森絵都のレビュー一覧

  • 異国のおじさんを伴う

    Posted by ブクログ

    短編集は作家の作風や文体を育てる(練習する)場所と以前聞いたことがあるが、とにかく短編がうまい作家も多い。森絵都さんと言えば個人的には『宇宙のみなしご』ご最高傑作だが、こうして短編を綴ってこれからも最高の物語を生み出してほしい。映像化も多いけど、映像化できない程の深淵なる物語をまた望んでいる。

    0
    2022年11月09日
  • カザアナ

    Posted by ブクログ

    将来の日本。こんなふうになっているのかも、と思わせる世界。
    その中で不思議な昔のシャーマン力を活かして、日本社会に立ち向かう、という壮大な話…なのだが、ひとつひとつが面白い。
    昔のシャーマン系の話が古典の言葉で読みづらいが、話としてはとても面白かった。

    0
    2022年11月04日
  • カザアナ

    Posted by ブクログ

    はじめはどんな感じかわからずでしたが、中盤あたりから引き込まれていき、それぞれオバシー縛りに抗う方法が独特で面白かったです。

    0
    2022年11月03日
  • DIVE!! 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    下巻はエリート、要一くんの葛藤が多く描かれる。お父さんとの関係も気になる。
    飛び込みバカの男の子たちがとてもかわいい。
    トモの、「ぼくが決めて、ぼくが超える枠」という言葉はとてもいいなーと思った。
    最後の試合は一気読みです。
    最終章も、麻木コーチが振り切ってて楽しい。

    0
    2022年10月20日
  • ラン

    Posted by ブクログ

    素敵な本だった。
    体を動かして、人と関わるっていうのは生きる希望になるのかなって思った。まちさんの気持ちもよくわかる気がする。

    0
    2022年10月06日
  • DIVE!! 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久しぶりに再読。
    すっかり大人になってしまった自分には素直すぎて眩しすぎるけれど、ぜひ中高生に読んでもらいたい本。
    試合のシーンはドキドキして、先に結果を見ないように隠しながら読んでしまう。そういう本です。

    ただ、児童書の場所に置かれることもあるようですが、高校生の登場人物が年上の彼女とセックスにふける、という部分があるので、小学生にはちょっと早いかな。生々しくはありません、全く。

    0
    2022年10月05日
  • ラン

    Posted by ブクログ

    子供の頃に両親と弟を、少し前に叔母を亡くした主人公が、あの世へのライン超を目指しランニングを始める話。

    始めは孤独からくる無気力さが目立っていたけど、ランニングに誘われて変わった仲間たちと日曜日に走り始めてから少しずつ気持ちが強くなっていっていた。

    アクの強いおばさんパート(兼チームメイト)とも互角にやり合うのが面白かった笑

    家族との最後のお別れは悲しかったけど、前に進んで生きていく姿勢がついた主人公を見て、自分もなにかを頑張りたくなった。

    0
    2022年10月02日
  • 漁師の愛人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    何を拠り所にしているか曖昧な生活から、何かをきっかけに、点と点がつながっていくところが気持ちよかったです。やっぱり人は繋がりに生かされているんだなぁと感じました。

    他人に不憫と言われようとも、自分の選んだ道を歩んでいく姿はいろんな人に通ずるところがあると思います。不倫には賛成できないけれど。笑
    選んだ方が正解か不正解かわからないけれど、例え不正解だったとしても、自分の人生の一部として受け入れる強い人になりたいです。

    アラモードの話がなんとなく好きだった

    0
    2022年09月28日
  • DIVE!! 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    上巻一通りのキャラ把握はできていると思いますが、下巻ではさらにさらに面白くなります。

    ・・・
    下巻でもゴールはオリンピックです。ただ、すんなりとはいきません。

    心情描写的には下巻のメインは要一でしょうか。彼の極限状態での演技は手に汗を握ります。

    また、下巻の後半では章ごとに一人称が変化します。ある章は幸也(中一の才能もやる気もなさめダイバー)、またある章は恭子(飛沫の彼女)から登場人物や状況を語らせ、物語にさらなる奥行を与えています。

    ・・・
    そして最後の最後、物語にもひねりにひねりが加わり、結末がまたいい。驚くとともに素敵な満足感ある結末だと思います。

    上巻だけで終わらず、ぜひとも

    0
    2022年09月10日
  • DIVE!! 下

    Posted by ブクログ

    ダイブのことを全く知らなかったが、本を通じて入水は音を立てないことや、様々な種類の技があることなど知った。荒削りの原石である知季が麻木コーチによってどんどん磨かれていく様や、周りのライバルでもある友達、兄弟、恋人との関わりに悩む様子などとても青春を感じた。最後は四回半を決められたことが格好良く、ひたむきに努力して成長する姿に胸を打たれた。

    0
    2022年08月22日
  • DIVE!! 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ぼくたちのオリンピックじゃない。
    知季のもらした一言に、要一はどきんとした。これまでもやもやと胸に抱えていたものの核心を、ずばり言いあてられた気がした。
    「だってさ、メダルをとれたとしてもとれなかったとしても、それって本当はぼくたちの問題のはずじゃない。死ぬほど練習してきたのはぼくたちとコーチで、オリンピックにでるのもぼくたちで、だからぼくたちが喜んだり、がっかりしたりすればいいだけじゃない。けど、ちがうんだよね。結局、オリンピックの真ん中にいるのは顔も見たことないような大人たちなんだって、そう思ったら急にいろんなことがつまんなくなっちゃって・・・」

    知季のゴールと、自分のゴールはちがう。だ

    0
    2022年07月27日
  • DIVE!! 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    スポーツの世界でも、美しい花を咲かせようとすればするほどに、どこかにゆがみが生じるものかもしれない、と知季はこのごろ思う。そのゆがみは選手自身の体だとか、心だとか、周囲との人間関係だとかに反映し、何かを損なわせる。何かを奪い去る。テレビで活躍する一流の選手たち。彼らもあの満面の笑顔や、りりしいまなざしや、まばゆい白い歯の下に、激しくよじれた大木を秘めているのだろうか。

    「で、なんだおまえ、クラブの仲間にうらまれたのか」
    「友達だと思ってたのに、せちがらいよね」
    「友達だからだろ。友達だから先こされるとくやしいしうらめしいし、嫉妬もするんだよ。赤の他人ならどうってこともないさ」

    三回半にも歯

    0
    2022年07月22日
  • この女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編や映像化作品には触れたことがある中で、初めて読んだ長編の森絵都作品。

    捉えどころのない前半と急転直下の後半。

    「なんで家族にならなあかんのか。他人のままでええ感じにおられんのか」
    「言わへんかったから、わからへん。人間、嘘でもなんでも、言わへんよりは言うたほうがええねんで」

    家族になること、恋人になること、他人のままでいること、幸せになること、お金を持つこと、全て捨てること、
    それぞれの幸せに説得力と責任を持たせるために、静かに地道に物語を積み重ねていくところに好感が持てた。

    ラストシーン、尻切れとんぼのように終わっているようにも感じるけれど、
    この2人の物語はここでおしまいという

    0
    2022年07月18日
  • DIVE!! 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    坂井知季(さかいともき)
    MDC(ミズキダイビングクラブ)に在籍している。中学生。飛込み歴は6年。ダイヤモンドの瞳を持っている。

    丸山レイジ(まるやまレイジ)
    MDCのクラブメイトで知季と同い年。同じ頃に飛込みを始めた。

    大広陵(おおひろりょう)
    MDCのクラブメイトで知季と同い年。半年遅れで飛込みを始めた。飛込みを辞めてバスケ 部に入る。

    富士谷敬介(ふじたにけいすけ)
    MDCで中学生と小学生の両方のコーチ。要一の父。元飛込みのオリンピック選手。

    水城真之介(みずきしんのすけ)
    MDCを創設。元飛び込み選手。持病の肝炎が悪化し志半ばで死んでしまった。夏陽子の祖父。大手スポーツメーカー

    0
    2022年07月16日
  • DIVE!! 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    坂井知季(さかいともき)
    MDC(ミズキダイビングクラブ)に在籍している。中学生。飛込み歴は6年。ダイヤモンドの瞳を持っている。

    丸山レイジ(まるやまレイジ)
    MDCのクラブメイトで知季と同い年。同じ頃に飛込みを始めた。

    大広陵(おおひろりょう)
    MDCのクラブメイトで知季と同い年。半年遅れで飛込みを始めた。

    富士谷敬介(ふじたにけいすけ)
    MDCで中学生と小学生の両方のコーチ。要一の父。元飛込みのオリンピック選手。

    中西
    元コーチ。クラブが潰れそうだから他に移った。と思われている。

    水城真之介(みずきしんのすけ)
    MDCを創設。元飛び込み選手。持病の肝炎が悪化し志半ばで死んでしまっ

    0
    2022年07月14日
  • カザアナ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者のディストピア&エンターテイメントって、かなり衝撃
    入谷家メンバーもいいけど、700年前からの封印が解かれ現代と繋がるカザアナの設定もいい
    中盤、疾走しすぎ?ちょっとついてくの大変なくらいパワー炸裂、投げられるメッセージを落っことしそうになる勢い
    日本がこの先直面する(すでにしている)問題をどう解消していくのか、自分の実感のなさを突き付けられる
    心理描写もさることながらその想像力、冒頭のハンミョウのコサックダンスは実に興味深い

    0
    2022年06月29日
  • カザアナ

    Posted by ブクログ

    68伝奇ものかと思ったら、700年の歴史を超えて復活した異能の一般人が主人公。ストーリーそのものより時代と向き合う登場人物が頼もしくて楽しい。続編あるかな?

    0
    2022年06月15日
  • DIVE!! 上

    Posted by ブクログ

    可能性は誰にでもある
    俺にも…お前にもだ
    「富士谷要一」

    0
    2022年06月12日
  • カザアナ

    Posted by ブクログ

    はじめに草をむしる/自分のビートで踊る/
    怪盗たちは夜を翔る/しょっぱい闇に灯る/春のエピローグ

    入谷さんちファミリーの元気なこと!
    その思考や行動を見てる(いや読んでるか)だけで惚れ惚れしてしまう、いや開いた口が塞がらないとも言う。
    特異なカザアナの方々にはその特異さが何てことないような、ちょっぴり羨ましいような。
    おかげでワクワクして元気になったよ。

    0
    2022年06月05日
  • カザアナ

    Posted by ブクログ

    超観光政策と監視社会という世界。
    AIもかなり普及しており、未来感も感じる世界。
    その世界で、平安時代に存在したといわれる特殊能力を持った風穴が蘇る。
    近未来×平安時代という組み合わせながら、現代においても起こりうる苦難を、勇気や仲間との協力によって乗り越えていくというわかりやすいストーリーでおもしろかった。この本の世界もその情景がイメージしやすく、それもまた良かった。

    0
    2022年05月28日