禿頭のじいさん。
田村爺の作る生クリームたっぷりのウエハース6枚も奮発のハート型のキウイでおもてなし精神はあるが、プリンなしのア・ラ・モード。

そういえば「あの日以降」も小西さんがいい味を出している。63歳の雨漏り修理工で、とても親切、丁寧で押し付けがましくもない老人だ。

表題作である「漁師の愛人」が、タイトルこそ愛人とあったのでどんなにドロドロしているのかと思ったが、意外なことに妻と愛人には電話のやりとりが普通にあることに唖然となる。
そうなると何が正解かわからなくなり、いやこれは正解とかの言葉を使うのは違うのだろうと思ったりして…。
「みんな俺が悪い。女々しい男ですまんの」に直ぐに反発する言葉が見つからないというのがなんともなぁ…と。

そして、ここにも喜寿の祝賀会に集まった酒豪の老人たちがいた。

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2024年05月05日

Posted by ブクログ

プリン三部作(と名付けました)はちょっと緩くてしかし主人公にとっては洒落にならない状況で気に入りました。
この本を読んで久しぶりに東日本大震災直後の自分の気持ちを思い出しました。
13年経って東京に住む私にとっては気持ちがだいぶ薄まっていたんだなと思えてよかった。ただ薄まっていくのではいけないと思えたからです。
『漁師の愛人』は映画みたいなタイトルですが、東京で愛人をしていたら相手が故郷に帰って漁師になることになってそれについていく話です。いや、実際ならなかなか厳しい状況だなと思いました。

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2024年03月16日

Posted by ブクログ

プリンにちなんだ短編3つ。
世の中の些細なことへの怒りがテーマかな。くだらないようでちょっとおもしろい。
中編2つ。
登場人物に共感しづらかったです。どちらも。

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2023年08月13日

Posted by ブクログ

どれも意表を突いた展開になる話では
なかったかな。すぐに読めた。
漁師の愛人は、ドラマになりそうな感じだし
したら観たいかも。

あるお話の中に、
UNIQLOのブラトップのせいで
日本中の女の胸が同じ形!みたいな
文章があって、それがすごく印象に残った。

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2021年08月07日

Posted by ブクログ

「疲れた時に読まない方がいい」と評している人がいて、同意。
日本海の重たい鈍い色をした空気がズシンと覆ってきて、ほんと疲れます。
不倫そのものは他人事なんでどっちでもいい。もう人生折り返し地点をすぎた2人の先の見えなさに疲れたのだと思う。読み返すことはないと思うけど、印象に残る空気感の作品でした。

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2021年01月23日

Posted by ブクログ

なかなか読書の時間が取れず、読み終わるまで何ヶ月かかかった。表題作では漁師町の閉塞的な人間関係が地元のそれを思い出させて苦笑いするほかなかった。東日本大震災は仙台で被災したから、「あの日以降」に共感するところも多かった。

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2019年04月22日

Posted by ブクログ

短編集が得意な森絵都の短編集

だけどいつもと違う感じの内容

スモーキーな感じ
大人向け?かもだけど
疲れているときは読まないほうがいいかも
だけど子供にはつまらないかも

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2018年06月18日

Posted by ブクログ

森絵都の漁師の愛人を読みました。
5つの短編が収録された短編集でした。

既婚者の長尾とつきあっていた紗江は、長尾が勤めていた音楽事務所の倒産を機に漁師に転職してしまったため、長尾について海辺の街に引っ越しました。
長尾の妻から時々なぜかかかってくるとりとめのない電話や、豊漁の時はうれしそうな長尾の様子を見ながら暮らしている紗江ですが、長尾の同僚の妻たちからの悪意のある視線に辟易しています。
長尾が実は妻と連絡を取っていたということを長尾の口から聞いて、紗江は...

震災後をテーマにした物語2つは面白く読みましたが、プリンを題材にした3編は全然面白いと感じませんでした。

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2018年02月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

プリンス好きの切れやすい少年を描いた掌編3作は面白かった。周囲からは意味不明に思われる薄っぺらいこだわりは自分にもあった記憶あり。

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2017年02月27日

Posted by ブクログ

漁師になるため故郷に戻った男に伴われた女性の疎外感と不思議な交流を描く表題作と、プリンを巡る男たちの思いが熱い短篇三作、そして大震災以降を生きる女性たちを描く「あの日以降」を収録した作品集。
断然、「あの日以降」が良い。実害はなくても、あの日以降私たちの意識に変化は生じた。生きていること、生きていくことを再確認した。登場人物たちに共感を覚えるとともに、『生』への感謝をする。

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2016年12月05日

Posted by ブクログ

震災をもっとクリティカルに書いた作品に出会いたい。
でも、この作品は確実に震災以降に書かれた、震災を経験した「いま」を描いてはいる。

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2016年07月28日

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