似鳥鶏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ花人差別というせかいの在り様の書き込みが半端なくて、これは何かを花人に変換しているのか?とぐりぐり考えてしまうくらいに冷血かつ執拗。
個人的に題材がつらい訳ではないのにこんなにしんどい本も珍しい。
特に中盤、筆が乗りに乗っている(筆致にいやな興奮は感じない)世論としての差別描写がほんとうにきつい。これを読んでいる自分ってまぞいのかなと思う程にきつい。
救われるから……決着するから……と、苦しみながらも到達する為に絶え絶えにページを繰るという感じ。
ついでに似鳥さんどうしたの……とも思った。びっくりする。
「一〇一教室」的シリアスサイド?
徹頭徹尾重い訳ではなくて、いつもの軽妙さもしっかりあるの -
Posted by ブクログ
ネタバレちょうど育児中なので、わかるわと共感しながら読んだ。意外とディープというか、今の日本の育児の問題について書いてある。
最初の話でSIDSの話が出たので、しばらく辛くて読めなくなってしまった。必要以上に感情移入をしてしまった。
最後は読んでいてドキドキしながら早足で読み終えてしまった。続きが気になって仕方なかった。
あの展開はとても好きである。大変大好物だ。面白くて奇声を上げてしまった。勘違いしていたので、正解が分かった時に、今までのストーリーが正しい映像で脳内に流れる。そんなことってある?え?あのシーンは、こうなの?!と思いながら、すごく好きーーーとなった。 -
Posted by ブクログ
市立高校シリーズ第五弾。今回は七不思議をテーマとした長編。今作は七不思議に関連して事件が起こるわけだが、進行形で起きていた事件は全てある種の好意から発生していたものだった。ただその好意が捩れたり曲がったりしたせいでこのような結末を迎えてしまったといえるだろう。そうして全ての事件を繋げた七不思議という謎自体にも伊神さんのメスが入り謎は解かれた。進行形で起きていた「カシマレイコ」の事件はさっぱりわからなかったが「口裂け女」と「花子さん」に関してはその手口とある程度までは動機も読めたのでそんなに難しいものではなかったのだろうがそれらの組み合わせ方が素直に上手いと思った。