河野裕のレビュー一覧

  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    階段島シリーズが遂に完結。

    最初から最後まで、やはりこの物語は七草と真辺の物語だった。堀を真辺と対比させ、安達と七草の類似性を示す事で、より2人の性格が掘り下げられていた。多少の変化はあれど、最後まで階段島の2人は一貫していた。

    ゴール無き命題を、呆れるほどに愚直にドリブルする真辺と、どうにか目の前のディフェンダーを抜けるようにサポートする七草。この2人の関係性は、正しくないとしても、素晴らしいと思う。また、2人が成長して、足を止めてドリブル以外の選択肢を持った真辺と、それを受け入れる七草は正しいと思う。

    人生において成長は必要なもので、その過程で失われる自分は、不必要なものだったと捉え

    0
    2020年06月26日
  • 夜空の呪いに色はない(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    魔女に取っての幸せとは何か、人は何かを捨てると幸せになれるのか、など階段島の本質を問う内容で、いよいよクライマックスが近いと感じます。
    レギュラーメンバーそれぞれが抱える悩みやジレンマ、大地の母親に関する物語など、苦しい内容が多くて疲れました。
    できるだけ責任を持たず、楽な仕事で最低限の収入を得て、静かに読書をしながら過ごすような人生が理想じゃないかと言う七草君に同意したくなります。

    0
    2020年06月24日
  • 夜空の呪いに色はない(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    展開はスローテンポで、しかし着実に階段島や大地の問題について進展した。前任の魔女・時任の過去と大地との関係性、七海自身の拾う・捨てるの問題、真辺にとっての七海という存在について、主に書かれていた。

    時任が大きく問題に関わりを持ち始め、大地の問題は進展していく。大地の捨てたものが判明し、次巻では核心に迫る。また、現実の七海と階段島の七海は相容れなかった。成長した現実の七海、しかし階段島の自身を見て羨ましくも思う。

    読めない展開に、読んでいて楽しかった。
    真辺と七海の関係性はどうなっていくのか楽しみ。
    そして、階段島の存亡やいかに。楽しみ。

    0
    2020年06月22日
  • ベイビー、グッドモーニング(角川文庫)

    Posted by ブクログ

    ジョニー・トーカーの作中作は読み返したくない。読者に対してひどい。そんな話を書く河野さんもひどいっちゃひどいか。後半はちょっと前向きになれる話で良かった。

    0
    2020年05月01日
  • さよならの言い方なんて知らない。2(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    第1作から久しぶりでしたので、どんな世界観だったかなんとなくでしたが、読み進めていくうちに徐々に「あっ、こういう雰囲気だった」と掴めてきました。
    前作は、たしかPoint合戦を加味しながらの頭脳戦だったと思いましたが、今回はそうしたものはなく、比較的静かでありながらも沸沸と湧き上がるような頭脳戦だった印象でした。ただ、奥行き感がないといいましょうか、それぞれのチームでの代表だけで、戦いを繰り広げています。なので、その他の脇役の人達の接戦がなく、いつのまにか死人が発生しているので、そんなに緊迫感がありませんでした。
    第2作目では、新たな謎や人物が登場し、場を盛り上げている一方、なかなか謎が解決し

    0
    2020年05月01日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    登場人物の一人ひとりが少しずつ自分と重なる気がする。まるで、自分のことを書かれているみたいで、ちょっと自己嫌悪に陥ったりもするけど、沢山の「自分」のカケラ全てを肯定したくなった。

    0
    2020年04月29日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    登場するだれもがやさしくてこんな世界にいられたらそれはほんとうにしあわせだろうなぁと思いました。
    ありえないけれど、理想を求める姿はうつくしくて、きれいでした。
    結末はあっけなくて、すこし切なくもありました。
    大地がこれからきっとしあわせになれることを祈ります。だれもがしあわせになれますように。

    0
    2020年04月17日
  • 汚れた赤を恋と呼ぶんだ(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    階段島シリーズ。
    だが、階段島の話でなく、こちら側の七草、真辺、大地の話。も1冊前があると良かったな。
    七草が捨てたのは信仰。真辺が捨てたのは七草。わかるような、わからんような
    汚れた赤を恋と呼ぶんだ うわー
    泣き顔を笑顔にできなくても、コートで涙を拭えるなら、それを僕は幸せと呼ぶんだ うわー
    愛する少女が傷ついたなら、臆病に傷痕をなでて、それを僕は恋と呼ぶんだ うわー
    よく思いつくもんだ、このようなセンテンスを。

    0
    2020年04月13日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    「いなくなれ、群青」の続き、階段島シリーズの第二弾です。前作で階段島の謎が明かされ、更なる謎がこの話の最後に明かされますが、予想外の結末でした。でも何故かしっくり来るものがありました。
    読み出すと何となく読み進んでしまう結果的にホッコリする小説です。
    特に好きと言う程の分野でもない正に青春ミステリーですが、また続きの第三弾が気になります。
    でも、次は気分転換で全く別のお話しを読みます(^^♪

    0
    2020年04月13日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    階段島にもクリスマスがある。
    物資は個々でネットで調達できてたのに、なぜかできなくなる。ハッカーのしわざ?
    郵便配達人は大量のクリスマスカードを配るはめになり、バイオリン弾きの少女は弦が切れたと泣き、ヒーローになりたい少年は弦を探す。小学生の大地は行方不明になる。
    これらがまとまっていく。
    七草は探偵より犯人が似あう。メンドクサイのは真辺由宇かと思ってたけど、七草も一筋縄ではいかない子だったんだね。
    そして魔女の正体。魔女は島でみんなに紛れて暮らしている。
    クリスマスは雪が降る。魔女はなんでもできる。
    ファンタジーだわー

    0
    2020年04月07日
  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    次々と明かされる事実には驚いたが、よく理解出来ない部分も多かった。(私の理解力がないだけかも知れないが。)
    哲学的なセリフなどが長ーく続くので、早く話が進まないかなあ、と思ってしまう。
    これらを除けば、面白かった。

    0
    2020年04月06日
  • 汚れた赤を恋と呼ぶんだ(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    今回は現実世界の話。安達に対してイライラしてしまう。個人的には、階段島の話の方が面白いと感じた。
    次回、階段島がメインのようなので、期待。

    0
    2020年04月05日
  • その白さえ嘘だとしても(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    クリスマスを舞台に、登場人物たちの目的を果たすまでが描かれている。最後には堀が魔女であることが判明。
    また、七草が少し怖いと思った。この先どういう人物になっていくのだろう。

    0
    2020年04月05日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「階段島」シリーズ6。最後
    真辺由宇の絶望が見たかったのか。屈折してるのは苦手なんだな。
    私は大地が気になる。
    魔法や階段島の概念は良いね。ライトノベルかと思ってたら、そうでもなかったのは収穫。

    0
    2020年06月27日
  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「階段島」シリーズ4
    島にいる唯一の小学生大地。彼のために部活を始めようと安達。これは、魔女である堀を陥れるための計画だったのだ。
    前魔女が、魔女に飽きた時、安達か堀のどちらかに魔法を譲ろうとした。そこで選ばれたのが堀。
    七草は二人いるし。ややこしいな。でもそういうこともあるのかも。
    あいかわらずのすかし具合と世界感が良い。

    0
    2020年06月08日
  • 魔女と思い出と赤い目をした女の子 サクラダリセット2

    Posted by ブクログ

    主人公の気持ちの変化を感じる話でした。
    一作目のようなどきどきはありませんでしたが、とても優しい良い話でした。

    0
    2020年03月18日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    終わり方としては少し拍子抜けだった。

    ただ、「私は世界を認識できない」という台詞に示されるように複数ある自分がそれぞれ認識する世界があり、だからこそパラレルになってしまう世界を認識しきれないし、本来世界を形作る恋愛も信仰も友情も、捨てないことの呪いによって幾層にも世界を作ってしまう。あぁ、なんともまぁ複雑な世界なのか(笑)。そこで生きる登場人物も結局崇高すぎて(笑)

    あと、大地が半分ってのは、ちょっとどうなんだろうかね。そうしなければならなかったのは物語としては必要だけども、彼のアイデンティティや不思議なまでの賢さは説明が付かない。この物語にリアリティなんかを求めても意味は無いのだけれども

    0
    2020年02月17日
  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    階段島シリーズ最終巻。現実の大地にとって一番良い世界を選ぶ為それぞれ奔走する七草と真辺。とは言ってもどちらも自分の信念に基づき過ぎているのでそれ大地にとっては本当に一番なのか?なもやもやが残る。結局真辺が放つ理想の光がいつか消えると怯えてならばと吹き消そうとしたけどその光は七草がいる限り輝き続ける、とある意味完璧な二人の世界を再確認する結末でこう結ぶかと納得。しかし時が進んだ現実はどうなったかとか堀と安達の魔法を巡る対決は?とか色々語られないままのエピソードあるけど二人の物語だから語るのは野暮か。

    0
    2020年01月19日
  • さよならの言い方なんて知らない。3(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    おお、新刊だ!と楽しく読んだもののルールの細かいところを忘れていて、んん?と言う感じ。ポイントってループすると戻るんだっけ?いや、戻らないよな。それじゃ意味ないし。
    トーマの現実世界での現状も知り果たして他の人物たちはどういう扱いになっているのだろうというもの気になる所。そして生きるのが苦手な彼が、ポイントの貯蓄ではなく消費を目指しているというのも面白い。普通考えないよな、確かに。
    でもやっぱり自分はトーマの方が好きだな。

    0
    2020年01月10日
  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレを避けて感想を述べさせて頂きます。
    うーーん、色々と腹が立つ!笑
    色々と起きたけどなにも解決していないような気がする。
    衝撃の事実が明らかになったので、話が進んでいないわけではないけれど、、。読んでいてどうしようもなく苦しいです。
    けれど今回も時々ハッとさせられるような言葉が散りばめられていて、やっぱり階段島シリーズはいいなあと思いました。

    0
    2020年01月05日