あらすじ
【小説版登場!】杜王町在住の人気漫画家・岸辺露伴。類稀なる好奇心を持つ男が出会う、この世ならざる奇怪な出来事とは・・・・・・!? 露伴がイタリアで手に入れた“何の変哲もない”人形の正体(曰くのない人形)。美しい庭園に潜む恐ろしい秘密(ペア・リペア)。ある過疎地に伝わる、一生に一度だけ見ることのできる神事(不見神事)。露伴の作品を愛する、ひとりのファンの奇譚(ファン・鏑木八平太の場合)。4つの物語を収録した小説集。
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ただただ面白く。落ちも丁寧である。
不見神事に出てくる愛知県の寝祭り、出雲大社の見逃げ神事、隠岐の島のでやんな祭りが、見てはいけない神事として挙げられている。なぜ見てはいけないのか?
見るなの禁止はなぜ生まれるのか。祭りの来歴を追ってみよう。
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ジョジョ関連の漫画は全て読んできた。
ただ小説はなぜか遠ざけてきていたので、今回が初の小説。なぜ避けてきたのかというと荒木飛呂彦作でないからかな。
でも、今回驚愕した。
小説なのにも関わらず、脳内では漫画の絵が、コマ割りが、ときに動画的に完全に再生されている。そして声はドラマの高橋一生の声。
小説の持つ力は未だ計り知れないな。
曰くのない人形。
人形に込められた怨念というスタンド。所有権をどうするか、まさか落とし物として警察に届けさせるとは。
ペアリペア。
夫を奪われた老婦人の怨念というスタンド。入園料のくだりが最高に不気味でよかった。双子の赤子を殺すそうという発想。脱帽。
みずのしんじ。
同姓同名という偶然。偶然と思わせて最終的には全てが必然。話の持って行き方がうまい。
鏑木八平太。
まさかの二重人格というオチ。何回も使われているはずなのに、なぜか新鮮。ヘブンズドアでどう戦うか。最後はファンという性質が鍵になった。
どれも自分だったら、どう戦うか、予想しながら読むもののことごとく当たらない。予想を超えてくる。それがジョジョであり、岸辺露伴である。そこに痺れてしまうし、憧れてしまう。
これは星5以外にはない。
漫画化されたら必ず買う。
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「曰くのない人形」「ペア・リペア」「不見神事」「ファン・鏑木八平太の場合」4編が収録
露伴がふと足を踏み入れた美しい庭園に潜む怪異の内容と原因の因果関係で一番好きだったのは「ペア・リペア」だった。
「ファン・鏑木八平太の場合」は鏑木八平太のキャラクターが恐ろしく、彼に〈ヘブンズ・ドアー〉が効かない理由は意外だったが、彼と彼の友人である増馬純との関係に関して該当の部分を読む前に察する事が出来てしまったのが残念。
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これも一ヶ月前くらいに纏めて読破していた作品です。
岸辺露伴シリーズは読んでると楽しいんですけど、夜中とかに読んでるとたまに本当に怖い話とかもあってなかなかに読みごたえがある作品が多かった印象。
この本にもタイプの違う4つの話が収録されています。
一番好きだったのは最初の「曰くのない人形」かなぁ。
世の中には「曰くのある人形」は沢山ありますが、本当に怖いのはこういうタイプの人形かもしれないなと思います。
だって曰くがなかったらどれだけ理不尽な災難が起こったとしても調べられないし助かりようがないですもんね。
「私は曰くがあります!」と堂々と主張してくれている人形達の方がまだ優しくて親切なのかもしれません……やってることはとんでもないんだけど。
そしてこの収録作の中にある「不見神事」を読んでてあぁ私やっぱり限界集落とか因習村とか系の話苦手だなぁと再認識しました。
そんなにページ数ないのにまぁ読んでも読んでも話が進まないこと。
どうしてもこう、逃げ道がなくて周りの人間みんな敵!みたいなスリラー系が苦手みたいです。
タイプは違うけどゴールデンスランバーとかも全然読み進められなくて苦労したのを思い出しました。
さて、これで岸辺露伴は○○しないシリーズは今のところ読破、と言っていいのかな?
結構好きな系統のお話が多かったんで、また新たな話を集めて出版して頂けると嬉しいんだけど。
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岸辺露伴は動かないスピンオフ第4弾。初読みの著者。面白かった。つい実写化可能かを考えながら読んでしまう。今巻では、「不見神事(みずのしんじ)」が実写化に近い話かなと思った。
相変わらず露伴先生は自分から面倒ごとに足を突っ込んでいくスタイル。
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漫画の方は六部で読むの止まってますが、岸辺露伴シリーズは漫画、小説共に読み続けています。
今作も、良くも悪くも岸辺露伴って感じの作品でした。
3つ目の話が私的には今作中で一番印象に残ったかな?
地方の集落では本当にこんな力があったりして、と妄想してみたり。
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曰くのない人形と不見神事が面白かったです。特に不見神事は一番平和な話なんですけど、人間って怖いね系の話で好きです。実写化もしやすそうだし、いつか実写版も見てみたいです。余談ですが、読んでる時に頭の中の露伴が原作じゃなくて高橋一生氏だったんですよね。実写の影響力ってすごい。
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どの短辺も岸辺露伴らしさが現れていて、面白いかったです。
個人的にオススメなのは3話目の『不見神事』ですね。人間の歪みと土地の理不尽さ、解決するしない事の、全てが岸辺露伴でした。
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岸辺露伴は動かないの小説短編集。今回は柴田勝家さんが全て書かれていて安定感もありながら楽しめました!ファン・鏑木八平太の場合が特に好みでした。
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今回は北國ばらっどではなく執筆者が柴田勝家に。
北國先生のほうが荒木節うまい気がするな。
短編4編収録。
「曰くのない人形」
露伴先生がイタリアの泥棒市で買ったデッサン人形の話。
解決方法が露伴先生ぽい。
「ペア・リペア」
オープンガーデンの話。
1番血なまぐさい話しだけど、なんとなくぽくない話しなんだよなあ。
「不見神事」
タイトルの神事にまつわる話。
終盤説明し過ぎに感じる。
「ファン・鏑木八平太の場合」
ミザリー的な話。作中で露伴自身も言うけど。
これが一番よかったかな。
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軽くてスイスイと読み進める。4話だが、徐々に重量を増す感じ。最後の話が一番良かった。スタンドが暴力的でないところが普通の生活と馴染んでいるのだろう。
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今までの岸辺露伴スピンオフのシリーズと比べると、疾走感というか勢いみたいなのがちょっと足りない気がするな〜と思った。
どの作品も「ヘブンズ・ドアーを駆使して解決した」といえより「とりあえずなんとか問題を治めた」感。タイトルの「嗤わない」の通り、スッキリ解決!じゃない展開にしたのか……?
子どもに渡したサイン入りデッサン人形なんかいつまで効力があるか分からないのに(子どもがいつか捨ててしまうかもしれないのに)それでいいのか?
あといつから岸辺は自分自身にヘブンズで命令を書き込める仕様になったんですか?スピンオフ過去作でも自分にかき込んだことあったっけ……。
個人的にはあまり刺さらなかった短編でした。