森絵都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
森絵都著「ショート・トリップ」を読みました。
くすっと笑える、そして不思議な旅のお話が48編入っているショートショート集です。
一つのお話がどれも3ページで終わりなので、気軽に楽しめました。
作者の作品を読むのは、「カラフル」「永遠の出口」「DIVE」に続いて、4つ目になりますが、どれもみな魅力的な登場人物が出てきます。
この48編のそれぞれの旅人も一癖も二癖もある魅力的な人たちでした。
それだけに、それぞれとてもユニークで個性的な旅ばかりでした。
旅の目的の一つが、日常を忘れることだとしたら、この本でもその目的は達成できるのではないでしょうか。 -
Posted by ブクログ
犬の保護と里親探しに奔走する人々を描いたノンフィクション。
ここに書かれている話の多くは救われた命の話。よかったねえ、と思わず言ってしまいそうになるのですが、現実にはほとんどの捨てられた犬たちは最終章の『救われない命たち』の中に入ってしまうのです。
この本を読んでいて思ったのは犬たちの感情の豊かさ。うれしい、かなしい、さびしいといった感情が犬にもあることは飼ったことのない自分でも十分想像できたことですが、ここに書かれている犬たちの中には、連れてこられた家に遠慮する様子を見せたり、もしくは自分が捨てられたことを理解していたり……もはや人と変わらないのではないかと思う感情の豊かさでした。
動物を飼う当初は老後の世話ってなかなか想像できないんですよね。この本の中にも犬の介護の話があって、その壮絶さに思い出した話があります。確か伊藤理佐さんのコミックエッセイだったと思うのですが、伊藤さんの飼い猫も余命わずかとなり猫の介護をされていたのですが、そのさい「これはまさしく親の介護の練習だ」的なコマがあってそれが印象的でした。それだけ動物の介護というものは壮絶なものなのです。
我が家でも妹がハムスターを飼っていたことがありましたが、その晩年にはおなかのあたりに腫瘍ができ、ヒマワリの種の殻をむく力もなくしたらしいハムスターのために妹自身がヒマワリの種の殻を一つ一つむいてエサ皿においてやっていました。
そしてある日の夜ハムスターが突然鳴き声を上げ、けいれんを起こし始めました。およそ一時間ほどハムスターの動きが止まってからもしばらく経つまで妹は泣き続けながらもハムスターの最期を看取っていました。自分もその傍らでただ見ていることしかできなかったことを覚えています。
この本のタイトルは『君と一緒に生きよう』
これに感じたのは動物を「飼う」という感覚ではなく「一緒に暮らす」もっと言えば「一緒に生きる」という感覚を持ってほしかったのではないかと思います。
この本の最終章で出てくる犬たちは刹処分される犬たち。彼らは部屋に入れられ炭酸ガスを室内に注入させられ死んでいきます。犬たちの様子を実際に見た森さんの描写を読んでいて思い出したのは、ナチスがユダヤ人虐殺のために使ったガス室でした。
命を大切に、という道徳の授業がいかに無力か……動物を捨てる人たちや無責任に飼う人たちはこの光景を自分自身の目で見るべきではないかと思います。それくらいやらなきゃきっとわかってくれない……
いつの日か人間だけでなくすべての生き物に幸せな世界が訪れてほしいと心の底から思いました。 -
Posted by ブクログ
森 絵都の紀行文。もちろんタイトル通り屋久島での体験中心に載っているのですが、ジュウソウが何故カタカナ?‥これは登山の知識があるならここに当てはまる漢字が"縦走"だとすぐ思い浮かぶのですが、参加した森絵都チームは知識がなく"重装"!と勘違いしていたくらいですから屋久島での体験が伺い知れるというものです。
屋久島行きは実を言うと私も狙っています。何も知らないと南の島の楽園を想像しがちですが、実際は彼女等の体験通り屋久杉を見るためには、リュックを背負い往復何時間も歩かなくてはならないハードな道のりです。
縦走ですから屋久島の山の尾根伝いに歩くコースでホントに登山そのものです。高校生の頃、登山のいろはをかじった経験のある私(登山の経験はそれっきりですが・・)はおぼろげながら想像できました。
森絵都さんはかなりの旅行好きらしく、この紀行文を書くための企画で、一緒に行ったメンバーは編集者たちでした。皆さんの口にした飲食物が列記してあり地ビールや飛び魚料理は生唾ものでした。
この屋久島ジュウソウの他にも彼女は世界各地での紀行文を書いているようです。バカンスをご主人と過ごす習慣もあるらしく羨ましい限りです。
それはともかくとして、旅行に携帯する本選びの事も書いていて、本好きならではのこだわりもあり、興味をそそられた部分でもありました。 -
Posted by ブクログ
妹から教えてもらって、さっそく楽天ブックスでポチり、大好きな「ローマ人の物語」の読み返しを一時中断して読み始めた。
昨夏、親父さんの退職金にみんなで群がって一族で出かけた初めての屋久島。
帰りたくない。
ずっとここに居たい。
また行きたい。
毎年必ず行きたい。
そう思った屋久島。
屋久島の文章と言えば、田口ランディの「ひかりのあめふるしま屋久島」しか読んだことがなく、楽しみに読み始める。
旅の間に食べた物がやけに詳しく書いてあるそんな本?数十ページ読んで、イマイチ進まず放置。
このままじゃ「ローマ人の物語」に戻れんやんけと気合を入れて再度手に取り一気に読み上げた。
面白かった。