河野裕のレビュー一覧
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ネタバレ終わり方としては少し拍子抜けだった。
ただ、「私は世界を認識できない」という台詞に示されるように複数ある自分がそれぞれ認識する世界があり、だからこそパラレルになってしまう世界を認識しきれないし、本来世界を形作る恋愛も信仰も友情も、捨てないことの呪いによって幾層にも世界を作ってしまう。あぁ、なんともまぁ複雑な世界なのか(笑)。そこで生きる登場人物も結局崇高すぎて(笑)
あと、大地が半分ってのは、ちょっとどうなんだろうかね。そうしなければならなかったのは物語としては必要だけども、彼のアイデンティティや不思議なまでの賢さは説明が付かない。この物語にリアリティなんかを求めても意味は無いのだけれども、それでも階段島の人物のキャラクターは階段島のアイデンティティに支えられていたはずで、大地にとってそれはつまりなんだったのかなぁと。彼は純粋に絶望のためのアイコンだったのかな。 -
Posted by ブクログ
次、一月まで待たないといけないんか!
愕然。
前回、キネマ倶楽部と同盟を組んだミケ帝国と、ブルドッグス(名前が、名前が……!)そして、実質実力ナンバーワンツーを誇る、PORTと平穏な国が参戦を決める。
えっ、二巻にして、最強チーム同士がぶつかるって、どんな展開よ!と思ったら、負けです。
読みましょう。
香屋くんが更に影を薄めつつある中、でも、断固として不戦不殺を訴える姿が良い。
人の命を奪うことを前提にしておいて、綺麗事を言うな、美化するな。
ただ、それだけをモットーに手持ちのカードを組み上げてゆく、爽快な小説。
今巻も、やっぱり、持ってかれたー!ってなるわけです。
あぁ、一月までが長い……。 -
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階段島シリーズの5冊目。
いつの間にやら7年前に捨てた自分を階段島の七草が拾っていたり、魔女を巡って構図が七草・堀vs.真辺・安達になっていたり、ややこしいなぁ…。
よって七草は“堀を愛して真辺を信仰する”七草となったわけだが、その七草を現実の七草がまた拾い、2作目で『時々訳の分からない独り言ちがあったりして、その存在がどうも謎だな』と書いた時任の過去が明らかになったり、大地の母の秘密が明かされたり、お話としては結構面白い展開だと思うのだけど、筋の運びがどうもね…。
今回のお話としては、成長(大人になる)とは何か、決断する(何かを捨てる)ことの重さ、集団と個の関わりについて、などなど深淵なテーマがぶち込まれているように思えるのだが、前々巻あたりから感じていたまだるっこしさが勝ってしまって、私の悪い頭ではどうにもうまいこと繋がらない。
★★★にしたけど、まあ、3.5って感じ。
ここまで読み終えてシリーズはあと1冊なので、結末が見たくてこのまま突き進むと思うが、どうなることやら。
だけど、いつも行く中古本屋にはいつ行っても最後の巻が置かれてないんだよな。
まあ、比較的最近の本だし、映画もやってるし、暫く出て来ないと思ってはいるが、見つかる頃にはそれまでの話を忘れているんじゃないかとかなり心配。 -
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階段島シリーズの4冊目。
少し前から読み始めていたのだけれど、重たい本を片付けるために盆休み中はこの本は読み止しにしていたので、休み明けから仕切り直し。
前巻で登場した安達が階段島の平穏を搔き乱す?
前作あたりから、この作者独特の言い回しや論理展開に、私の読解力がついていけてないのだが、相変わらずに思わせ振りな文章でたらたらと進まない前半の話にはいささか嫌気。
なんだか、七草がひとりで疑心暗鬼になって、読者をミスリードした上で、自らあっさり真相を語るてな感じに見えて、P.130に『でも君はなかなか決定的なことを口にしない。とどめを刺すなら、さっさとそうしてくれないかな?』とあったけど、そんな心境。
階段島が出来た経緯や魔女の秘密が明かされていく後半の展開は悪くなかったし、物語の世界観も興味深いところなのだが…。 -
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読書録「つれづれ、北野坂探偵舎著者には書
けない物語」3
著者 河野裕
出版 角川文庫
p38より引用
“ 雨坂続ー小説家は現実の情報を「設定」
として、物語を創る。推理ではない。あくま
で物語だ。だから、突飛な内容でも平然と語
る。
佐々波蓮司ー編集者は物語の矛盾点を指摘
する。ストーリーが自然なものではなかった
なら、あるいは現実と僅かでも齟齬があった
なら、詳細にそれをつつく。
小説家が創り、編集者が崩す。崩れたらま
た創り直す。こうして二人は真実ににじり寄
る。”
目次より抜粋引用
“バッド・クォートに憑く幽霊
TO MY SISTER
アナグラム・プログラム
著者には書けない物語”
小説家と元編集者でカフェオーナーの探偵
所長を主人公とした、長編ミステリ小説。
シリーズ第二弾。
大学に入学し、サークルの勧誘に追いかけ
られている、小暮井ユキ。そんな彼女に勧誘
を躱すコツを教えてくれた女性は、劇団員を
しており…。
上記の引用は、小暮井ユキから持ち込まれ
た依頼について話し合っている、主人公二人
のスタイルについて。
自分の行動を修正してくれる、信頼できる相
手がいれば、全力で物事を前に進められそう
ですね。
二人の過去が少し明らかになる巻、今後の
物語の展開を楽しむために、重要な部分では
ないでしょうか。
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Posted by ブクログ
階段島シリーズの3冊目。
今回の舞台は階段島ではなく元の世界ということで、人格の一部を捨てた側の七草と真辺の物語。
1冊目の感想に『元の世界にいる彼と彼女も含めたふたり(4人?)の関係が、これからどう展開していくのかは楽しみ』と書いたところ、2冊目では全く触れられず、どうなってるのと思っていたが、ここで来た。
通勤電車の中でサラッと読むには話が分かりにくく、冒頭から暫く同じところを二度読みし、お話が並行して進んでいるの分かってからは1冊目をチラ見しながら読み進む。
しかし、なんだかまだるっこしい。
内省的というか思わせ振りな文章はこのシリーズの特徴とは思うけど、今回はいささか冗長に感じる。
七草と真辺のすれ違い続ける思いも何かもどかしく、小2の大地がああまで大人びているのにもややげんなり。
2冊目は結構直球で良かっただが、今回はちょっと残念。 -
Posted by ブクログ
本屋の新刊コーナーで、5巻の郵政カブのイラストを見て、へぇ、と気になった。
で、デザイナーの川谷さんの特集(この間休刊したMdN)を見て、読まねばなるまい、と思って古本で順次集めた。
(この6巻目だけは新刊で購入)
イラストがビブリアの越島さんだということには、つい最近になって気が付いた。
2巻まで読んだ後、しばらく間が開いたけど、3巻以降は割と一気に読み進んだ。
で、この作り物の世界を美しいとか愛しいとか感じるか、というと、それはないなぁ。
6巻の帯の「映画化」に、シャフトですか、と思ったら実写だ、と。
その映画の幸福な未来はまるで思い描けないね。