似鳥鶏のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
市立高校シリーズ第五弾。今回は七不思議をテーマとした長編。今作は七不思議に関連して事件が起こるわけだが、進行形で起きていた事件は全てある種の好意から発生していたものだった。ただその好意が捩れたり曲がったりしたせいでこのような結末を迎えてしまったといえるだろう。そうして全ての事件を繋げた七不思議という謎自体にも伊神さんのメスが入り謎は解かれた。進行形で起きていた「カシマレイコ」の事件はさっぱりわからなかったが「口裂け女」と「花子さん」に関してはその手口とある程度までは動機も読めたのでそんなに難しいものではなかったのだろうがそれらの組み合わせ方が素直に上手いと思った。
-
Posted by ブクログ
*それでは二人組を作ってください(朝井リョウ)
姉とルームシェアをする大学生のリカ。小さい頃から二人組を上手く作れず、今回姉が婚約者と同棲するために出ていくことになって、友達の智美をルームシェアに誘おうとするが…
きっと女性なら必ず感じる、「二人組を作る」イベント時に感じる不安を上手く表現されていた。後味はすっきりしない感。
*隣の空も青い(飛鳥井千砂)
同じ会社の男性先輩と急遽、韓国出張に行くことになった男性主人公。宿泊するホテルの部屋が手違いでダブルの部屋で。。
国問題も少し表現されていて、でも希望が見い出せる素敵なお話だった。個人的に飛鳥井さんのファンなので読めてよかった。
*ジャンピングニー(越谷オサム)
プロの漫画家を目指し睡眠を削り死にものぐるいで生活する智美とチャンスを掴みそうなプロレスラーの彼氏との同棲生活。
*女子的生活(坂木司)
東京でともちゃんとルームシェアして女子的生活を送るミキ…
少しだけミステリチックになってて面白かった!
*鳥かごの中身(徳永圭)
ひょんなことから小学生のななかを預かることになった主人公のお話。
*十八階のよく飛ぶ神様(似鳥鶏)
突然、神様と敵が現れるお話。敵から身を護ってくれるという神様と数日同居をするが…
*月の砂漠を(三上延)
大正、昭和時代の夫婦の話。その時はまだ珍しいモダンなアパートメントでわずらわしい規則にうんざりして生活する八重のお話。
*冷やし中華とマヨネーズ(吉川トリコ)
13年近く同棲をする恋人の物語。
アンソロジーの最後に相応しい、少し切なくでも明るく前を向ける作品でした。 -
Posted by ブクログ
表紙の絵が女の子だと買ってしまう。まんまと出版社の策に(苦笑)。「才能をめぐる、ほろ苦く切ない青春アートミステリー」と帯にある。ボーイ・ミーツ・ガールでもある。画家を目指す画商の息子緑川礼。天才的な絵の才能を持つ謎めいた少女千坂桜。二人が絵画にまつわる事件を解決していく。
千坂が画集(なぜかそこにある)の絵をもとに推理していくのが新鮮。ここが「アートミステリー」か。これらの絵は実在し、カラー口絵として巻頭に掲載されている。著者の注釈も面白い。
千坂と緑川は、高校・芸大・社会人の時代に事件に巻きこまれるのだが、そこには秘密があった。これまでの事件はすべて伏線。終章で明らかになる秘密とは?
なかなか面白い。あと文庫版あとがきは、書下ろしで秀逸。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ別の著者の本も読もうと思っていたが・・できなかった。まだまだ忙しくて、肩のこる本は読めない。そして、やはり期待通りの面白さだった。
今回は短編が4つ含まれている。前作の物語より時系列が前のものもあるが、卒業編とあるように、最後は卒業式の日の物語だった。「市立高校シリーズ」はたくさんあるのに、2冊目でメンバーが卒業したり進級したりするのは意外だと感じた。まだ先を読んでいないのでわからないが、卒業した伊神さんはこれからもちゃんと探偵をやってほしい・・お願いします・・
4つの短編のうち、最初のものは、正直なところこれを実際にできるものなのかな?と感じてしまった。2作目の「中村コンプレックス」が一番面白かったし、著者の力の入れようも特に感じた。
前作でも感じたが、自分は葉山くんに性格が似ているような気もする。苦労性で、面倒ごとに巻き込まれやすく、伊神さん的な人の助手的ポジションの立ち回りが多いことなど。だから本シリーズを好きになったのかもしれない。でも、自分には残念ながらミノのような親友はいない。それにしても前作の序盤と比べるとミノはとても頼りになる感じである。