荒木飛呂彦のレビュー一覧
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ネタバレ再読時登録。SBRレースの結末に戦闘を絡めることで最後まで魅力を保っている。その上で、スピード感溢れる馬上の戦闘がSBRらしさがあってよかった。
戦闘の結末に納得が行かない人もいるだろうし、私も初読では大統領戦が良かっただけに少し物足りない印象を受けた。ただ、スティールの言うように「遺体がどちらを選ぶのか」、という観点から見てみると見方が少し変わった。戦闘ではなるほど勝利したかもしれないが、その後の結末は。何より遺体に選ばれたのはどちらでもなく、その資格があったのは。ロックしたあの人なんじゃないか。そういうことだと捉えた途端、この結末でも良かったと思う。
わざわざ作者コメントで「遺体」を手にする者は間違いなく「幸せ」になれる、と書かれていることからも遺体に注目して読むのも正しい気がする。ここで、最後ジョニィが持っているのも「遺体」といえば「遺体」だな、と思うとそういう示唆もあるのかもしれないと感じてしまう。深読みしすぎだろうか。
何にせよSBRの物語はコレで終わる。マイナスからゼロまで戻す、ジョニィが再び歩き出すための物語。作者の考え方が色濃く反映された精神的な話が多かったのが非常に魅力的な作品だと思う。是非色々な人に読んで自分のテーマとして考えて欲しい。 -
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ネタバレ再読時登録。ディオの敗北で戦闘の大きな流れが一旦終わったからとはいえ、ここまで重要な人物であったホットパンツを能力進化の実験台程度の役目で終わらせてしまうのは勿体無い気がしてならない。どうせならディオが優勢になる以前に散った方がよかったのではないだろうか。
大統領の能力がわかりにくいとよく言われるが、荒木先生の作風として、「初登場時の不気味さ」を重視するために実際の能力との関係性がわかりにくい表現でもやるという所があるのではないかと思う。わかりにくいのはその影響であって、ラブトレインの能力の基本は吉良だけが残り害悪は他のどこかへ移るということだけだろう。この能力は大統領の思想にぴったりはまっている点で大変優れた発案だと思える。そして誰かが不幸を見るというこの能力は5部以来否定されてきた無関係な誰かを平気で利用することであり、悪役性も際立ってクライマックスへと向かうのが素晴らしい。
そしてジャイロとジョニィも無敵といって良い能力に能力に技術を合わせることで対抗するのが熱い展開である。以前の巻末で能力に追いつくためのものが技術、とされていたが強力な能力に追いつくために技術を能力に掛け合わせる、というのはまさにその路線の発展なのだと思うからである。 -
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再読時登録。この巻のほとんどはDio&HPのコンビが大統領に立ち向かうということ。HPはともかく、今までディオに関しては常に敵側として描写されていたが、大統領に対して立ち向かうものとして味方側として描写している。このことは能力が複雑な大統領のスタンドをもう一度「戦闘」におけるD4Cの動向を理解することが出来るような配慮ともなっているように思える。
大統領のスタンドD4Cの説明文には「お金持ちにはなれない。」という文があり、これが良い味を出している。しかし、巻題にまでした理由は一体なんであろうか。
ジョニィとジャイロのこれから最後の戦いに向かう覚悟のシーンも魅力的であるが、今巻はどれかというと次巻移行の怒濤の展開のための準備段階という印象。 -
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再読時登録。遂に大統領のスタンドD4Cの具体的なお披露目が行なわれる。結果的には大きな戦いではないが、そのスピード感と存在感は凄まじい。ボスとしての大統領の脅威が非常に良く伝わる描き方だと思えた。
ただこの話を読み終えても、若干この後のD4Cの能力では出来るように思えないところは難点か。
しかし最も印象的なのはジャイロとジョニィのやり取りである。これまでは回転の技術に関してはジャイロがジョニィに教えることばかりであったが、ここでそれを変えてきた上に、「ツェペリ家」の鉄球回転技術に対して「ジョースター家」を持ってくるアイデアが魅力的過ぎる。精神的には最初は止めようとしたジャイロがジョニィに動かされたり、お互いがお互いの師として活動するこの二人の良さが如実に現れていると思える。
なお、ルーシーの能力に関しては最終的な結果を見にする限りではあまり意味が無いように思えた。 -
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ネタバレ再読時登録。この巻の中核はルーシーと大統領の駆け引き。力のないルーシーとラスボス的な大統領の対峙は予め想像できる展開ではあるが、それでもその緊迫感は凄い。その展開の結末があまりにも衝撃的で次の登場が待ち遠しくなる。大統領の能力描写やその目的の表明など、様々な謎の答えが仄めかされる程度で終わっている点はこの先への期待感を非常に高められるものである。
マジェントの再登場は案外あっさり片付けられてしまったがなかなか魅力的な戦闘になっている。シリーズファンならにやりとする事間違いない。
巻末に唐突に存在する「7日と1週間」は何故ここに挿入したのかは気になるものの相変らずのジャイロとジョニィのギャグについての絶妙なやり取りで楽しい。
なお、大統領の頭身が高くなって格好よくなっている点は気にしてはいけない。 -
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ネタバレ防御専用の20th センチュリー・ボーイは凄く新しいタイプのスタンドなのも含め、この巻の大半を占めるウェカピポ&マジェント戦は基本的にシンプルな戦闘なのがいい。それがこの戦闘の中に逐次挟まれる回想の「テーマの難しさ」とのバランスを綺麗に取っている。
黄金長方形を奪っていくというウェカピポの戦術とそれによって呼び起こされた奇跡が美しく、何度も読み返したくなる魅力がある。
最後の6th Stageのゴールを語り口調で振り返ってからやることで見事に「やっと」という思いが高められているから最後のゴールシーンは読者も嬉しさに包まれる。
あとエメラルド色がかった表紙も凄く綺麗。