松岡圭祐のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
旧作の「カウンセラー」も随分前に読んでるんだけど、
すっかり忘れてる。
「催眠」を読んだ直後で、嵯峨が、出てきたのに、嬉しかったことだけ覚えてる。
ところが、この完全版は、とてもよく出来ていて、
やっぱり松岡圭祐が、とことん自分の作品にこだわるわけで。
時事、世代、全部が現在を反映させていて、
少年犯罪から、犯人のプライバシーの侵害。ネット社会の無責任さ。
音楽に類マレな才能を持ち合わせた音楽教師、響野由佳里。
その家族に起きた、おぞましい事件。
音から、その人の感情までも、見抜いてしまう由佳里。
それでも、自分の子供のこととなると・・・
皮肉にも、子供に音楽を教える立場の由佳里におきた事件の犯人は
少年。。。
ところが、14歳以下に制定された少年法にも13歳は法にふれることがなく
精神異常もきたしてないと、医療少年院にも入ることがなく
何もなかったかのように、普通に生活が送ることができてしまう。
なんと。。。
法の盲点をついた作品。
そして、由佳里のおこした行動・・・
そこが、序章につながるわけなんだけど。
交感神経と副交感神経、どちらが強く反応してるときに、心地良いか。
それによって、たとえば、ロック系なんかの煩い曲が心地良いと感じる人、
ショパンや、シューベルトなど、静かな曲のほうが心地良いと感じる人。
それによって、行動も違ってくることなんかは、以前からとても興味深いことだったけれど、
今回のこの作品は、特に分かりやすい。
そして、「境界例」の連鎖・・・。
これは、あるだろうな。
最後まで、一気に読めるくらい、千里眼新シリーズと同じように
こちらも、スピーディで、
それでいて、嵯峨敏也の温和で頼りがいのある、キャラがとてもよく描かれていて
すごく面白かった。
最後の解説にもあるように、岬みゆきと同じくらいに、この嵯峨敏也の
新しいシリーズも、どんどん書いてってほしいな〜と思ったよ。
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Posted by ブクログ
いや、ビックリした!!!
もちろん、旧作の「催眠」は読んでいる。
けれど、「トラウマ」っていうのが、今では、間違った認識らしく
そこを大幅に修正してある
それと、千里眼の新シリーズのように、こちらも、余分がなくて
とてもスピーディ。
売れない催眠術師、実相寺が、テレビに出て恥をかき、
その催眠術師のもとへと、突然やってきた、由香。
大きな音を耳にすると、なんと宇宙人へと豹変するのだ。
これを、売り物にしようと、インチキ催眠術師の実相寺。
口こみで、連日、長蛇の列を作るようになる、由香の部屋。
宇宙人のチャネラーなのか!と。。。
それを知った、嵯峨敏也、登場。
由香の症状は、精神的に普通ではないと見破っていた。。。
驚愕の結末。
ほんとだよ。
旧作を知らない人には、なるほどね!って思える展開かもしれないけど。
同じ内容を、違った結末へ持っていくとは、さすが松岡圭祐!
しかも、全く不自然さがなくて、むしろ自然。
思わず、旧作を引っ張り出して、読み比べてしまいました。
すると、
へえええ〜〜!!!なるほど〜〜〜〜!!!
もっと、感動しちゃった。
どうして、「完全版」に、こだわって、松岡圭祐は、旧作を書き続けるのか
とても納得できた1冊だった。 -
Posted by ブクログ
キタね〜!
「千里眼の水晶体」で出てきた不潔恐怖症をかかえる里佳子の夫
の、妹。
ややこしい・・
新型ウィルスをばらまかれるのを防いだ岬みゆき、
抗ウィルス剤を見つけ出したみゆき、
が、そこへ看護婦の格好をした女に奪われてしまうのだ。
それが夕子、
しかし、人格障害の夕子は、本当は、みゆきに助けてほしかった。
ウィルス剤より何よりも、自分を優先させてほしかった。
けれど、みゆきは、現実に起きている目の前のことを優先させた。
夕子は、抗ウィルス剤をみゆきに渡し、身投げをしてしまった。。。
ところが、顔をかえられ、ハリウッドスターの目の前に行くという別のストーリーを残したまま
続編には、夕子の姿がまるで出てこなくて。
きたよ。
きたよ。
場所は、ハローワーク。
そこで知り合った幸太郎と麗香。
破天荒な正確の麗香に翻弄されながらも、つい言うことを聞いてしまう幸太郎。
使われる会社がないのなら、いっそ自分で会社を立ち上げる。と言い出す麗香。
麗香の、奇抜なアイデアには驚かされるけれど
モーターショーで最先端のベンツを盗んでしまうところなんかは、
ものすごいドキドキした!
堂々と、ものすごい数の目撃者の中、盗んでしまうベンツ。
しかも、途中でディーラーから納車される、もっと目立つオロチへと乗り換えてしまったり。
怪しい社員、ポアを平気で雇ったり。
警察が麗香を追いかけてくると、そこへ東京の一部だけ
大地震が。
その影には、メフィストコンサルティングの力が。
岬みゆきは、麗香を見ているうち
あのときの夕子だと気付く。
そして、今度こそ夕子を助けようとするのだ。
この小説は、解説が、ほかの作家さんじゃなくて、
松岡圭祐自身が書いているんだけど、
なるほど、無駄を省いて描いているんだ。
だから、とてもスピーディに感じられるんだ。
なのに、しょぼさがないし、深さがなくなってるわけではなくて。
色々と考慮して書かれているからこそ、構成もすごくて面白いんだね。
現実感がないはずなのに
現実離れした話なのに、とてもワクワクさせてくれる松岡圭祐の小説は
この岬みゆきのヒロインならでは。なんだけど、
時代の問題に必ず沿っている、
いや、先をいっているところが、またすごいところなんだよね〜
4月に発売されるという、千里眼のハードカバーに千里眼の映画を松岡圭祐が監督したものを
DVDにして付けて発売され、しかも値段は本の価格なみらしいので、
ものすごく楽しみです!! -
Posted by ブクログ
岬みゆき千里眼シリーズには、珍しい学園もの!
なので、とっても、楽しめた〜
いきなり始まる脳外科医師、五十嵐が爆弾をしかけたといい
岬みゆきが、交渉へと現れる。
しかし、逃げる五十嵐、追うみゆき。
この追いかけっこが、いつものごとく、ハンパないスケール^^;
けれど、時間はやってきてしまった。
しかけた場所は、五十嵐の息子の通う、工業高校だと分かるが
岬みゆきが向かったときに、爆発してしまう。
が、そのとき、教師たちは、何者かによって全員外に出されていて
校内に残っていたのは、学生だけ。
そして、何人かの学生たちが、高校を「国」として動かすことをはじめ
イジメを排除し、優秀な人材は、部署を与え、使えそうなアイディアを出せば
出世もできるという、すごい「氏神工業高校国」が出来上がってしまうのだ。
世間では、高校生たちの篭城が大きな話題となり
保護者たちは、学校の外の待機所でオロオロするばかり。
しだいに、その「国」に住むことに慣れてくる学生たちは、
自給自足をはじめ、ライフラインの確保のために、ある生徒がパソコンソフトを開発し
それを売り、食料や、公共料金なども自分たちの国で支払いが出来るようにまでなる。
誰もが、自分には、何が出来るのか、
どうしたら生きていけるのかを真剣に考えたりする生徒たち。
大学受験も、もちろんさせるために、独学で勉強を教える立場になる生徒、
教わる生徒と強力しあい、試験の裏技も伝授!
しかし、重傷者が出てしまったことで、日本との交友が必要となるのだ。
医療施設のない、その国では、病人とケガ人は対処できなかった。。
そこで、日本と交渉。
警察は、乗り込むことを考えたが、
臨床心理士の岬みゆきが、その国への外交官となることを提案。
みゆきは次第に、生徒たちと解けこんでいき・・・
爆発が起きた場所へと爆発物の残骸を探しに、協力する生徒数十名と行動する。
そして、五十嵐のしかけた爆発物とは・・・・
今の日本は、「平等、平等」となりすぎていて
妙な歪みが生じてきていることを、気がつきはじめることへのメッセージ。
社会的問題となった高校の履修問題や、イジメ問題。
いろんな事がテーマになってるこの小説。
なにより、自分は自分で未来を切り拓いていくことへの大切さを教えてくれる小説だった。
また別の「千里眼」を読めて、とても楽しかった! -
Posted by ブクログ
航空ショウへ藍と行ってたみゆきは、
ロシアの戦闘機をみかける。
ところが、みゆきの行くところに事件は起きる、
核爆弾に似た物体が発見されるのだ。
みゆきは、ロシアのその最新兵器へ乗り込み、宇宙へ(!)
その影には、盗まれた飛行機と、かつての上司の姿が・・・
で、もう一人のみゆきのお友達、高遠由愛香のお話。
都内13テンポのレストランを経営する、由愛香。
14店舗目は、夢の六本木、東京ミッドタウン。
開店準備も順調に行なわれてるなか、
夜な夜な、由愛香の怪しい行動が・・・・・。
豪華なパーティドレスに身を包み、毎晩むかうその場所は・・・
経営するレストランも担保にとられ、
準備を始めたミッドタウンも、ひどい状態に。
そこに仕掛けられた罠は、中国大使館という治外法権の
異国の地を利用した悪質なゲーム。
なんと、その場所に、核爆弾の事件に関する元上司の姿も・・・!!
まったく現実感がないんだけど。
それだけに、逆におもしろすぎる。
圧巻〜!
こんな体験は、小説じゃないと出来ないよねぇ〜
やっぱ、岬みゆきは、すげぇ。
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Posted by ブクログ
これは「不潔恐怖症」にかかってしまった女性里佳子が飛行機の中で
顔を洗いつづけて、おりられない状況になってしまったのだ。
そこによばれたのが岬みゆき。
難なく保護したみゆき。
しかし、今度は森が燃えている・・・
その放火犯は、自主したけれど
里佳子の名をなのった女に頼まれたのだという・・・
そんな頃、病院に次々と運ばれる患者たち、
その中にはみゆきの友人、藍の姿も。
新型ウィルスの発症だという、
それも、「不潔恐怖症」の患者が次々と発症しているのだ。
ふだん、必要以上にキレイにしすぎて免疫力が低下していて、ウィルスに
かかりやすくなっていたのだ。
その抗ウィルスの成分表を求めて岬みゆきは飛び回る。
松ノ木をさがせ・・・・。
あきらめかけたその時・・・・。
ネットで里佳子の名を名乗った女性の正体も、みゆきは、その女性の画像を頼りに
京都まで探しにいく、
そして、見付かった女性、夕子。
なんと里佳子の兄の妹だったのだ。
その陰謀の裏とは。
人格障害の診断を受けた経歴のある夕子。
最後に、みゆきに助けを求めるのだが
抗ウィルス剤のほうが優先よ。と言ったみゆき・・・・
藍は、自分の症状を、同じ「不潔恐怖症」の患者にみせて
どうか、普通の生活を送るように、伝えてほしいと動画を撮影するよう、みゆきに
病室で頼み、
それを受けた、みゆきは、不潔恐怖症の患者たちの講義でみせる。
藍の使命、
みゆきの使命。
抗ウィルス剤の行方・・・
けぇえ〜!!!!
おもしろすぎる〜!!!
なんか、ウィルスって、「ブラッディマンデイ」じゃないけど
王道のテロだったんだねーー; -
Posted by ブクログ
最後のあたりまで読んで、シンガポール・フライヤーは、そういう意味だったのね。。。ということで、本上巻は、タイトルの説明編でした。
超人的な動体視力のおかげで、他人の表情(不随意筋の動き)から感情が読めてしまう。衝撃的な過去の経験で精神障害を引き摺りながらも、悪の兆候を見たからにはほっておけない性格で、次から次へと事件解決です。
超人ぶりがますます現実離れしてきている部分とか、悩みや葛藤のくだりが少々くどすぎるようにも思えます(凡人に言わせりゃ、見なきゃいいのにの一言で終わってしまいそうな悩みです)が、一気読みしたくなるほどに面白い、一級のエンターテインメント小説です。
下巻も一気読みしたかったところですが、ここは敢えて一休み置くこととしました。さて、犯人一味ですが、
(1)いかにも胡散臭い・・・
(2)最後に意味ありげな登場の仕方した・・・
(3)敵味方不明の・・・
のどれかだと思いますが、それとも(4)新たに登場してくれるんでしょうか。
(3)>(2)>(4)>(1)の予想です。
(2008/5/9)